今ならマエケンの気持ちがよく分かるよ
マエケンとは中3の頃の英表の先生のことで、前田健太投手のことではないです。マエケンは50代くらいのおじさんで、いわゆるおじさん体型で、おじさんぽい四角い黒眼鏡かけてて、髪がピンクかかったグレーっていうオシャレなおじさんだった
ほとんどの人はマエケンの授業中は内職するか寝るか喋るかしてた。そのくせテストは模範解答丸々出すから、テスト前になるとみんなクラスの優等生にノートの写真を撮らせてもらうのが鉄則。そしてそれを前日に丸暗記すれば平均点は固い
ある日の授業。授業中マエケンが黒板に板書してる時、みんなは各自おしゃべりして笑ってるんですよ
そしたらマエケンは自分が笑われてると思ったのか分かんないけど、振り向いて「え、なになになに??なんかあった??」って聞く
そしたらみんな黙って何も答えない、無視 これが高校生の実態
そしてマエケンは言う「板書中は静かにね、なんかあったら言って、俺"気にしい"だから」
みんなが声を殺して笑ってる、マエケンは"気にしい"らしい。
それからクラス内ではマエケンの気にしいいじりが始まった。現代文の時間に先生がプレバトが好きだからって俳句を作らされた時、ある子は「夏の空 気にしい気にしい セミの声」みたいな感じで、気にしいをセミの声に例えた俳句を作った子がいました。いじってんな?????、
当時は若気の至りみたいなところがあって私も笑ってたけど、今となってはマエケンの気持ちがよくわかる
私もいわゆる“気にしい”なのだ、他人の声怖い、他人の目が怖い。
マエケン、あの時は笑ってごめんなさい。