限られた胃袋をどこに預けるか

よく行く飲食店がある。

自然と通ってしまうお店は、
誰かから好きになれと言われたはずもなく
心が自然と喜びを感じる場所だ。

よく通う飲食店の共通点

誰も、ここのお店の常連になろう!と思って通うわけではないけど、
居心地が良く、知らず知らずにそこを選んでしまう。

私が気に入ったお店を振り返ると、共通点がある。

  • 店主の方がいつも居る(個人経営)

  • 顔を覚えてもらえている

  • 騒がしすぎず、友達と話ができる

  • そこでしか食べられないメニューがある

  • 生活圏内からほど近く、手頃な価格帯

立地や値段、味についてはもちろんだけど、
それと同じかそれ以上に、お店の人や雰囲気に
自分の居心地の良さが影響を受けている、と感じた。


店主の方がいつも居るお店

個人店だったり、調理人の方がそのまま接客してくれたり
"その人"の料理を食べに行っている気持ちになる。

作ってる人の顔が見える安心感もあるし、
こちらが美味しいと感じた顔や言葉を伝えたいから
距離はできるだけ近い方が、嬉しい。


顔を覚えてもらえていること

別に、常連ぶって大きな顔をしたいわけでもないし
特別なサービスを期待したりはしない。

ただ、「自分はこのお店に招かれた客なんだな」と
思えることが、何より安心できて嬉しい。

予約の電話をかけた時と、お店に行った時、帰る時。
ほんのちょっとのコミュニケーションで安心できたら
また来ようと思う。

「人と心を通い合わせること」をここでも楽しんでいる。


その場所が長く続くように

気に入ったお店には、友達を連れて行き、
お店の人にはこちらからは話しかけない。
一人の時は空いてる時間に行くし、
混んできたらさっさと帰る。

お店の人が気持ちよく働けて、長く続いて欲しいから
できるだけ仕事の邪魔にならないように、
ありがたくサービスを受けて、支払って帰るのが
自分なりの美学なのだと思う。


飲食店は料理人のコンサート会場のよう

今ふと思ったのが、料理も音楽もその人の作品だなということ。
営業時間前に仕込んで準備して、お店で披露する。
味はもちろん、お店の雰囲気や食器や食事の出し方まで
作品の一部になっている。

あのお店の人の作品を楽しみに、私は通っているのかもしれない。


自分の限られた時間とお金と、
一日3回しか食べられない限られた胃袋を
どこのどんな食事で満たすか。

気に入った人との繋がりを感じながら
これからも、選んで楽しんで過ごしていく。

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