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倒産した不動産屋から130万円回収した話_9

債権者集会

初めて債権者集会というものに参加しました。
会場はO駅の目の前にある○○不動産本社なので、最寄りの駅から小田急で30分ぐらいで到着します。
車で行こうかと思いましたが嫁さんから「何があるか判らないから電車で」と言われ、最寄り駅まで送ってもらいました。

債権の届出書を提出すれば、債権者集会に参加しなくても債権について放棄したとはみなされません。届出書の提出をしない場合はもちろん債権放棄とみなされてしまいます。

電車で揺られること30分、ずいぶん長く感じました。

攻め入ります!

駅を出て歩いていくと会場案内の看板を持った人がいました。
ここに初めて来られた方もいたことでしょう。
11時開始で20分前に中に入ることが出来ました。
中に入るとたくさんの人がいて、説明事項を薄い紙に印刷してホチキスで綴じた資料を受け取っています。
とりあえず椅子に座ってその資料に目を通します。
125万円なんかかわいいものですね、って言われてしまうような金額が箇条書きでたくさん並んでいます。

まず監督委員の方が選任されたことの説明がありました。
どこかの弁護士さんなのでしょうね。どのように進めていくのかを見守る役目の様です。
次に債権者と債権額について読み上げられます。
債権の届出書を提出された方々の会社名、個人名、金額が明らかになります。個人情報保護法なんて当時はありませんでしたから、住所も資料に印刷されていました。
総額は20億円超えています。会場はどよめきまくりです。

次に債務返済の方法について説明がありました。監督委員の監視の下に再生計画の遂行を致します。普通に会社経営を行い利益から返済していくとのこと。こんな信用ならん会社と取引する会社、個人が今後出てくるものかな?と普通に思いました。

次に返済額と返済期間なのですが、かなり衝撃的で私以外の債務者の方々がどうなったのかは正直なところよく覚えていません。
おそらく同じようなことを言われたと思っています。
金額の大小でおそらく変わるのではないでしょうか。
まず返済額については、出来れば放棄していただきたいと言われました。
それが適わない場合は20年間掛けて債権額の5%をお支払いする。
もちろん延滞金は付かない。
銀行振込も手数料が掛かるので、毎月指定日にこちらまで直接取りに来て頂きたい。これ以上のことは今のところ出来ないと言われました。
二の句が出ないというのはこういう状態のことを言うのでしょうね。
口がリアルにパクパクなります。
遠回しに「あきらめろ」と言っているようなものです。

ちなみに・・・
125万円の5%は62500円
→これを20年間で均等割にすると3125円
→これを12か月で均等割にすると260円・・・
交通費は小田急が片道480円、バスが180円。往復で1320円です。
毎月260円を回収するために、平日だったらお仕事を休んで1320円の交通費を掛けて来る。
こんなことを言われたら普通は諦めちゃいますよね。

足取り重く最寄り駅まで戻り、嫁さんへ連絡して迎えに来てもらいます。
家に着いて一息入れてから、嫁さん説明しました。
「えー!どうするの??どうしようか?」
予想通りパニックです。普通こんな反応になりますよね。
とりあえずYさんに報告がてら相談することとなりました。



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