【場面緘黙症】ASD(自閉スペクトラム症)の診断
発達障害の検査(WISK-Ⅳ)を行う
小学1年生の秋から不登校が続いていたことや、場面緘黙症の多くは発達障害であるという情報を目にしたこと等をきっかけとし、小1の冬にWISK-Ⅳを受けてみることにしました。
(参考)発達障害の検査(WISK-Ⅳ)とは:
当日は息子に「大事な検査をするから、心理士さんのことをよく聞いてね」と事前に言い聞かせた上で臨みました。幸い機嫌も良く初めてであったにも関わらず無事に癇癪を起こすことなく試験を終えました。
とは言え、場面緘黙症であるため検査を行ってくださった心理士さんとも全く会話ができません。そのため、発話が必要な検査は全くできませんでした。
息子が行ったのは、発話なしで実施できる「知覚推理」「処理速度」に係る検査のみです。
なお検査中は、本来は親が近くにいることはできないのですが、息子は母親の私からどうしても離れられずやむなく私は検査中も息子の隣に座っていました。
また、「生まれてくる必要はなかった」「死にたい」と日々口にし生きることに精一杯な息子であることもあり、私は息子に対し学力向上に係る訓練等はほぼしていませんでした(やろうとしても息子の癇癪と自傷行為により実行は不可能でした)。
それにしては、息子は普通に検査をこなすことができていたと思います。非常に優秀かというと全くそうではなくいたって普通のレベルですが、まず普通にこなしていたことに良い意味で驚きました。
検査結果
後日結果を聞きにいきました。
WISK-IVの結果
総合的なIQは出ませんでした。発話なしで実施できる「知覚推理」「処理速度」しか行うことができなかったためです。
よって、知的障害があるかないかの判断は明確にできません。
ただ数値としては「知覚推理」は平均の上、「処理速度」は平均の下でした。
4項目中2つしか結果が出ないので、凸凹が激しいかどうかも、いまいちよくわかりませんでした。
【AQ】自閉症スペクトラム指標
同時に、保護者の私が回答する日常生活における過ごし方や態度についてのアンケートも実施しました。
発語はいつだったか、こだわりが強いか、集団生活やコミュニケーションに係る困りごとはあるか等に関する質問項目であったと記憶しています。
結果として、総合得点は27点。
カットオフ値の25点を僅かに上回り「自閉スペクトラム症である」との診断を受けました。
担当医からは言及は特にありませんでしたが、数値や息子の感じからすると「軽度」なのかなと思います。
診断を受けて
担当医から「自閉スペクトラム症です」とはっきりと言われた瞬間をよく覚えています。
息子は赤ちゃんの頃からよく目も合いよく笑い、夜もよく眠り、ママが大好きで、所謂ASDの子が示す特徴は見当たらなかったことから意外ではありました。(ただ、発語は遅く2語文・3語文が出たのは3歳半以降でした)
一方で、私自身は「発達障害は単に人間が決めたカテゴリーであり、その人自身の何かを否定するものではない」という考えを持っていることもあり強い拒否感は特にありませんでした。
(このような考えに至るまでは紆余曲折もありましたが)
診断されたこと自体に思い悩むことはなかったものの、この社会で生きづらさを抱える可能性が高いこどもであることはわかりました。
今後は、その生きづらさをどう緩和し息子自身が受容していくかという点が重要だと感じていました。