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定時退社OL日記

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私的2010年代映画ベストテン”前編”

Twitterで「#2010年代の映画ベストテン」を選考した。 のが、なんと昨年11月のこと。 細かく書こうと思って放置してた下書きを発見したのでこのまま失われるのはなんとも悔しく、2020年始まって下半期のはじめに改めてやります。とにかく長いので前後編に分ける。 私は'93年生まれだから、テン年代は17歳~26歳の十年。 思い起こせばこの十年に楽しんだものは、自分の趣味嗜好の形成にかなり影響を及ぼしている。 視野や感性を狭める気はサラサラないけれど、好奇心のままに行動で

    • 10歳の少年の目線で観る「反ヘイト・親ピース」

      2020.02.01 "イマジナリーフレンド(想像上の友人)”がヒトラーであるほどナチスに心酔している10歳の男の子ジョジョ。 心優しいジョジョは、訓練でウサギを殺すことができず教官から〈ジョジョ・ラビット〉という不名誉なあだ名をつけられる。 そして母親によって家に匿われているユダヤ人女エルサと出会うことによりジョジョの物語は大きく動き出す。 アカデミー賞6部門ノミネート1部門受賞したタイカ・ワイティティ監督の映画「ジョジョ・ラビット」 映画『ジョジョ・ラビット』公式サイト

      • 備忘録:People In The Box「Tabula Rasa」リリースツアーに寄せて

        2019/9/29 福岡のVoodoo LoungeでPeople In The Boxのライブを観た。 5月末にTHE NOVEMBERS・People In The Box・tacicaによるスプリットツアーTOMOEの 福岡公演を見たので久々な気持ちではなかったが、ワンマンライブを見に行くのはなんと6年ぶりだった。 (自分で調べた限りでは2013年のツアーぶり) 当時ブログを書くことをやめていたので細かい記録を残していないのだけど、おそらくAve Materiaのリリ

        • ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッドで見せたタランティーノの映画讃美歌

          1969年のハリウッドを舞台に自身の「映画愛を込めた」と語るクエンティン・タランティーノ監督の新作「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」 69年にハリウッドで起こったマンソン・ファミリーによるシャロン・テート殺人事件をベースに、主演にレオナルド・ディカプリオとブラッドピットを迎えた本作はタランティーノ史上もっとも愛に溢れた幸せな作品といえる。 公開からもう20日近く経っているから、この映画を楽しみにしていた人たちはおそらくほとんどが鑑賞済であるかとは思うが、観る前

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          蜷川実花が実現させた妄想の共有「ダイナー」

          2019.07.05 本予告が公開された時から、そのトンチキとも言える映像に興奮が抑えられなかった 「Diner ダイナー」 あまりに楽しみだったのでもちろん初日に劇場へ。 結果、ドハマり。 この週末は毎日映画館へ通い、公開3日ですでに3回観たことに。 こんなにも一瞬でこの映画の虜になった理由はまず第一に登場人物のとんでもないキャラクターカ!! とくに 藤原竜也演じる「殺し屋専用ダイナー」のシェフ・ボンベロ 窪田正孝演じる「孤独な殺し屋」スキン は、もはや二大巨頭。

          蜷川実花が実現させた妄想の共有「ダイナー」

          クレール・ドゥニ「ハイ・ライフ」

          2019.06.25 気持ちよく晴れていた昼とはうってかわって、 雨のにおいが掠める夜に、 ずっと楽しみにしていたクレール・ドゥニ監督の映画 「ハイ・ライフ」 を観た。 ポスターのコピーやレビューでは「欲望」だとか「官能」だとかの言葉が強く出ていたから、勝手に谷崎潤一郎の作品と同種のように感じていたけれど、実際に観たあとの第一印象は三島由紀夫だった。 途方もなく美しく頑固で難解な作品。 上映時間113分の間ずっと満たされている閉塞感は観客すらも息苦しくさせる。 実際、上映

          クレール・ドゥニ「ハイ・ライフ」