【前編】卒業生インタビュー スキー選手(ノルディック複合)渡部暁斗さん
世界を舞台に長く活躍し続けているスキー選手の渡部暁斗さん。
早稲田大学に在学していた頃のお話や、早稲田祭2023のキャッチコピー「ユメヒビケ」に関連して渡部さんなりの夢との向き合い方についてお話を伺いました。
早稲田大学へ入学
___高校時代からスキー選手として実績を残されていましたが、大学進学を決めたのはなぜですか?
大学に進学することを決める前は、 高校を卒業したら北野建設(現所属先)に入りたいと思っていました。キャリアを積んでいくのに、大学に行くよりも実業団に入った方が、競技力向上ということに関しては間違いなく良いだろうと考えていたからです。
そこで、同じ白馬村出身の監督に北野建設に入れてほしいと直談判しに行ったのですが、監督から「1回大学に行って、人間として一回り成長してから会社に入って、スキーを続けても遅くないだろう」という話をされました。それがきっかけで大学に行くことを決めました。
___その中でも早稲田大学を選んだ理由は何でしょうか?
祖父が早稲田の卒業生で、早稲田の話を子どもの時に聞いていたということと、大学でスキーを続けるなら、トレーニング環境などを考えると、早稲田がいいだろうなということで、早稲田大学に進学を決めました。
学生とアスリートの両立
___実際に早稲田に入学後、 スポーツ科学部では何を学ばれていましたか?
名前の通りスポーツに関する基礎を網羅的に勉強できました。
競技力向上ということに関してだけではなく、スポーツビジネスに関してや、スポーツをとり巻く環境、 スポーツが社会に与えている影響など、広く浅くスポーツに関する知識を得ることができたと感じています。
自分のやっているスポーツというものを、 それまでは一面的なところからしか見ていませんでしたが、さまざまな角度から俯瞰して見ることができたというのは、良かったかなと思います。
___スキー部に所属されていましたが、どのような学生生活を送っていたのでしょうか?
朝6時半頃に起床し、朝の体操をして朝ごはんを食べてから学校へ行っていました。
授業が多い日は1限から4限まであって、授業の合間を縫って、トレーニングをやるという感じで両立していました。
冬は遠征が始まったりして学校に行けないので、なるべく授業は前期に詰め込んで、後期は神頼みというか(笑) 先生と交渉して、なんとかレポートで代用してもらったりしながら先輩や先生の力を借りつつ乗りきっていました。
___北京オリンピックでは団体で銅メダルを獲得されましたが、メンバー全員が早稲田関係者だったことが印象に残っています。早稲田大学スキー部が長年素晴らしい選手を輩出し続けている要因はどういったところにあると感じていますか?
そんなに他の大学と変わらないとは思うんですけどね。ただ、トップレベルの選手の中で残ってくるのが早稲田の選手というのは確かにあって、1つ言えるとしたら誘惑への距離が遠いということはあるかもしれませんね。
スキー部の寮は埼玉県所沢市にあって、1番近い大きな街である池袋に行くのもかなり時間がかかりました。誘惑への距離が遠いという意味では都心に近い大学生よりは禁欲生活を強いられているみたいな(笑) それに耐えられるメンタリティが強さの秘訣というか。ただ我慢強い人間が残っているといった感じではないでしょうか。
学生時代を振り返って
___学生時代にこれはやっておいた方がいいと思うことはありますか?
もし今、自分が学生時代に戻れるとしたら、ちょっと休学して海外留学に行ってみたいです。
正直、振り返ると大学時代が1番時間があったなという気がするんですよね。夏休みも普通の社会人に比べれば長いし、その時間の使い方ってもっとあったなと思っていて。
なので、そういうタイミングで海外留学をすればよかったなというのは今でも思っています。
___改めて、早稲田大学の好きなところを教えてください!
祖父から聞いていて印象的だったのは、慶應はハイカラで、早稲田はバンカラみたいな。自由な校風と泥臭いやり方、開拓の精神が引き継がれていて、自分はそういう風にありたいなと思いながらやっていました。そういった校風は、 早稲田でよかったなと思うところの1つです。
___早稲田祭にはどういった印象をお持ちですか?
早稲田祭はすごく盛り上がっているなと思っていました。11月という時期的に、周りの友人は早稲田祭へのモチベーションが高く、みんな楽しみにしているのを横目に、自分は遠征に出発するみたいな感じで……。早稲田祭は規模が本当に大きいじゃないですか。現役の時に1回は覗いてみたかったなという気持ちは今でもあります。
___ありがとうございます。いつか競技が落ち着いた頃に、早稲田祭にぜひいらしてください!
番外編〜注目のアスリートは?~
___ちなみに、早稲田の出身者で注目してるアスリートはいらっしゃいますか?
陸上の大迫傑選手です。僕の弟と同い年で、接点がありそうなんですが実はまだ会ったことがありません。彼のインタビューを見ているとすごく面白い考え方を持っているし、自分でも事業を始めていて、取り組みが面白いなと思ってチェックしています。なかなか会う機会がないので、会ってみたいなと思っています。
___渡部さんも環境問題への取り組みなどをされていますし、絶対に面白い対談になりそうです! ありがとうございました。
前編はここまでです!
後編では渡部さんが考える夢について深堀りしています。早大生へのメッセージも頂いています! 必見です!
▼後編はこちらから!
【後編】卒業生インタビュー スキー選手(ノルディック複合)渡部暁斗さん|早稲田祭2023 (note.com)
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渡部暁斗さん
スキー選手(ノルディック複合)。1988年長野県白馬村出身。早稲田大学スポーツ科学部卒。北野建設所属。オリンピックでは3大会連続でメダルを獲得し、2017-2018シーズンにはワールドカップ総合優勝を果たすなど、長きにわたり世界の舞台で活躍し続けている。
〈早稲田祭2023概要〉
【名称】早稲田祭2023
【主催】早稲田祭2023運営スタッフ
【日時】11月4日(土)、5日(日)
【開催場所】早稲田大学 早稲田キャンパス・戸山キャンパス・周辺地域
【早稲田祭2023公式サイト】https://wasedasai.net/
【公式X(旧Twitter)】@wasedasai
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