無料体験の是非
中国語を勉強している。新鮮なことばかりで楽しい。日本語教師養成講座の同期や大学の中国人学生に教わってはいるが、限界もある。一念発起、中国語教室へ入会するか、と意気込んで、まずは体験してみた。しかし、何だろう、いくつか覗いてみたのだが、どうもしっくり来ない。いまどき、こういう習いごとは「初回無料」と相場が決まっている。どこも。しかし、この「無料体験」が良い体験とならないのだ。所詮、無料だからということで、こちらの真剣味が欠ける。切っ先が鈍るというか。向こうも、無料の客だからということでややゾンザイに扱う。いや、はっきりそうではないですよ。そこはかとなくゾンザイなんです。で、もう一軒見てみるか、で、そこも無料。やはりお金を出していないものには真剣な吟味ができないのだ。
私がビジネスをしていたときもそうだった。無料体験で冷やかしはどやどや来たが、そこからお客さんになった人は0人だった。1,000円でも、500円でも、やはりサービスを提供する・される関係構築には対価が付随されるべきだと思う。人間、自腹を切っていないものには期待感も持てないものだ。
そして今時は、無料を悪用する輩も多い。無料から無料へ渡り歩く人。スポーツクラブなんかも初月無料キャンペーンで利用して、すぐ退会。で、次の無料へ。
人間にはそもそも「返報性」という心理が働いているはずなのだが、その古き良き美徳がなくなっている。無料でやらせていただいので、そのお返しをしよう、入会しようという「報いる精神」が欠けてしまっているのだ。
もはや、そういう配慮に期待しても無駄な訳で、無料体験や初回格安キャンペーンは一切やめたほうが良い。そのほうが、サービスを受ける側・提供する側双方に真剣味が出るはずだ。
そして、中国語教室もいまだ決まらず。