発表!! 議会改革度調査2020(3)TOP5をご紹介!
マニ研が毎年実施している、地方議会の改革度合いをしめす「議会改革度調査2020」の調査結果をオンラインで発表し、約200人の議会事務局職員や議員の皆さんにご参加いただきました。
その様子とランキング等をご紹介!
≫詳細は http://www.waseda-manifesto.jp/gikaikaikaku
当日は、マニ研の創設者で顧問の北川正恭・早大名誉教授(元三重県知事)に冒頭のあいさつをいただきました。
地方創生の時代に、地方から国を変えていく。
地方は民意の代表機関である「地方議会」から変えていくというのを、皆さんとご一緒に考えていく時間にしたいと思います。
■議会の改革を「数値化し客観的に捉える」
「どういう人間がランキングを勝手につけているんだろうというのを皆さん気にしているでしょうし、オンラインでご報告する機会をつくろうと考えこの場をつくりました」
6/1に開催したオンライン調査報告会の冒頭、担当の長内(おさない)からのコメントです。
会は約120議会・約200人の方にご参加いただき、調査の目的や変更点のほか、2020の総合ランキングや自治体種別、地域別、3分野別の上位議会などをご紹介しました。
今回は、「総合ランキング」と「3分野別の上位議会」をご紹介したいと思います。
★「どうしてこういう調査をしているの?」というのは、(1)の記事をご覧ください。
⇒発表!! 議会改革度調査2020(1) そもそもどんな調査なの?
■3分野「情報共有」:東京都町田市議会がTOP
1位 東京都 町田市議会
2位 兵庫県 西脇市議会
3位 北海道 福島町議会
4位 茨城県 取手市議会
5位 大阪府 箕面市議会
【長内ポイント!】
・重要なのは、「議会が持っている情報を、おなじ情報の量と質で、同じ時のなかで住民と共有ができているのか?」
・「請求があったら開示をする」というのではなく、「自ら発信をする」、さらに住民の共感と納得を生むために情報を住民と「共有」するという視点
・町田市議会がトップ。上位30位には、東京(6議会)、神奈川・大阪(各4議会)、北海道(3議会)から多くランクイン
<ピックアップ!!>大阪府 箕面市議会:会議の映像をダイジェストでまとめてわかりやすく情報共有
⇒大阪府 箕面市議会 YouTubeチャンネル プレイリスト/ウェブサイト
<ピックアップ!!>東京都 町田市議会:議案の審査状況を随時、わかりやすく掲載(議案のカルテ)
⇒例:第102号議案 境川クリーンセンター改修工事請負契約
■3分野「住民参画」:北海道芽室町議会が首位に
1位 北海道 芽室町議会
2位 茨城県 取手市議会
3位 徳島県 那賀町議会
4位 神奈川県 茅ヶ崎市議会
5位 宮城県 柴田町議会
【長内ポイント!】
・ポイントは、「議会が住民と対話し、ともに学びあうなどして、多様な民意を形成し集めているか?」です。
・議員の皆さんも「議員活動」でふだんから住民の声を聞いています。ただ、議会という「組織」としてもそうした機能がありますので、対話をして、話しを聴くだけでなく一緒に課題について考え、学び、新しい意見が生まれてくる活動をしているかを評価しています。
・芽室町議会が昨年に続きトップ。上位に北海道・長野(各4議会)から多くランクイン。
<ピックアップ!!>北海道芽室町議会:「議会モニター」など住民参加をはじめ、⇒さまざまな議会改革の取り組みを実施
<ピックアップ!!>徳島県那賀町議会:昨年はコロナ禍があり難しかったと思いますが、⇒車座会議を開いて多様な住民意見を議会活動に反映
■3分野「議会機能強化」:1位は茨城県取手市議会
1位 茨城県 取手市議会
2位 岩手県 奥州市議会
3位 宮城県 柴田町議会
4位 茨城県 茨城県議会
5位 三重県 四日市市議会
【長内ポイント】
・議会内の体制整備もあるなど、もっとも設問数が多い部分です。ポイントは、「調査を行って、議員間で話し合い、政策の質向上や地域課題の解決に直結した活動ができているか?」です。
・議員さん同士で話し合いをちゃんとしているか。調査など根拠(エビデンス)をもとにした議員間討議や調査・政策提案などをしているか、などを見ています。
・取手市議会がトップ。上位30位には、三重・兵庫(各3議会)から多くランクイン。
<ピックアップ!!>取手市議会:早くから「オンライン会議」を活用しようとチャレンジ。コロナ禍で一気に取り組みが進む。議会の委員会へ活用、今後は本会議でも活用できないか試行中。
■総合ランキング:取手市議会が初の1位!
調査結果から、改革の取り組み度を表す「総合ランキング」の順位は、1位 茨城県取手市議会、2位 北海道芽室町議会、3位 兵庫県西脇市議会となりました。
おめでとうございます!!
2020年は、新型コロナによって
「住民の意見を集めること(意見反映)ができない」
「意見を持ち寄り話し合うこと(合意形成)ができない」
「意見反映度・合意形成度の高い意思決定ができない」
という状況が生まれ、これまでにない議会運営をすることが迫られました。
そうした中、取組期待が高まっていた「ICT・タブレット活用」に代わって、「オンライン会議活用」へと取組を進めました。
こうしたオンライン・デジタルの本格活用による議会活動の充実、さらに議会運営そのものや対住民とのあり方など、議会のDX(デジタル・トランス・フォーメーション)が特徴と傾向でした。
2020調査では、こうした中で“オンライン議会”の取り組みが目立った取手市議会が初の1位に輝きました。
芽室町議会は昨年と同じく2位になり、さらに西脇市議会が3位となりました。
【 1位】茨城県取手市議会:情報共有 04位/住民参画 02位/機能強化 01位
【 2位】北海道芽室町議会:情報共有 06位/住民参画 01位/機能強化 06位
【 3位】兵庫県西脇市議会:情報共有 02位/住民参画 18位/機能強化 09位
※取手市議会はFacebookで喜びの声も!
■北川顧問「住民に本当に役立つ議会へ」
発表会は最後、北川正恭・弊所顧問から皆さんへのエールをお伝えしています。長文ですが、一部、抜粋します。
これからは単に「議員活動」という”個人”の活動だけではなしに、議員の総体である「議会」全体の活動を高めていこうという声があがっています。
さらに、今までの「量的削減」の議会改革、例えば歳費を削るとかあるいは定数を減らすといった「量的削減」の改革だけではなしに住民生活に直結する、いわゆる「住民に本当に役立つ議会」として「質的な充実をしていこう」というようなことが、だんだんと議会の成長に伴って皆さんから大きな声が上がってきています。
議員活動から議会活動に変えるためには、やはり常勤の皆さんがいらっしゃる議会事務局の皆さんと、議員の皆さんが一体となって「チーム議会」で活動していくことが求められます。
議員個人の活動だけでなく議会としても、執行部に対する「二元代表の一翼を担う」というプライドをもって、実質的な仕事もやろうということに発展します。
10年ほど前に、議会改革度調査に私どもが乗り出して、事務局の皆さん方に大変お世話になりましたけれども、全国の調査を始めて本年が11回目ということになりました。
失礼な話になりますけれども、議会改革が進んでいない議会の皆さんほど
本心から「うちは議会改革を進めている」とよく言われます。
それは、他と比較をされてないからではないかと思います。
改革が進んできた議会の皆さんほど
「もっと何か改革があるはずだ」
「あそこの議会の改革をうちも真似してやろう、徹底的にパクろう」
という「TPP(テッテイテキニパクル)」 という言葉が合言葉になって
お互いに善い政治を競争しようという「善政競争」が今回の議会改革度調査のメインテーマであり、全国最大の政策コンテスト「マニフェスト大賞」のメインテーマになっています。
お互い「あの議会があれほど改革をあげたらうちもやろう」という気づきの連鎖が起こる。
このことがマニフェスト大賞の願いであり、この改革度調査の願いですおんで、ひとの議会を勝手に評価をさせていただくということは大変失礼なことで腹立たしい点もあろうかと思いますけれども、これは「単なる一つの指標」でございますのでこれを参考にしていただいて、悪ければ直していただく、あるいはいい例があればそれをパクっていただいてそしてそれをさらに凌駕をしていくという、こういうリズムが付いていけば地方議会から地方を、地方から国を変えるということになろうかと思います。
私も18年間この運動を続けてきまして地方議会からの改革というのが、「体感」をするほど変わってきていると思います。
願わくば”居眠り状態”の議会の皆さんが目覚めていただいて、目覚めた議会の皆さんを凌駕するような改革のリズムができれば、本当に地方議会は住民の皆様から認めていただいて、なり手不足だとか無競争の議会ということがなくなってきた時に、本当の意味で「地方から国が変わり、そして議会から地方が変わる」ということが実現するだろうと思います。
事務局の皆さんからも議員の皆さんにも働きかけていただき、ともに「チーム議会」で頑張っていただきたいなということを私からもお願いを申し上げます。
それでマニフェスト研究所では地方推進連盟の議員の皆さん方と一緒に協力をして、7月7日~8日と早稲田大学大隈講堂でリアルな地方議員の勉強会「全国地方議会サミット」を開催させていただきます。
まだ3蜜の対策上、会場には300名がしか入れませんのでリアル開催、そしてオンライン開催もいたしますので事務局の方からも議員の皆さんにもお誘いいただいてご一緒にそのサミットにもご参加いただければ、
「全国ではこんないいこともやってんだ」
「なるほどこういう考え方のあるんだ」
という刺激を受けていただいて、皆さんの運動体の総和で「地方から国を変えていく」ということになれば本当にいいとな思います。
随分とムードが上がってきて流れが変わってきてということを体感しておりますので、ぜひこれからもご一緒に議会の全体の活動、いわゆる「チーム議会」の活動を活発にして頂きますようにお願いを申し上げて私の総括とさせていただきます。
今日は一緒に勉強して頂きましてありがとうございました。
今後ともよろしくお願いいたします。
当所のウェブサイト上にはTOP300まで掲載していますのでぜひご覧ください。
⇒ http://www.maniken.jp/gikai/2020rank_sougou.pdf
というわけで、読んでいただいてありがとうございました。
次回は各種分析などをお伝えします。
それでは!
(事務局次長・青木)
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