傍流を生きていく

今日は時間がないのでささっと書こう。でもこういう時の方が、良い文章を書けたりする。

良き本を読み

色々な本に寄り道をしながら(ここ数日は読み込んで)、『旅する巨人』という本を読んだ。

この本は、民俗学者の宮本常一さんと渋沢敬三さん(渋沢栄一さんのお孫さん)について書かれた本。

日本全国をひたすら歩き、そこで暮らす庶民から話を聞いてきた宮本常一さん。それをパトロンとして支えた渋沢敬三さん。

この2人の関係性や、それぞれの生い立ちについて書かれていて、とても面白かった。そのなかでも特に残った言葉を少しだけ紹介したい。

渋沢敬三さんが宮本常一さんに語った言葉だ。

「大事なことは主流にならぬことだ。傍流でよく状況を見ていくことだ。舞台で主役をつとめていると、多くのものを見落としてしまう。その見落とされたものの中に大事なものがある。それを見つけてゆくことだ。」

傍流を生きる

上の言葉がすごく刺さった。主流では見えないこと、それが世の中にたくさんある。

ぼくが上記の言葉のように生きているかは、正直わからない。でもぼくも傍流に立ち、みんなが忘れてしまう大切なものを探し続けたいとは、強く思う。

この時代に、人々はどう生きるのか。未来のすぐ後に「不安」が来る現代に、ぼくたちはどう生きていくのか。

評価軸がたくさんできた現代に、ぼくらはどうやって自分らしさや自分自身を見つけ、見出していくのか。

現代が故の悩みや課題を、ぼくは宮本常一さんや堀田善衛さんといった、近代・前近代を生きた知識人や作家の考えを参考にしながら、考えていきたいと思う。


少々堅苦しい、難しい文章になったかもしれません…。(すみません!)

でもぼくが、世の中の大きな流れより、今日も隣にいる友達の気持ちが気になることと、宮本常一さんの民俗学に惹かれることは、何か関係がある気がします。

自分にできることを考え、常に主流との距離は保ちながら、捨てられてしまう、誰も見つけようとしないような、大切なものを拾いながら、生きていこうと思います。

ぼくが今大切にしている、AKITA"KARA"というプロジェクトも、そういったものになることを願いながら!

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