北方領土

丸山議員の戦争発言を批判する者たちへ

■丸山議員の戦争発言
 丸山議員が戦争で北方領土を取り戻す発言をしたら批判されている。国際社会では政治の延長として戦争が有り、戦争は政治の手段の一つ。理解できることは正義で理解できないことは悪とする安直な善悪論で丸山議員を批判している。

 国際社会を知らぬ者たちは、丸山議員の戦争発言を悪とする。国際社会を見れば丸山議員の発言は普通。日本独自の視点ではなく国際社会を基準に見るべきだ。

■外交は善悪論ではない
 国家は国家主権を持っている。国家主権は外交二権と国内三権を持っており、外国とは外交二権を用いて交渉する。

国家主権
外交二権:外交・軍事
国内三権:行政・立法・司法

 外交二権は外交と軍事。だから国際社会では戦争も政治の延長として使われている。これを理解しないで丸山議員の戦争発言を批判してはならない。

国内:秩序の中の無秩序を警察が担当する。 →治安維持(善悪論)→ハッピーバランス
国外:無秩序の世界に軍隊が秩序をもたらす。→勝利(強弱論)  →パワーバランス

 国内は国内法が適用され警察が担当する。これは治安維持であり善悪論の世界。それに対して国外では法律は使えない。仮に自国の法律を外国に適用すれば、相手国の国家主権を否定する。これは国際社会では間接的な戦争として使う手法。使い方としては、相手国を怒らせて相手国から戦争を初めさせる策に使われる。

 国際条約は法律ではなく口約束の世界。しかも強国に都合が良いルールだから、全ての国に対して平等に適用されない世界。何故なら国際社会は強国の論理で動く強弱論の世界。これを理解すべき。

■国家の戦争目的
 国家が国民に人権を与えるから、国家が消滅すれば国民は無人権。だから国家は消滅しないように軍隊を用いて戦争する。

「自衛権とは生存権であり、国家の独立(自由)を目的とした自衛権を発動する。自衛権は国民の自然権(生存)を総和とし、国家の主権を守る国家の自然権」

集団的自衛権:複数の国が協力して生存権を護る。
個別的自衛権:自国の生存権を単独で護る。

 国際社会では外交交渉が行われるが、交渉で解決しない場合に政治の手段として戦争が行われる。だから戦争も政治だと認識しなければ国際社会を理解できない。

■既成事実
 国際社会では既成事実の積み重ねで国土が認められる。ロシア政府は国際社会の既成事実を使っており、日本との交渉継続を行う理由。日本人の多くは国際社会の既成事実を知らない。だからロシアとの交渉継続を選び、話し合いで解決する道を選んでいる。

 国土の既成事実は、軍隊による実効支配が継続すると適用される。北方領土・竹島などは、年数が経過して日本の支配が及ばない場合は、軍隊で実行支配する国の国土になる。これが国際社会の現実。

 だから日本人が政治家による交渉を撰んだことは、時間経過で自動的に北方領土がロシア領になる道を撰んだことを意味する。見た目は美しいが売国奴なのだ。
 
■国家体制の変更
 外交交渉で北方領土を奪還するならば、何故返還させる交渉をしないのか?ロシアに返還を求めても、ロシアは既成事実を悪用してロシア領にするだけ。

 国家の命運は国家体制の変更で終わる。ソ連は1991年に崩壊。現ロシアは1991年の建国。つまり現ロシアは第二次世界大戦の戦勝国ではない。だからロシア政府が主張する「第二次世界大戦の結果を認めろ」発言は無価値。

 ロシアは嘘を言っておらず、知らない日本人が勘違いするだけ。現ロシアは1991年の建国だから、北方領土に居座っているだけ。

 さらに戦争は宣戦布告で始まり講和条約で終わる。戦争の期間は宣戦布告(1941.12.8)から講和(1951.9.8)までの約10年間。

宣戦布告:戦争の開始
 戦争=戦闘+占領
講和条約:戦争の終了

宣戦布告  :戦争開始(1941年12月8日)
 ↓
決定的敗北 :マリアナ沖海戦(1944年6月19日から20日) 
 ↓
仮休戦開始 :1945年8月15日(ポツダム宣言・条件付き降伏)
 ↓
休戦正式開始:1945年9月2日(ポツダム宣言・条件付き降伏)
 ↓
サンフランシスコ講和条約:戦争終了(1951年9月8日)・軍事
            :効力開始(1952年4月28日)・外交

 戦争は1951年のサンフランシスコ講和条約で終わった。この段階でGHQによる占領政策が終了。これにより旧宮家・大日本帝国憲法・内務省・日本軍は戦前の状態に戻る。これは日本の自由。つまり領土も戦前の状態に戻るのです。

北方領土は北方四島だけではない。南樺太・北方四島・千島列島が北方領土。南樺太と千島列島はサンフランシスコ講和条約で帰属が定まっていない。

「帰属は定まっていない」

 これを無視してはいけません。そして、サンフランシスコ講和条約にソ連は参加していない。そうなればソ連が南樺太・北方四島・千島列島の主権を主張することはできない。

 さらに言えば、GHQによる占領政策はハーグ陸戦条約違反。これらは本来ならば法律・国際条約の専門家が指摘すべきこと。そして外交交渉で使うはず。外交交渉で解決すると言うならば、何故このことを使わない?

 外交交渉で解決する政治家ならば、このことを国際社会に発言しロシアを追い詰める。そしてロシアと外交交渉で奪還するはずだ。このことも知らないのに丸山議員を批判すべきではない。

■国際社会を見よ
 丸山議員を批判する前に国際社会の現実を見るべきだ。外交交渉で北方領土を奪還すると言うならば、ソ連とロシアが無関係であることを外交交渉で使うべきだ。さらにサンフランシスコ講和条約を使い、ロシアが無関係であることを使うべき。そして帰属が定まっていないことを使うべきだ。

 このことも知らないのに丸山議員を批判してはならない。批判するなら、私が教えたことを用いて外交交渉で奪還してからだ。だが日本の政治は批判できない。何故ならこれらの知識は、生前の松村劭氏が自民党の政治家に教えている。

 今の自民党の政治家が知らないなら、私が改めて教えよう。外交交渉で解決すると言うならば一日も早く使え。使わない理由は何か?外交交渉と言うケンカが出来ないからだ。

私は貴方のサポートを待っています。