東京オリンピックは夢物語に終わっていいのだろうか?
待ちに待った二度目の東京オリンピックが開催される2020年の幕開けから1か月後、ダイヤモンド・プリンセス号の乗船者から新型コロナウィルス感染症例が確認され、横浜沖で船上隔離となったニュースが世界から注視される一方、市中感染が次々と明るみなり、世界は大混乱。あれよあれよという間に人の移動が止まり、世界中で都市封鎖が始まった。
3月にはWHOが世界の流行状況を「パンデミック」と認定。まもなくして東京五輪の1年延期が発表された。多くの尊い命が奪われ、医療従事者や生活維持に欠かせない職業に就いている人々が必死に戦っている状況で、オリンピック延期はやむを得ず。「残念…」とか、「がっかり…」とか、「延期で良かった!」とか、判断の是非を問うような意思表示が気楽にできないまま、あっという間に半年が過ぎてしまった。
延期が発表されたとはいえ、ワクチンが研究開発段階にある現状では、1年延期も厳しいのではないかという見方もある。実際、私も難しいだろうなぁと思う。それでも、東京オリンピック開催可否の判断がどうなろうと、夢物語では終わってほしくないと思い、記録に残すことにした。これ、初note。
2020年東京オリンピックを目指して
取り組んできたことがいくつかある。2015年から3年間、千葉県が実施した通訳ボランティア養成講座の「外国語で学ぶ日本文化」プレゼンとロールプレイ講師を務めた。また、東京オリンピックでボランティアとして活躍することを目的にアクティブシニアメンバー有志で結成された「おもてなしJAPAN」サークル講師を2017年から務めている。月1回のクラスであるが、毎回熱心に準備をされて生き生きとスピーチされるメンバーの熱い想いに感化され、私もメンバーと一緒になってオリンピックボランティアに志願。千葉県都市ボランティア(City Cast Chiba)に内定し、パラリンピック開催期間は成田空港案内ボランティアを担当する予定であった。
オリンピック・パラリンピックの意義とは
1964年の東京五輪では敗戦からの奇跡の復興をアピール。2020年の東京五輪では東日本大震災から復興に向かう被災地の姿を世界に発信する、「復興五輪」と言われていた。延期になった東京五輪では、コロナに打ち勝った証となる大会にしたいと言われている。
そもそも、近代オリンピックはフランスの教育者クーベルタンが、欧米列強が植民地獲得競争に突き進んでいた19世紀末、「スポーツと芸術を通して調和のとれた人間を育て、世界平和に貢献する」ことを提唱し、古代オリンピックを復興させた「平和の祭典」である。実は日本では二次世界大戦前の1940年、嘉納治五郎の尽力によって東京大会開催が決定していたが、日中戦争の長期化によってホストを返上したという苦い歴史があった。そんな幻の東京オリンピックについて知ったのは、恥ずかしながらつい最近のこと。2019年の大河ドラマ『いだてん〜東京オリムピック噺〜』で詳しい経緯がコミカルに描かれていた。
延期になって考えたこと
あらためて、世界とどうにかして繋がりたい気持ちがどんどん強くなっている。オンラインツアーを始めてガイド業を復活している仲間を羨ましく思い刺激を受けながらも、自分は正直なところ、未だにどうしていいか分からない状況だ。前述したオリンピックボランティアメンバーで構成される「おもてなしJAPAN」のサークル活動は7月から再開している。ぶっちゃけ、二度目の東京五輪開催が叶わなかったとしても、これまで2020年東京オリンピックを目指して活動していることに意義があると感じるような「何か」を私は伝えたいのです!!!
つづく