わららべ尚道

千葉県生まれ、御宿在住の視覚障がい者。鍼灸の治療院業務の傍ら、評論や詩、俳句などの文学活動、曲作りに励むが2023年1月に急逝。(noteは故人の生前の意思を継ぎ、過去の作品を代理でMが投稿しています) http://wararabeza.starfree.jp/

わららべ尚道

千葉県生まれ、御宿在住の視覚障がい者。鍼灸の治療院業務の傍ら、評論や詩、俳句などの文学活動、曲作りに励むが2023年1月に急逝。(noteは故人の生前の意思を継ぎ、過去の作品を代理でMが投稿しています) http://wararabeza.starfree.jp/

ストア

  • 商品の画像

    2nd.アルバム「風のスープ」2022.7.2

    生活空間や自然から生まれた言葉をアコースティックでフォーキーな音でつむいだ、わららべ尚道の2作目となるアルバムは、宮沢賢治の「注文の多い料理店」にインスパイアされるなど、わららべらしいユーモアを散りばめた豊かな世界観が広がる。「チャーミングワークス」は福祉作業所の人々へのファンタジックな応援歌、「同行二人」は宗派を超えたスピリチュアルソングとなっている。「夜のアボカド」は、アコーディオンの優美な調べと伸びやかなボーカルに、都会人の孤独を魔術的リアリズムの視点で描いた歌詞が鋭い光を放つ。(2022.7.2リリース)■曲目1.風のスープ2.地下鉄の風景画家3.土筆のように4.チャーミングワークス5.同行二人6.海を見ていたの7.浜通り8.霧が晴れたら9.あけびジャムパイ10.夜のアボカド11.夜はサラサラレーベル ‏ : ‎ 希光堂スタジオサイズ ‏ : ‎ 14 x 12.4 x 1 cmEAN ‏ : ‎ 4562265506568ASIN ‏ : ‎ B09ZPT6VCSディスク枚数 ‏ : ‎ 1
    ¥2,200
    わららべ尚道 ONLINE STORE
  • 商品の画像

    1st.アルバム「なぎさのシエスタ」2019.12.2

    アコースティックなサウンドに乗って、生活空間や自然から生まれた言葉をフォーキーな音でつむいだ、わららべ尚道の記念すべきファーストアルバム。アルバムタイトルとなった「なぎさのシエスタ」では、波の歌を聴きながらパラソルの下でシエスタ(お昼寝)をする心象風景が歌われている。ほかに、車椅子生活を送る知人のために作られたという「月に暮らせば」や、春の雨の音に宇宙を感じて作った「大きなたまご」など、時には足ぶみしてしまいそうな現実をふわりと受け止め乗り越えていこうという軽やかさを感じるアルバムとなっている。■曲目1 シンプルライフ 2 さみだれ超えて3 甘夏ゼリー4 月に暮らせば5 風の惑星6 大きなたまご7 デリバリモーニング8 真夜中村の迷いネコ9 水仙王子10 ダーミアン(惰眠庵)11 ノベンバーソングス12 フランスみやげのガレット13 天文台のある町14 なぎさのシエスタレーベル ‏ : ‎ 希光堂スタジオサイズ ‏ : ‎ 14 x 12.4 x 1 cmEAN ‏ : ‎ 4562265503567ASIN ‏ : ‎ B0814J2TG5ディスク枚数 ‏ : ‎ 1
    ¥2,241
    わららべ尚道 ONLINE STORE
  • 商品の画像

    2nd.アルバム「風のスープ」2022.7.2

    生活空間や自然から生まれた言葉をアコースティックでフォーキーな音でつむいだ、わららべ尚道の2作目となるアルバムは、宮沢賢治の「注文の多い料理店」にインスパイアされるなど、わららべらしいユーモアを散りばめた豊かな世界観が広がる。「チャーミングワークス」は福祉作業所の人々へのファンタジックな応援歌、「同行二人」は宗派を超えたスピリチュアルソングとなっている。「夜のアボカド」は、アコーディオンの優美な調べと伸びやかなボーカルに、都会人の孤独を魔術的リアリズムの視点で描いた歌詞が鋭い光を放つ。(2022.7.2リリース)■曲目1.風のスープ2.地下鉄の風景画家3.土筆のように4.チャーミングワークス5.同行二人6.海を見ていたの7.浜通り8.霧が晴れたら9.あけびジャムパイ10.夜のアボカド11.夜はサラサラレーベル ‏ : ‎ 希光堂スタジオサイズ ‏ : ‎ 14 x 12.4 x 1 cmEAN ‏ : ‎ 4562265506568ASIN ‏ : ‎ B09ZPT6VCSディスク枚数 ‏ : ‎ 1
    ¥2,200
    わららべ尚道 ONLINE STORE
  • 商品の画像

    1st.アルバム「なぎさのシエスタ」2019.12.2

    アコースティックなサウンドに乗って、生活空間や自然から生まれた言葉をフォーキーな音でつむいだ、わららべ尚道の記念すべきファーストアルバム。アルバムタイトルとなった「なぎさのシエスタ」では、波の歌を聴きながらパラソルの下でシエスタ(お昼寝)をする心象風景が歌われている。ほかに、車椅子生活を送る知人のために作られたという「月に暮らせば」や、春の雨の音に宇宙を感じて作った「大きなたまご」など、時には足ぶみしてしまいそうな現実をふわりと受け止め乗り越えていこうという軽やかさを感じるアルバムとなっている。■曲目1 シンプルライフ 2 さみだれ超えて3 甘夏ゼリー4 月に暮らせば5 風の惑星6 大きなたまご7 デリバリモーニング8 真夜中村の迷いネコ9 水仙王子10 ダーミアン(惰眠庵)11 ノベンバーソングス12 フランスみやげのガレット13 天文台のある町14 なぎさのシエスタレーベル ‏ : ‎ 希光堂スタジオサイズ ‏ : ‎ 14 x 12.4 x 1 cmEAN ‏ : ‎ 4562265503567ASIN ‏ : ‎ B0814J2TG5ディスク枚数 ‏ : ‎ 1
    ¥2,241
    わららべ尚道 ONLINE STORE

最近の記事

2022年12月の俳句。

潮騒に クラクションひとつ 十二月 塀の上 冬日を抱いて 浜の猫 家の南側にあるブロック塀の上をのっそりと動く 黒い 影が曇りガラス越しに。 北風の来ないこのポジションは日向ぼっこには絶好のポジションだ。 冬日をまっすぐに受け止めて海を眺めているのは どこかの野良猫だ。 早々と 塒へ鴉 山眠る 山眠るは 冬の山の静まり返った様をいう。 春は 山笑う、夏は 山滴る、秋は山装う。 オムレツは 乳房の形 冬の月 片付けの 棚を残して 冬茜 冬茜は冬の夕焼けの様をいう。

    • 2021年12月の俳句。

      上げ底の月ぞ 師走は 床屋行く 十二月も半ばを過ぎると 今年も終わりという感がつよくなる。 二十日を過ぎるともう新たに仕事を始めることもできない雰囲気に包まれる。 みかけほどに中身がないパッケージのことを上げ底というが、十二月はまさに上げ底の月であることをいつもながら実感させられる。 海鳴りの 遠く近くに 冬の月 寝室の窓の端から月の光らしいものが差し込んでいる。 風の強い晩 その窓から海鳴りが聞こえる。 それは強くなったり ときに弱くなったりを繰り返す。 窓は海側にあ

      • 2020年12月の俳句。

        ポインセチア ほんのり季節 巡り来る キッチンの どこかでクリスマス やっている キッチンにいたとき どこからか 小さなクリスマスの旋律が聞こえて来た。 どこから聞こえてくるのか、テレビでもなく、電話からてもなく、タイマーのアラーム音でもない。 耳を澄ますと それはヒキダシの中から。 引き出しをあけると そこにクリスマスカードがあった。まだ封も切っていないのに 何かの誤作動か、突然に鳴り出すような しかけがあったのか 不思議だった。 手に腹に 焚火いただき 持ち帰る

        • 12月の自選俳句。

          エレベーターに 一人残らず  聖夜かな 「まだまだ入れますよ。」この人数でみな乗れるかしらと思いながらも一人残らず同じ箱におさまるとなんとなく微笑がこぼれる。 毎年平和にこのひとときを知った顔とともに聖夜(クリスマス)を迎えるというのも 本当はそういうことへの感謝なのかもしれないと思ってみたりする。 みな乗った タクシー去りて 冬の夜 人 穴に 落ちて 真光る 冬の海 年末に浜辺で防風林を作るということになった。 そのままでは樹木が育たないということから 土を入れるた

          2022年11月の俳句。

          手に南瓜じさま半生 語りだす じっさまは じいさま 爺さま 祖父さまのこと。 有人が寺の境内のベンチで休んでいたら 老人に話しかけられたという。 「南瓜は食べるか」と聞かれて、「嫌いではない」と言うと、これをやるから持って帰りなさいと手にした南瓜を差し出された。 礼を言って有人はそれを受け取った。老人は名前を名乗ると、今年で95歳になると話した。 それにしてはお元気ですねと言うと、彼はうれしそうにうなずいて、自身のことについて話し始めた。 どこからこの町に来て、どのようにし

          2022年11月の俳句。

          2021年11月の俳句。

          シーソーに 小鳥留まりて 山の町 小鳥は 秋の季語。 人は幸福と不幸のシーソーに載って 少しでも幸福に傾きたいと願っている。 しかし小鳥が乗ってもシーソーを傾けることはない。彼らはシーソーの上に留まって安んじている。 御会式の 西風剛 誕生寺 御会式とは本来、集会して式を行うという意味であるが、もっぱら日蓮宗で、宗祖日蓮入滅の10月13日を中心に、門下が宗祖を追慕して行う法会をいう。 日蓮は1282年(弘安5)病のため身延山をあとにして常陸(茨城県)に向かう途中、信徒の

          2021年11月の俳句。

          2020年11月の俳句。

          ストレッチし まま寝転んで 小六月 小六月は旧暦十一月の古称、晩秋から初冬にかけての春のように暖かな日よりをいう。 俳句では小春と同様に使われる。 ほろほろと 手に花柄を 冬に入る 数年前から サンゴバナという草花を家のなかで育てている。さんごのようにピンクの花が咲くことからそのように呼ばれているらしい。 花が咲いてからしばらくそのままにしていたら やがて穂のようになり。もういいのではと手に触れたらほろほろと崩れて手の中に落ちた。 薄闇に 花苗植えて 冬赤根 冬あか

          2020年11月の俳句。

          11月の自選俳句。

          和太鼓もコーラスも 一つ屋に 文化の日 舞台といふ 山頂に立つ 文化の日 終幕や 静かに暮るる 文化の日 今年(2017年)の文化の日に行われた町の文化祭には二つの団体から参加。昼をはさんで二度舞台に上がり、合唱曲を歌ってきました。 午前10時から午後三時まで十五分ほどの持ち時間で民謡からカントリーダンスまでさまざまなグループが出演。 舞台の上というのは非日常的な空間で時間の流れ方も音の響き方も特殊です。 あれよあれよという間に始まってあっという間に終わってしまうのはい

          11月の自選俳句。

          2022年10月の俳句。

          人類葬というものあれば秋の虹 8月にロシアの元ゴルバチョフ大統領が逝きました。 東西冷戦からベルリンの壁の崩壊につながる新しい時代を用意した最大の功労者はゴルバチョフその人です。しかし 国葬になることもなく、プーチン現大統領が葬儀に出席することもありませんでした。ゴルバチョフその人にふさわしいのは国葬ではなく人類葬ではないかという思いが湧いてきました。 今年エリザペス女王が亡くなった時に宮殿に虹がかかったという報道がありました。 人はそこに何か祝福のメッセージを見つけるのか

          2022年10月の俳句。

          2021年10月の俳句。

          台風の 風豹の子ら 窓に鳴く 台風当日の窓からはヒュヒューと風の音がしきりに聞こえてくる。 それが私には猫科の動物の子らの声のようにきこえていた。 それは例えば 豹のようなものかもしれない。 チべットには雪豹という豹がいるらしいが、台風が連れてくるのは目には見えないが 風豹という獣なのかもしれない。 雨戸明け 朝を入れたる 野分後 野分は台風の古語 猫のごと 腹鳴いており 芒原 空腹になると腹の虫が鳴くということは聞いたことがあるが 私は空腹とは関係なく腹が鳴ること

          2021年10月の俳句。

          2020年10月の俳句。

          回覧板 秋雀 舞う 所まで 回覧板は通りをはさんだ向かいの家から回ってくる。 十年前まではすぐ隣の高齢の一人暮らしの女性の家まで持っていけばよかった。 しかし彼女が亡くなってからその隣の高齢者の夫婦が住んでいる家までもっていくことになった。 しかし五年前にその老夫婦も相次いで亡くなり、その先の三軒目の家まで持っていかなければならなかった。 しかしそのお宅も昨年に家がひどく老朽化したために家を捨ててどこかへ行ってしまった。 それでさらに先の四軒目まで持っていくようになった。

          2020年10月の俳句。

          10月の自選俳句。

          天高し 空の鏡に 人の世の 秋は空気も澄んで空は高くどこまでも続いている。 こんな季節にはこの空の下で人々は暮らしているのだという気持ちになる。 一つの空の下でという一節が平原綾香の歌にあった。 ふとどこかの本で読んだうつし世ということばが思い浮かぶ。 地上の世界は天の世界の不完全なうつし世なのだろうか。 野ウサギの 食みし菊菜も そのままに マンドリン仲間のMさんの話。最近庭に野ウサギの子供が出没するとのこと。 ある日庭の家庭菜園に入り込んでせっかく育てた野菜の青菜を

          10月の自選俳句。

          2022年9月の俳句。

          看板に 牧のアイス 秋暑し 今年の夏は 御宿町の町営プール、ウオーターガーデンで 売られているアイスクリームがおいしいという話を聞いた。なんでも 地元のO牧場の牛乳を使って作られたものだという。 しかしプールに行くこともないので買う機会もールもないままに プールは閉園してしまった。 しかし九月に入って 浜通りを歩いていると そのO牧場のアイスクリームありますという看板が出ていたという。 まだまだ アイスクリームがおいしい季節である。 干物焼く 宿に客あり 秋の朝 朝にゴ

          2022年9月の俳句。

          2021年9月の俳句。

          明るさへ 伴走者となでしこと 観客と 2021年9月5日 日曜日 東京パラリンピック最終日に行われたマラソンの最後を飾った 視覚障害 女子マラソンの部で 道下美里選手が伴走者(前半 青山由佳、後半 志田淳)と共にトップでゴールを切った。 ゴール直後二人はかたく抱き合った。後続のランナーの多くもゴールインすると感動のハグを交わしていた。 伴走者はガイドロープと呼ばれる短いロープを通じて 視覚障害のランナーを 正しいコースに導くために共に走る人であるが、 ある瞬間から伴走する者

          2021年9月の俳句。

          2020年9月の俳句。

          とろ箱の 田にも黄金や 稲雀 トロ箱とはさかななどを運ぶときに使われる箱のこと。 知人の娘さんが稲の生育を体験学習していた小学校から余った苗をもらって来た。 トロ箱に水をはって育てていたら背丈は低い物の一人前に稲穂が実ってくれた。 せっかくだからあしたはおにぎりにして食べてみようかしらと親子で話していたら、翌朝にはすっかり稲穂の実は食べられていたとのこと。 おそらくは雀の腹に納まってしまったのだろう。 楽園の ゲートにたわわ檸檬の樹 昔 みかん園を母と弟の三人で訪ねたこ

          2020年9月の俳句。

          9月の自選俳句。

          竹座さの そよくがごとく 秋の海 朗読図書をポストまで返しに行くために久しぶりに浜辺の近くを通った。 それで波の音がすっかり秋のものにかわっていることに気付いた。 さやさやとまるで竹ざさがそよいでいるように波の音が響いていた。 秋の波 伸びするごとく 岸辺打つ 帰りに浜辺に寄って少しの間海を眺めていた。 ゆったりと湾内に打ち寄せる波はどうやら左側の岸に最初に到達してから右手の岸へ寄せているようだ。 それがまるで人が両手を上に伸ばして大きくのびをしているように海が岸辺へ手

          9月の自選俳句。