自分自身を好きな人の多い社会
聞き屋の活動の根っこに、
「自分自身を好きな人を増やしたい」
という思いがある。
というのは、現代の悩みが、
人と比べて一喜一憂することに起因していると
感じているから。
SNSでの論争しかり、芸能のゴシップしかり、
メンタルが原因で退職を余儀なくされる人もいる。
自分のことが好きになって、
自分の得意なことで社会に関わって生きていく。
そんな人が多い社会になれば、
もっと個性豊かで、楽しく明るい未来が
見えるんじゃないかと。
自分にできることは、ただ話を聞くことだけど、
そこで出会った一人ひとりから
社会に伝わっていくと信じて、
活動を続けている。
自分自身が好き、とは
自分自身が好きというと、
自己中心的なイメージを持つ人がいるけど、
そうではなくて。
自分のことを正しく知って受け入れている人。
過大評価でも過小評価でもなくて、
自分にできることを社会に役立てて、
できてない自分も認めていて、
自分自身に安心して過ごしてる人のこと。
名のある学校を出たからとか、
大きい会社に所属してるから大丈夫ではなくて、
学歴が無かろうが、退職しようが、病気になろうが、
世間からはマイノリティな感情があったとしても
自分の価値を信じている人。
そして、自分の人生で楽しみたいことを
知っている人。
自己肯定感が持ちにくい時代
人と比べて自分を保とうとすると、
インターネット上には比べる他人が多すぎて、
いつまで経っても自分の価値が感じられない。
自己啓発本は確かに正しいことが
書いてあるかもしれないけど、
それを買って読んだだけでは
なかなか心は変わらない。
私だって自己肯定感が持てずに
2〜30代まで過ごした。
結局は、自分の欠点(と思ってた部分)も
受け止められてから、少しずつ、
自分に安心して過ごせるようになったのだと思う。
そのきっかけになったのが、
他人に否定されずに自分の話ができたことだった。
聞いてくれた方が、自己肯定感を持つための
アドバイスをしてくれたわけでもなく、
褒めちぎってくれたわけでもない。
ただ、私が自分のダメな部分を話しても、
そうなんですね、と聞いてくれた。
世の中に、たった一人でも自分のダメさを
知ってなお否定せずに居てくれることが、
何よりも生きてる安心感に繋がった。
だから、自分もその役になれるように、
聞き屋の活動を続けている。
コンテンツに埋もれる
現代は、情報量が多すぎて、
毎日、何を取り込むか、さまざまなジャンルで
パイの奪い合いになっている。
ニュース、ゲーム、娯楽、SNSは、
人の欲望に直接触れてきて、
目を向けさせようとしてくる。
政治のこと、社会問題のこと、
地球環境のこと、自分の心のこと。
大事だとは思いつつ、日々の仕事に疲れて
なかなか目を向けることができない。
どんなに正しくて本質的だとしても、
相手に伝わらないことには、届いていない。
結局は、この思いを発信し続けて、
いつでも聞き屋がここにいることを
知ってもらうことしかできない。
いつか、誰かに話したくなった時に
思い出してもらえれば、それでいい。
「自分自身を好きな人の多い社会」を目指して
さまざまなコンテンツに埋もれがちだけど、
今は焦らず、ここにい続ける。