暗闇でお話を作る
毎晩欠かさずにやっている習慣があります。
息子が就寝するときに、横に並んで寝転んで、その場で思いつきの話を作って聞かせることです。スマホでそのお話を毎晩録音しています。
録音したファイルを聞き返すことはありませんが、二年分ぐらいのお話ファイルがスマホの中にたまっています。
お話作りは即興です。暗闇でゴロリとなり、録音を開始。漫才コンビのようなお決まりの挨拶をして、「さて、今日のお話は・・・」と言うまでにお題を決めます。
「三角と丸の話」とか「森の奥の奥」などその場で思いついた言葉を並べ、そこからお話を作ります。今日一日を振り返って、頭に浮かんだイヤなことや悲しいことをお題に混ぜることもよくあります。
疲れている時のお話は三分ぐらい、気分が乗ると八分ぐらいのお話ができます。お話が終わると録音を止めて、おやすみを言って部屋を去ります。
その日に抱えていた感情が、暗闇で何か大きなものに包まれて、どこかに流れていくような心持ちです。
ふわふわしたものやぷくぷくしたものは、包まれて少ししぼんで落ち着きます。トゲトゲしたものや、ゴワゴワしたものは、包まれて少し丸くなります。
息子は今六年生。
彼の心の中にも、一日に溜まったトゲトゲやモヤモヤがあるかもしれません。暗闇のお話の時間に、そんな感情もついでにまとめて、まあるく包むことができたらいいなあ。
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