年の瀬なので、私のお笑い総評②


前回の続き。


吉住

R-1準優勝を皮切りにバラエティに役者に単独とマルチに活躍していた吉住。ロングコートダディと同様にこの2~3年で「今勢いがある若手」というカテゴリから「誰しもが認める実力者売れっ子」に遷移しきったような印象を受けます。『有吉の壁』で男女ユニット抽選時も男性陣から一番ラブコールが飛び交ったり、ひな壇トークでも短めな尺コメントでオトしたりなど、業界内で「頼りになる存在」としての地位も固まりきったような雰囲気すら感じます。

年々規模と動員数を拡大していっている吉住の単独ライブ。2024年も開催し第7回の単独ライブとなりました。第5回(2022年)と第6回(2023年)はライブ会場に足を運ぶことができたのですが、仕事の面で転換期だったこともあり3年連続とはならず。次の単独までに筆者も現在の仕事に慣れ、土日を心置きなく休んでもいいようなメンタルに仕上げる準備をしていこうと思います。

あと全回追って視聴していた番組『イワクラと吉住の番組』が秋に終了したことは非常に残念でした。また違う形で吉住の持論をつらつらと聞けるコンテンツが出来たら嬉しいです。

あーあと2024年のTHE Wですが、、、なんかまた逆戻りしたって印象でした。吉住、オダウエダ、紅しょうが、天才ピアニストと順々に世に出るべき実力者達が抜けてしまったので、なんか今回のTHE Wは「こりゃ文句なしの優勝だわ」に達している組がゼロだった様に感じました。強いていうなら忠犬立ハチ高の1本目はクオリティの面で優勝に値するものがあったんですけどね。
※THE W関連のぼやきは後述のオダウエダでも少し触れてます。




永田敬介

2023年筆者が一番お熱だった芸人。2023年に東京のお笑いライブシーンでMVP級の活躍をみせ、2024年はより大きな舞台へとステップアップする年になることが期待されてました。賞レースでは本命のR-1とユニットで出場したM-1。どちらも結果は振るわなかったのが悔やまれますが、永田を支持するファン数や熱が着実に大きくなっていっている事がM-1予選のコメントから伝わってきました。あいにく2024年はあまりライブに足を運べず、ラジオの方も金属バット・真空ジェシカを優先的に聴いていたので総じて永田に関連するコンテンツに触れる機会が控えめになっていた1年でした。

2024年の2月に永田敬介×小松海佑ツーマンライブ『虹保留』は足を運んで見に行きました。2024年で唯一の現地に足を運んだお笑いライブとなりました。2025年は秋頃に余裕が出来そうなので足を運べたらなと思います。

2023年から開始した『永田敬介の絶望ラジオ』は2024年も引き続き好調な様子でした。何度か公開ライブを開催したり、発信媒体もstand.fmだけでなく、Spotify,Amazon Audible,podcastなど拡大し根強く種まき運動が進んでいます。2025年は開花の年として賞レースでより良い結果が出ることを強く望んでいます。R-1なら決勝進出、M-1なら準決勝進出さえできれば自ずとまだ永田を知らないお笑いファン層の目に留まることとなります。そうすれば、きっと2023年以上のフィーバータイムが巻き起こるはず。


きしたかの

2022・2023年にバラエティ番組やYouTubeチャンネルで大きな爪痕を残したことにより、2024年は主に高野が順調にメディア露出が多かったきしたかの。ブレイクのキッカケとなった自身のYouTubeチャンネルの方も暫く更新できない状態が続いており、そのぐらい多忙だったことが伺えます。

しかし正直なところ『チャンスの時間』を除いて思ったより跳ねていないことが多かった印象です。なので2025年は正念場の年となると思ってます。千鳥がいない環境でも大きく跳ねることができるかが重要です。そういう意味では自身のYouTubeチャンネルである『高野さんを怒らせたい』にウェイトを置いて勢いをつけるのが最善に感じます。ただ高野のキャラは業界内ではすっかり定着しているはずなので、引き続き体当たりロケ系はやっていって欲しいですね。時間と労力を要するスケールの大きなロケでこそ輝きそう。 イッテQやロケみつでやりそうな企画に抜擢されないかな。そろそろ岸の方にもスポットを浴びせたいところでもありますが、個人的にはもっと高野の活躍を盤石にすることの方が優先な気がします。

一方で賞レースの方はM-1で一つ殻を破った印象でした。結果だけで語れば2023年のM-1の方が一つ上の段階に進んだのですが、正直な感想としては人気知名度パワーで実力以上に進んだ感が否めませんでした。しかし2024年M-1は時期的にきしたかのフィーバーが落ち着いてきた頃でもある中で贔屓目なし面白かったし、準決勝に勝ち進んでも不思議ではなかった。


オダウエダ

2024年バラエティ番組界隈で最も勢いがあったであろう永野から「一番面白い」とお墨付きをもらったことで、今後迷うことなくマイウェイを進むことができそうなオダウエダ。THE W優勝直後はそのエキセントリックな芸風がバラエティの連携を邪魔して迷走扱いをされていましたが、永野をはじめ芸人界隈で「やっぱりオダウエダは面白いよなぁ」という声が公になってきてました。そんな同業者の声が遂にライトなお笑いファン層辺りまでに浸透していった感があります。

オダウエダ推しである筆者もTHE W優勝時は世間の声と同じく「アレで優勝しちゃったの?」と困惑気味でしたが、そんな世間一般の声を押し退けてでも優勝させるべきだったオダウエダ、というマインドですっかり折り合いがついてしまいました。本当は良くないことだけど、オダウエダが世に出ることが出来て嬉しいという気持ちもある。

あーあとTHE Wについてボヤキの続きです。最近は芸人内でも「もう流石にTHE Wは黒歴史扱いにしてもいいだろ」という雰囲気が漂い始めてます。R-1みたいに夢がないディスとは違い、THE Wの場合は腫れ物扱いになってしまっているので、「せめてR-1と同様にディスりの対象にしてあげないと」という方向性で芸人達はフォローしていっている様に感じます。ラランドサーヤも大喜利を通して「THE W、もうええでしょ」とディスってましたし、今後もこのような流れは度々起きそうです。



春とヒコーキ

2024年も引き続き自身のYouTubeチャンネルを中心に大活躍だった春とヒコーキ。2022・2023年と比べるとメガヒット級の企画はなかったものの、相変わらず「こんな企画があるのか!」と唸ってしまうクリエイティブぶりは健在。芸人YouTube界隈ではバキ童が覇権を握ったと言い切ってもいいかもしれない。既にお笑い界で一つ国を築き上げたような感じですね。役者にバラエティ番組と大忙しだったにも関わらずホームグラウンドであるYouTubeのクオリティを下げなかったのは凄いことだと思います。

※余談ですが2024年に一度「お笑い新四皇を考えてみよう」みたいな記事を書こうと思ってました。新世代のシンボルであり今後長期に渡ってお笑い界を牽引する存在・後世に大きな影響を及ぼしそうな存在、という基準で筆者は「霜降り明星・令和ロマン・真空ジェシカ・春とヒコーキ」を新四皇として捉えてました。

2024年のバキ童チャンネルはぐんぴぃ以外のバキ童メンバーも脚光浴びることが多いように感じました。とりわけ相方の土岡の才能がバキ童ファンに急速に浸透していった1年だった様に思えました。さらにはバキ童チャンネルと親和性が高くもはや準レギュラー扱いとなった友達の町田の存在など、バキ童チームの層を厚くする1年でもあったような気がします。

賞レースを除いてお笑いコンテンツに殆で触れることができなかった2024年ですが、バキ童チャンネルだけは概ね視聴できました。少しベクトルが違うのですが、さまぁ~ずのお笑いを見たいと思う時似通ったものがあります。どちらも下ネタも多くバカらしいけど、見ていて不快になることがなく非常に胃にやさしい、そんな感じ。

カラタチ

2023年に始動した『カラタチの最果てのセンセイ!』を発火点に、カラタチの勢いは加速しラジオを中心にファン拡大に成功。2024年は勢いそのままにラジオも好調をキープしつつ、集大成として遂にM-1で自己最高成績となる準決勝を突破。敗者復活では漫才だけでなく、私利私欲なオタクムーブもかまして爪痕を残すという、順風満帆だった1年を過ごしたお二人。

ただあいにく筆者は永田敬介の所でも記載した通り、2024年のラジオは金属バット・真空ジェシカが中心だったので、最新回まで追えてません。2025年は頑張って追いつきたいと思います。


ダイヤモンド

解散しちゃうのか・・・。2022年に初のM-1決勝進出も結果は振るわず。野澤輸出のたぎっている表情が印象的でした。マヂカルラブリーの様にいつか逆襲へと乗り出すことを期待していたのですが、2023・2024年と振るわず、その結果を受けてか、解散の選択へと踏み切ることになってしまったのでしょうか。

筆者もダイヤモンドを発見したのは2020年で、そこから2021年に『おもしろ荘 』で優勝。2022年にM-1決勝進出と順調に駆け上がっていく様子にご満悦でした。ここ数年は年明けお笑いの風物詩ともなっていた『ダイヤモンドno寄席』もスマッシュヒットしておりましたが、2025年が最後となるのでしょうか。最後の雄姿かもしれないので配信を観に行きましょう。





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