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ひょっとして、真空ジェシカなのか?

ここ最近筆者の中で最もHOTな存在になっているコンビ「真空ジェシカ」についての記事です。

早速ではありますが、何が「ひょっとして」なのかを書きます。


「(ひょっとして)真空ジェシカが天下を取るんじゃないか?」


随分と気が早い話ではありますが「なぜそんな事を思ったのか」について書いてゆきます。まずは今回なぜ「真空ジェシカ特集をしたい!」と思うようになったのか。その経緯から順に。


きっかけは”ラジ父”

以前から真空ジェシカの事は「ネタは面白いよね」ぐらいの認知でしたが、特に”推し”というほどでもなかった筆者。しかしM1以降あらゆる番組に出演しては思いっきり外すor暫く余韻が残るレベルに面白かった、といった極端な印象を抱かせる2人にどうしても気になってしまい、今年の5月から真空ジェシカのラジオ番組『真空ジェシカのラジオ父ちゃん』(通称:ラジ父)を聴き始めました。このラジオのレギュラー放送は2020年4月から始まったのですが、時期が”絶妙”です。放送開始当初は「お笑い好きには知られてるけど、まだ殆どメディア露出がなく、ライブシーンでの活躍が殆ど」な時期でした。そこから徐々にスピードワゴンの小沢を筆頭に著名人から評価されたり、オズワルド、空気階段、ママタルト、吉住、Aマッソ、怪奇!YesどんぐりRPGなどの真空ジェシカと縁のある同世代達の台頭があり、真空ジェシカ周辺の相関図が豪華になっていく変遷をなぞって追う事が出来ます。真空ジェシカ本人達と真空ジェシカ周りが”新世代”として狼煙を上げていく様子はお笑いガチ勢にとっては興味深い。

オズワルド:M1決勝進出(2019〜2021)
空気階段:キングオブコント優勝(2021)
吉住:THE W優勝(2020)、R 1グランプリ決勝進出(2021〜2022)
Aマッソ:THE W決勝進出(2020〜2021)

次々とショーレースで結果を残していく同世代達。そして本人らも番組開始から1年半後、遂にターニングポイントとなるM1グランプリ決勝の出番が訪れます。2020年の苦渋だったり、2021年のM1予選で川北がまさかのネタ飛ばし事件などなど。ラジオを通して着々と構築される真空ジェシカのストーリー。やっぱり人となりを知りたいならラジオですね。特にあの2人はあんな芸風なので、ラジオじゃないと素の部分が見えにくい。真空ジェシカに興味を持った人は是非ラジ父をどうぞ。podcastアプリから全話無料で聴けます。オフライン再生機能もあるよ。

ちなみにこのラジオは『マイナビ Laughter Night』というTBSが主催する次世代お笑い発掘系のコンテンツで年間グランドチャンピオンに輝いた芸人がラジオ番組を貰えるという形で誕生しました。真空ジェシカは2019年のグランドチャンピオンです。ちなみに空気階段(2016、2017)とオズワルド(2020)は共にグランドチャンピオンに輝いて冠ラジオ番組を勝ち取った仲であり、芸歴的にも同期にあたります。コレはアツい。


6月が終わる頃には最新回まで聴き終えたので、次はネットラジオの『真空ジェシカのギガラジオ』を聴き始めようかなと思っています。

そんな感じでラジオを聴く事で2人の人となりを知り、より真空ジェシカへの興味が深まりました。YouTubeでアップされている動画は勿論の事、謎の目的で真空ジェシカ本人達がXVIDEOSの方でもネタ動画をアップしているので、そちらもチェックしました。

※XVIDEOS内の検索欄で”真空ジェシカ”と入力して検索しても見つけられますが、その他のエロ動画によって色欲が邪魔するので、Googleなどから「真空ジェシカ XVIDEOS」で検索した方が良いです。オススメは「サワムラー」「手毬唄」「言うとしたら僕」



川北について

真空ジェシカの尖り成分の源泉である川北茂澄。「尖っている」という言葉がここまで似合う人も中々いません。風貌も相まって何をするか読めない不気味さはM1以降のテレビバラエティで「面白い」よりも「何してんだコイツ」といった印象の方を強めにもたれてしまっています。そして、そんな変な空気になっても構わずにひたすらマイペースにボケ続けるので連帯性が大事なテレビバラエティではただの”厄介者”になってしまっているのが現状。

しかしひとたび、ひたすらボケ続けて良い大喜利上等なフィールドでは恐ろしく力を発揮します。最近では『チャンスの時間』『テレビ千鳥』などの千鳥MCの番組や『佐久間宣行のNOBROCK TV』で大活躍。

こうして世に出る以前から川北は「尖っている」と同じぐらいに「天才だ」という呼び声もチラホラ囁かれていました。同じ延長線上に居る先輩芸人、天竺鼠の川原と比較される事も度々あったり、時には霜降り明星の粗品と比較されたり。とにかく比較対象は「天才」と称される芸人ばかり。川北自身も川原との比較については「良い様に言ってもらう時は「川原さんみたい」って褒められるけど、悪い時は「にゃんこスターのスーパー三助みたい」って言われます」とラジオで言ってました。

筆者もラジ父を聴く前までは川北に対して「尖っている」というイメージしかありませんでした。そしてラジ父を一通り聴き、川北に対して改めて感じた事は「ムチャクチャ尖っている」でした。ちゃんと第一印象通りだった。しかし聴く前と後では少しニュアンスが変わります。結局のところ「尖っている」に集約されるんですが、ラジオを通して彼の拘り、世界観に惹かれてしまった筆者。少し悪く言うと”ワガママな奴”なんだけど、そのワガママぶりはどことなく純粋な少年っぽさを感じるから支持をしたくなる。「コレはカッコいいよね」「コレはダサいよね」の線引きがしっかりしていて、芯があるとも言えます。ラジ父でも川北の何気ない自論にハッとさせられる事が何回かありました。そして彼の性格、生き方・・・筆者が笑いの神として敬愛しているさまぁ~ず大竹と重なる部分があります。他にもどこか通ずるなと感じるのがダウンタウン松本人志。3人共ワガママでエゴが強いんだけど、そのエゴの部分が非常に面白い人達。

そんな「天才」と称される先輩芸人達となにかと影が重なる川北。「川北なら、そのエゴと才能で強引にでもお笑いシーンのド真ん中に君臨するんじゃないか」と期待しちゃう。



ガクについて

川北とは打って変わりエゴも自我もないガク。「仕事でNGはなし。最悪死ぬのも、テレビ的に面白く映ればOK」と方々でアピールしています。
筆者的には川北よりコッチの方が人間性が掴めない。なんなら、ほのかにサイコな匂いすら感じる。

常に怯え、自身なさげに振舞ってはいるガクですが、その見た目通り、普段から他人を怒る事が出来ないとの事で、ラジ父ではそれを克服するために「ガクギレ」というコーナーが誕生しました。リスナーから投稿された日常の怒りを代弁してガクがキレる事で感情の起伏をちゃんと表現出来るようにするのが目的だったこのコーナー。やっていく中で次第に「怒りたくても怒れない」のではなく「なんでそんな事で怒っているのか理解が出来ないから、怒る事が出来ない」という結論に至ったガク。やはり何かが欠落しているかの様に見える。

ああ見えて思春期には親に対して結構な反抗期を過ごした少年ガク。そこまでなら普通ですが、その反抗期状態が今もほんのり継続中で未だに親とは少し距離があるようです。ちなみに川北の方は意外にもずっと家族と仲良しらしい。他にも爆乳を越えた”超乳”というエロジャンルが好きだったりした事でエロ雑誌のコラム連載の仕事をしていたり。今は相方の川北の奇行が目立つので常識人的な立ち位置にいますが、その内「コッチも変人だった」という事がバレるでしょう。

川北という強烈な個を持つ芸人の相方であるガクは、その我のなさが故に時に川北の暴走を止められず、それどころか自身もそれに乗っかり、悪化の道を突き進んでしまう事も多々あります。そこが真空ジェシカの懸念であり、現在真空ジェシカのアンチが生み出される根源な気がします。しかし、そんな道の進み方をした事でガクのツッコミのカバー範囲の広さ、翻訳家スキルは異常なまでに高い。ずっと隣で川北のお笑いを喰らってきたガクは、我がない事でスポンジの様に吸収し、何でも拾ってしまう最強のリベロ型ツッコミに仕上がりました。


元々はボケ体質であり、相方の川北に負けないぐらい大喜利が強いです。関西の人気大喜利番組『千原ジュニアの座王』でも王者に輝いてます。

やっぱりたまにはボケたいのか、ピン芸で「にんにょう」という代表作も披露しています。”真空ジェシカ”としてブレイクする前に先にピンでプチフィーバーが起きていた時期もあるガク。なにかと麒麟の川島とは縁がある。

『爆笑!ターンテーブル』という番組で大ハマりしたガク

川北が相方じゃなきゃ、ネタを書き、ボケまくりなボケとして別の相方とコンビを組んでやる世界線もあったんだろうなぁ。ボケもツッコミもハイレベルにこなしてしまうガク。貧相で貧弱でオドオドしているのに、お笑い総合力が鬼高いガク。恐ろしい。



大喜利で巻き返し

上述でも触れた通り、このコンビの強みはなんと言っても”コンビ揃って大喜利が鬼強い”という事。大喜利激強芸人コンビを決める大会『AUN〜大喜利コンビ王決定戦』でも3連覇を果たしている絶対王者の真空ジェシカ。

大喜利って芸人界隈では印籠みたいな効力があると思ってます。どれだけ扱いづらく連携が取れなくても「大喜利が強い」という真実一つで皆を丸め込めてしまうぐらいの説得力がある。今、真空ジェシカは失った信頼を回復するかの様に隠し持っていた印籠を披露している段階といった感じです。

それと同じぐらいに最近は「ロケが強い」も一種のステータスになっているお笑い界。千鳥、かまいたち、見取り図をはじめとした関西芸人がロケについては独占状態なので、それに対抗するかの様に真空ジェシカをはじめとした関東芸人大喜利力で対抗。そんな対立構図を妄想して「アツい!」と興奮している筆者ですが、どうかお許しください。



新世代の笑い

彼らの笑いは非常に”世代”を感じる笑いが多いのも特徴。ネット界隈で流行ったネットミーム、自分達世代の漫画アニメ等のサブカル、筆者の様なお笑いガチ勢ぐらいしか知らない芸人ネタ・・・などなど。とにかくその笑いが理解出来る層をかなり絞り込んでいます。特に最後の「筆者の様なお笑いガチ勢ぐらいしか知らない芸人ネタ」なんかは本当にニッチ過ぎるので、特に視聴者をポカンとさせがち。ちなみに川北はこのお笑いを好き過ぎる層を”お笑いスケベ”って呼んでます。ココの層をターゲットに笑わせにかかるクセがある。なので筆者は真空ジェシカで笑いながら「そのボケ誰が分かんねんww」と心の中でツッコみまくってます。真空ジェシカファンあるあるかもしれない。

まぁこのスタイルが賛否両論なのは致し方ない。分からない人は問答無用で置いてきぼりですからね。しかしお笑いでも何でも、風化させず次の時代を引っ張っていくにはこういった”新しい何かを持つ者”の存在が必要不可欠です。そして”お笑い”というジャンルそのものは、この「訳の分からない何か」を観る側の人が興味を持つことで発展していくとものだと思っています。「訳の分からない」の重要性を具体的に書いてるnote記事があったので詳しくはその方の文章を是非。

丁度、真空ジェシカと同世代であり、同じくニッチな内容と革新的な手法で新世代の笑いのシンボル的存在になっている霜降り明星の様に、真空ジェシカもまた新世代の代表格として多少なりとも批判されながらも活動していく事になると思います。




周囲の手助けにより、彼らの環境は整えられてゆく


現代のテレビバラエティにおいて芸人に求めれるスキルがいくつかあったとするならば、正直不足しているものの方が多い真空ジェシカ。不安定なのも持ち合わせている武器のレパートリーが少ないからであり、数少ない武器を不適切なタイミングでバシバシ放り込むので周囲に煙たがれる事もしばしばあるのが現状。

しかし、そんなアウェイな環境から自分達が輝く環境に徐々に塗り変わっていく現象が起きるんじゃないかと予想してます。彼らの笑いのセンスに惹かれ、千鳥や佐久間Pの様なお笑い界の重要人物達が真空ジェシカが生きる環境を設けようとする流れがこれから先巻き起こるのではないかと期待しているからです。それに加え、オズワルドや霜降り明星などの同世代達が真空ジェシカと同じタイムライン上で売れていけば、より彼らの生きる環境は着々と整えられていく気がします。

彼らの不器用ぶりを周囲がカバーし、信頼を置かれている”絶対的な武器”を前面に押し出して売れていく事も出来そうだし、その不器用さをイジられる事で人間味もより出てきて愛着を持たれる事も出来そう。これから先、真空ジェシカがどの様に扱われても結果的に支持される方向に行く気がしてます。そうやって彼らの環境が形成されていき、後は持ち前の大喜利力等の絶対的な武器で大暴れしちゃえば、

「やっぱり真空ジェシカが、天下取っちゃうんじゃない?」


と感じずにはいれらない筆者でした。まぁそんなに上手く物事は進むとは思いませんが、そんなロマンを妄想させうる真空ジェシカの強烈な存在感。これからも要チェックです。




最後に

最近でも『佐久間宣行のNOBROCK TV』のコレ、めちゃクチャ面白かったな。あと珍しく最近披露したコントも衝撃的に面白かった。

今のところ、今年筆者が笑ったお笑いコンテンツTOP3、全部真空ジェシカ関連なんですよね。だからこんな記事を書いてみたくなりました。

・『チャンスの時間』ブレイキングヤンチャオーディション
・『佐久間宣行のNOBROCK TV』ボケたら電流
・真空ジェシカのコント「美容院」

全部この記事内に動画貼り付けてあるので、非公開になる前に是非。





M1グランプリ、今年優勝しちゃうかもな。





おしまい












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