夕焼け状眼底にならなかった私


また、しばらくぶりになってしまいました。

全然更新してないし、フォローもほとんどせず、フォロワーもゼロでひっそりとやっているにもかかわらず、ダッシュボードを開くとちらほら見てくれてる人がいることが分かり、うれしい限りです。

と同時に、見てくれているのは、過去に同じ病気を患った人や、今戦っている人なのかな、と思いを巡らせています。


この間、久々に定期検診に行ってきました。

今年4月にステロイド治療が終わったものの、かかりつけ医いわく「珍しい病気なのと、一度通院を辞めてしまうと再発した時に予約が取りにくくなるから」という理由で、今後もおそらくずっと、半年に1回検査には行くことになっています。

結果は良好で、視力も発病前と同じくらいの数値が出るようになりました。自分的には、暗いところが見えにくかったり、若干ぶれて見えたり、完全に元どおり、とは思ってないんだけれども。でもまあ、生活に支障はないので、ありがたく受け止めています。


で、今回医者に、「あなたの目を他の眼科医が見ても、多分原田病だったとは分からないんじゃないかな」と言われました。

というのも、原田病の患者の多くは、発症後期に、眼底の色素が抜けてしまう「夕焼け状眼底」という状態になるそうです。この症状がある人の眼底写真を見ると、その名の通り、夕焼けのように真っ赤になっています。

この夕焼け状眼底、自覚症状があるものなのかは正直よく分かりません。ですが、例えば「明るい原田病日記」作者の森まゆみさんは同書で、夕焼け状眼底のせいで、回復後も光が眩しく、サングラスが手放せない、といった趣旨のことを書いていました。

私のかかりつけ医いわく、「9割以上の人が夕焼け状眼底になるが、あなたはなっていない」とのこと。ありがたいことだし、ラッキーだなと思っているのですが、その一方で別の思いが生まれました。


それは、「私は、本当に原田病だったのか」ということ。


そもそも原田病は、多くの自己免疫疾患がそうであるように、発症原因含め謎が多い病気。私がぶどう膜炎であったことは、発症時ぼこぼこになった網膜の写真を見れば、分かります。

でも、その原因の部分、つまり「なぜぶどう膜が炎症を起こしたのか」ということに関しては(特に具体的な見当がついている訳では全くないけど)、原田病以外の可能性もあるのでは、と今回の夕焼け状眼底の話を聞いて改めて感じています。

「改めて」と言ったのは、これまでもそういう風な疑念がちらっとよぎったことが何度かあったから。

例えば急性期、多くの原田病患者が訴えるという頭痛や内耳の炎症は起こりませんでした。その一方で、発症から1週間程度は微熱が続きました(これはステロイドパルスのせいかもしれないけども・・・)。

あとは、ステロイド服用中の体調が悪すぎて、これは本当にステロイドの副作用のせいなのか?病気の症状のひとつなのでは?と思ったこともありました。

例えば頭痛。急性期には何もなかった一方で、発症から2ヶ月後くらいからが結構ひどかったなあ(この時期に頭痛を訴える人はあまりいないそう)。締め付けられるような痛みで、1日に数回。孫悟空の輪っかを付けられたみたいだな、とかよく考えていました。

あとは眼痛も結構ありましたね。経験しないとなかなか想像できないと思いますが、文字通り「目玉が痛い」という状態。具体的には、目玉の奥の方がズキズキする感じで、これも1日に数回あったかな。眼痛に関しても、「あまりそういう患者さんはいないかもしれませんね」と医者に言われたことがありました。

頭痛も眼痛も徐々によくなり、頭痛は発症8、9ヶ月で気にならなくなり、眼痛は今もたまーーにありますが辛いとは感じなくなりました。


まあ、こればっかりは私が考えたところで推測の域を出ないし、今何か具体的な症状で苦しんでいる訳ではないので、単に記録として書いてみました。何十年後か、もっと医学が進んだ時に、「ああ、本当はこっちの病気だったのか」「そういうことだったのか」という風に腑に落ちる時がくるのかもな、と思いを馳せながら。





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