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21.日本の会社の生産性が低い合理的理由

いろんな場所でいろんな説が言われてますが自分の考えと細部が異なっていたりするなーと思ったので持論を書いてみようと思います。

日本の労働者は仕事量あたりの給料を最大化しようとしている説


数式っぽく書くとこんな感じです。

仕事量あたりの給料=給料(時間給固定)/仕事量

何が言いたいか入力作業を例にしてみます。

1時間に100件入力できるAさんと1時間に200件入力できるBさんがいます。

この場合、Bさんの仕事量はAさんの2倍になるので、時間給は同じでも仕事量当たりの給料はAさんの1/2になります。

めでたくなしめでたくなし・・・

この状況だとBさんがやる気なくすの当然です。

そして、Aさんの仕事量でも怒られないことが分かれば、Bさんも仕事量を本来の実力の半分程度に抑えるようになっても全くおかしくありません。

30分で100件入力して残り30分のんびりくつろいだり、自分の勉強したりとかですね。

出世欲がある人は倍の仕事をあえてやるかもしれませんが、それは個性の問題ですね。

要するに時間給システムだと仕事量を減らせば減らすほど、仕事量当たりの給料が増えます。

合理性を極めるならいっそ働かない方がいいくらいです。

ただ、実際にはある程度働かないと怒られるので、怒られない最小限の労働力だけ提供するように調整しているのだと思います。

人だけじゃなくて環境の問題もある

自分が今回の記事書こうと思ったきっかけが日本「人」は非合理的だから生産性が上がらないという記事を読んだことに違和感を覚えたためです。

(ちょっと古めの記事だったので最近の主流ではないかもしれませんが)

よくよく考えてみると、稟議だの付き合い残業だの中身のない会議だのは確かに非合理的なので、これも間違ってはいないですが、それだけではないと思います。

それが上記した仕事量当たりの給料の最大化です。

より少ない労力で大きな効果(給料)を得ようとするのはとても合理的だと思います。

また、この説は日本人ではなく日本の職場環境なら人種問わず誰でも適用できます。

なので、日本は人種・性質に伴う非合理的理由と制度を原因とした合理的な理由のどちらにおいても生産性を下げる基盤が強固に構築されているのだと思います。

終わりに

時間給の良くない点を上げましたが、じゃあ成果給だとどうなるかっていうとAさんとBさんの中間とかじゃなくて全員に仕事の早いBさんレベルの仕事量を用意して、残業させるけど給料出さない、みたいな感じになるのがおちだろうな、とも思ってます。

裁量労働制とかもこの問題のクリアが難しくて評判今一だった気がしますし・・・

労働者を使いつぶそうとする雇用者VS使いつぶされまいとする労働者という対立関係がある限り、どんな制度にしてもうまく回らない気がします。

逆に対立関係ではなく信頼関係を構築すれば、うまく回ると思います。

とはいえ、労働者は自分の身を守るので精一杯ですので、権力のある雇用者側から歩み寄ってほしいなと思ってます。

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