倒産した不動産屋から130万円回収した話_11
宅地建物取引業協会
電話を掛けた翌週の月曜日だったら空いているとのことでしたので、即予約を入れて伺うことと致しました。
今だと馬車道駅からほど近い場所になりますが、当時は関内駅から馬車道通りを歩いて入船通りに曲がり「神奈川県宅地建物取引業協会」へ行きました。いわゆる宅建協会です。
建具屋をやっていた時に、若社長が3回ぐらい受験した(!)ので知っていました。
午後1時の約束だったのですが、少し早めに到着しました。
中に入り受付を済ませ、それほど待つ間もなく相談員の方に呼ばれて部屋へ通されました。とても人の好い感じのおじさまでした。
改めて経緯の説明を致しました。
新聞の折り込み広告を見つけたところから、見学会でSさんとお会いしたこと。
手付を打って地盤調査したら、頂いていた図面と異なっていたこと。
瑕疵担保責任に基づき解約の申請をしたこと。
地盤改良の費用を持つので解約は撤回して欲しいと言われ、それを了承したこと。
地盤改良を行い費用の請求をしたら、民事再生手続きをしたことを知ったこと。
話している途中でとても悔しくて、涙が出てきました。
相談員の方はとても親身に聞いていただけたので、滞りなくすべて話すことが出来ました。
相談員「いろいろと大変でしたねぇ。話は良く判りました。〇〇不動産の方からの話も聞くように致します。それで一番最初に見た新聞の折り込み広告のことなのですが、それが話の発端になっていますのでもしあったら話がスムーズに進められるのですがございますか?」
そんな広告なんて持ってるか?と思ったら、
嫁さん「持ってきています。区割りの図もありますよ。最初に聞いた擁壁の図面と、市役所で頂いた図面も持ってきています」
おぉ!よくそんなもの取って置いたな!なんかすごく準備がいいなぁ!
問題の折り込み広告は墨塗りとモザイクで公開です。
相談員「これだけ資料がそろっていれば、〇〇不動産と話が出来ます」
わ「ご面倒おかけしますがよろしくお願いいたします」
相談員「それで地盤改良の費用は125万円というのは判ったのですが、それ以外に請求したいものはありませんか?」
ここで意外なことを言われました。やたら削りに来られることばかりで、パンチドランカーになっていたのに、まさかの攻守交替です。
わ「突然言われてもなぁ・・・」
相談員「何でも良いんですよ。例えば今日こちらへ来られた時の交通費、日当なども含まれますよ」
わ「そうなんですか?」
相談員「はい、相手が認めなければそれまでですが、ちゃんと根拠のあるものでしたら何も問題ありません」
そうか、そのためにさっき新聞の折り込み広告の話があったのか!
わ「でしたら、債権者集会へ行った分の日当と今日の分と、その時の交通費で3万円ぐらいですかね」
相談員「今度○○不動産の方をこちらへお越しいただき、当方が調停を開きます。その当日の日当、交通費も加算していただいて結構ですよ」
やるなー!すごい!
わ「でしたら、嫁さんも一緒に来るので、合計5万円追加とさせて下さい」
相談員「判りました。それでは合計で130万円の請求と致します。向こうの都合もありますので、お日にちが決まりましたらご連絡差し上げます。今日の所はご苦労様でした」
労いの言葉まで頂いたので、最敬礼で神奈川県宅地建物取引業協会を後にしました。
とりあえずやるだけのことはやった。あとは結審の日を待つだけです。
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