教えること、教わること

仕事のできない私でも、誰かに何かを教えるタイミングというのがある。そうする度に思うのは「私って本当に教えるのが下手だな〜」ということ。教えるのが嫌いではない、多分どちらかというと好きなタイプ。しかし気持ちばかりが前に出て、余計なことを喋ってしまい、結局肝心なことが伝わっていないことが良くある。

そして教わるのも下手なタイプだ。分からないことがあってもぱっと質問できないし、自分が納得できないことを「とりあえずやってみる」のがなかなか難しい。そもそも勤勉さがない。最近はさすがに長年生きてきた経験から、質問もとりあえずやってみることもできるようにはなった。相変わらず心理的ハードルは、素直なタイプの人より高いと思うけど。


教えるって難しい!

いろんな種類の会話があるが、その中でも「教える」というのは本当に難しい。世の中には私のような「教え下手」がいると同時に、「教え上手」もたくさんいる。彼らと私とでは何が違うのだろうか……?

【教え上手の特徴】
・教えようとしている内容が、頭の中でよく整理されている。
・その場で必要な情報しか話さない。(無理に一度に多くの情報を与えない)
・相手の話(質問・疑問・気持ちなど)を最後まで聞ける。
・プレッシャーのかけ方が絶妙。リラックスさせつつ、大切なところでは厳しく。
・失敗した際に、嫌な顔をせずリカバリーに入ってくれる。

要するに「教えようとしている内容」と「教える相手の状況」がよく見えているということだな。私は……まだまだ自分自身のことだけで精一杯の若輩者(もう若くない)だ。

教わる時の抵抗感

職場なんかで「教える、教わる」ときは、両者の間にどんな背景があろうと、その一瞬は自分を真っ白にして話を聞くのがいいと思う。しかし……よく分からんプライドのような感情が芽生えて、素直に相手の話を聞けないんだよね〜。まだまだ青い私。

【教わる時に抵抗する気持ち】
・「そんなこと分かってる」←分かっててもできない自分への良い訳。
・「私の意見は違う」←一旦は相手の意見を検討してみる心の余裕の無さ。
・「あなたに言われたくない」←「何を言われたか」より「誰に言われたか」が重要。
・「どうせ私は……」←自分の人格全部を否定された気持ちになる。
・「そんな言い方しなくても」←いくつになっても「褒めて伸ばして」欲しい。

こうやって書いてみるだけでも、「なんか頭の悪い子供のようなこと言ってんな」って思った。そうなんだよね〜、分かってるんだけど、感情ってなかなかコントロールできないんだよなー。修行が足りんね。


いつまでも「教えてもらう」姿勢で

昔は経験が豊富な年長者が偉くて、年を取れば教わることもなくなる人生だった。しかし今は時代の流れが速いので、むしろ年長者が若者に教えてもらうことも多いと思う。そんな時に心理的ハードルがない人の方が絶対に得だ。

そして常に教えてもらう立場でいることで、自分が誰かに教える時に、教わる人の状況を想像しながら教えることができるようになる。「こんな言い方だと分かりやすいかな?」とか「こういう言い方だと受け取りやすいかな?」とかね。そうだよなー、自分が教わる時の気持ちで教えられればいいんだよなー。そんなことを思った1日だった。

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ともみ
私の文章に少しでも「面白さ」「興味深さ」を感じていただけたら嬉しいです。