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 駅が歩きにくい。どうしてこんなにも歩きにくいんでしょうか。上り電車に乗る人降りる人、下り電車に乗る人降りる人、乗り換えする人、いろんな思惑で人は駅構内を移動している。大きな人の波に遭遇してしまうと、その波に逆らうことはできない。その波が終わるか、無理にでも波に割って入らなければ自分が思う方向には行けない。
 もちろん、東京という一局集中の大都市のターミナル駅で、朝のラッシュアワーに起こる出来事だ。みんな急いでいる。道を譲る余裕はない。弱肉強食の世界だ。女性や子どもは優先して通してあげようという優しさが、都会にはない。地方から来た人や外国人には恐怖の時間だ。
 原因は、前述したタイミングの問題と、人の心の問題が大きい。みんながみんな朝に急がなくてよい社会にならないものか(ラッシュアワーをなくと言った都知事もいたが・笑)。そして、弱者に寛容な社会にならないものか。
 しかし、もう一つ原因として考えられるのは、駅の動線の悪さではないかと思う。動線を計算した駅づくりをしているのだろうか。人の流れをシミュレーションして駅構内を整備しているのだろうか。

 7:45から8:20は8番線から1番線へ乗り換えで移動する乗客が約8,000人いる、だからこういう動線が考えられて、そこに大きな人の波ができる、なのでその時間はこの通路を右側通行にして混雑緩和と、駅構内のスムーズな移動を担保しよう。

 ・・・なんて議論が鉄道会社で繰り広げられたことはあったのだろうか。お願いだから、あってほしい。あって、いろいろ考えてシミュレーションしても、どうにもならないんです!ということなら、諦める。

 人の心やマナーや道徳に訴えても、もう無理な時代だ。人間そのものが劣化している。いまより、人がすべての面でよくなることは、恐らく望むべくもない。人間は今後、知能面、スキル面、精神面、体力面、すべての分野で退化が進むであろう。人間の行動に変化を起こすには、ソフトではなく、ハード面に頼るしかないのである。

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