女性同士の出会いはどこにある?

私の住むうどん県のような地方都市では、普通に暮らしているだけではLGBT当事者と出会うことはなかなかない。 大抵当事者はクローゼットで暮らしており、隣にいてもそうだと分からないと思う。稀にバレバレなゲイの方とか、パス度の低いGID(性同一性障害)の方とかだと、カミングアウトされてなくても分かるけどね。ちなみにパス度とは、体と心の性が一致していないGIDの方が、見た目を心の性に近づけようとしたとして、違和感なくそう見えるかどうかの度合いね。これはSRS(性別適合手術)の有無は関係なく使うかな。

要するに、当事者同士でも普段の生活の中で出会う確率はとても低いということ。仲間に出会いたかったら、LGBT関連団体のイベント等に行くか、有志が開催する出会い系イベントに行くか、ゲイバー等の当事者関連のお店に行くか。こんくらいしか思いつかない。こういう場で出会えば、相手がどんなセクシャリティかある程度分かるし、分からなくても質問もしやすい。出会いを目的にしている場であれば、口説いたり口説かれたりの話も早い。

レズビアンやゲイが普段の生活の中で「いいな…」 と思う人ができたとして、相手も同じようなセクシャリティかどうかが分からない場合、告白するのは相当のリスクが伴う。周囲にクローゼット状態で生活している場合、告白した相手と上手くいかなかったら、その相手からアウティングされる(本人の意図せぬカミングアウトが起こる)場合もあり得る訳で。そんなことになったら、その後の生活に支障が出ることにもなりかねない。

では、LGBTはどうやってパートナーと出会えばいいのだろうか。ここでは私の出会いを例にとって考えてみる。


①職場で出会う

のっけから「無理ゲー」感のある方法を述べる。 時系列に則っていくと、これが一番最初に同性と付き合った人との出会いなのだ。

超ハードな職場で働いていたときのこと、そんな職場なので酒の席は多くあった。ある日以前から気になっていたC氏と2人で私の部屋で飲んでいた。そのままC氏が泊まることになり「今がチャンスかもしれない」と私が告白。そしたら私には分からなかったが、C氏は以前にも女性とお付き合い経験のあるL系女子であった。そんで私のことも気に入っていたらしく、晴れてお付き合いスタート。

この場合、相手も同じL系女子だったから良かったようなもので、もし「えっ、女子同士とか気持ち悪い!」みたいな反応されたらどうなってたことやら。そんなこと考えもせずに告白する爆弾娘な私。だって、誰も告白してくれないから、自分から言うしかないじゃん。その後職場ではクローゼット状態でお付き合いを続けた。全然バレませんでしたね。


②掲示板で出会う

次の人とは掲示板だったな。相手の人が募集をかけてたのに私がメールした。目的がはっきりしている出会いなので話は早い。初めて会う→そのままお付き合い開始みたいな感じだったな。これは今思えば若気の至りで、もう少しよく考えればよかったかも。

地方だと掲示板への書き込み自体が非常に少なく、書き込みがあっても同じ人が繰り返し募集をかけてる場合もある。なのでほぼ選べない。根気強く長期に渡って掲示板に通えば、稀に良さげな人に当たるかもだけど。都会だと書き込みは多いから、時間かけなくても選ぶことができるかな?それでも運とタイミングだよね。

書き込み文面で良さげな人を見つけたら、メールのやり取りが始まる。メールをどれだけしてから実際に会うかにもよるけど、なかなかそれだけで相手の人間性を知るのは難しい。写真交換すれば見た目は分かるけど、実際会ったら印象違ったということもあるよね。うーん、掲示板って結構リスキーな出会いだよなー。「これしか方法がない」という地方の方々もいると思うけどね。


③LGBT関連団体のイベントで出会う

今の相方とは、地元のLGBTイベントのスタッフ同士で知りあった。後からスタッフに入ってきた相方が初めて私を見たとき、私はイベントの準備をイライラしながらやっていて、その言動を見て「この人こわ〜い」とか思ってらしい。その時には、私は相方のことを認識してなかったけど。その後夜の出会い系イベントで見かけたり、団体主宰のH氏の誘いで一緒に遊んだりする中で、私は相方がお気に入りになっていく。

相方の方は私とは違うお気に入りの人がいたらしく、ある日一緒にスタッフをやっている私にその想い人のことを相談したいと言う。酔っぱらった私はそんな話を聞く前に「私、あなたのこと好きかも」的な告白をカマす。爆弾、再び。そこからいろいろあったけど、なんとか相方も私を好きになってくれてお付き合いすることに。やー、良かった、良かった。

LGBTの社会活動的イベントのスタッフになろうという人は、「そこでいい人に出会えれば、友達できれば」という思いももちろんあるだろうけど、それと同時にある程度の問題意識、またある意味での知的好奇心を持っている場合が多い。スタッフになるのはLの人だけではないし、アライ(ノンケの支援者)の人もいる。出会いの場としては効率は良くない。それでもスタッフになるには、それなりの動機付けがあるはず。要するに「ちょっと知性を感じる」人が多いということ。

イベントスタッフ同士なら初めからリアルでの出会いだし 、スタッフ業務の中で関係を深めつつ相手の人間性を観察する時間も持てる。出会いの場としての効率は良くないが、もし「いいな」という人が見つけられたら、そこからはあまりリスクもなく恋愛の悲喜こもごもを楽しめるだろう。


私のLGBTの出会いはこの3つ。…超個人的な話過ぎて、あんまり参考にならんか。


まとめ

今の世の中はノンケの方でも出会いがないと嘆いている方多数。職場にもそんなにモテなさそうでもなく、性格に難ありでもないのに、パートナーがいなくて困っている方々がおられる。そんな中で、世間では少数派なはずの私が相方と共にいられることは、誠に有り難く、私の運の強さ(?)に感謝したい。

上記3つの私の経験から言うと、「初めからリアルで同業者と会える場所に出向く」がオススメかなと思う。個人的には夜のお酒の入るような場よりも、昼間にあって恋愛以外の話ができる場がいいかな〜。いわゆる出会い系の場って手っ取り早くていいけど、 もっとゆっくり、じっくりと出会いたいかなーと思う。

私はたまたま地元にLGBTの社会活動をしている団体があったけど、「地方だとそんなのないよ〜」 という方もいるかもね。そういう場合は近県のイベントに出かけるとか、自分でイベントを初めてもいいかも知れない。出会いだけが目的のイベントでもいいけど、その手前(奥?)の社会的な話ができるようなサロンとか、勉強会とかをやってみるのもいいかもね。

私は試行錯誤してパートナーを作ったタイプではないので、 参考になる話が全くできなかったかも。結局はそれぞれの方がいろいろ道を探るしかないということで。丸投げのままで話を終えることを許して〜。

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ともみ
私の文章に少しでも「面白さ」「興味深さ」を感じていただけたら嬉しいです。