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子どもの目から見た「Tell+ing(テリング)」

テリングについてなんでも書いて良いということで、成人した子ども目線で自由に書かせていただきます。

我が家には、環の会で迎えた子どもが私をいれて3人います。その3人共に物心がつく前から、それぞれに産みの親がいることを知っていました。
両親はそれぞれの年齢や状況に合わせて産みの親のことを教えてくれました。ありのままに話してくれた両親のおかげか、産みの親と育ての親がいることが我が家では当たり前で、違和感はありませんでした。
小学校に上がって、それが一般家庭では普通ではないことを知りました。その頃、人と異なる所のある自分が好きだった私にとっては、産みの親と育ての親がいることは恥ずかしいことではなく、むしろ誇らしいことでもありました。

しかし、中学・高校と進学し、思春期を迎えた頃、人と異なることが気になるようになりました。
どうして自分の家庭だけ異なるのか。
どうして自分は産みの親と離れることになってしまったのか。
どうして自分は生まれてきたのか。
答えのない疑問が次々と浮かび、悩む日々がありました。
自分のことが嫌いで、そんな自分を生んだ産みの親も嫌いになりかけていた時、母と話している時にふと言われました。
「私は産みのお母さんを尊敬してるよ。出産という私には経験できなかったことを経験しているからね」。
また、こうも言っていました。
「産みのお母さんとお父さんに感謝してるよ。あなたたちに出会わせてくれたからね」と。
私はこの言葉をかけられた時、私たち3きょうだいを無償の愛で育ててくれ、且つ産みの親にも愛を持って想ってくれているということに感動しました。
また、私は産みの親のことを何も考えず、自分のことだけで精一杯になっていたことに気づき、恥ずかしさを感じたことも覚えています。

現在、姉、私、弟の三きょうだいは成人し、それぞれの道を歩んでいます。
特に姉は一昨年結婚し、昨年一児の母になりました。自分たちが親世代の年齢になった今、改めて産みの親、育ての親に日々感謝しながら過ごしています。
テリングは親にとっても子どもにとっても、産みの親に向き合う大事な時間だと思います。どうかありのままに産みの親のことを、そして皆さん育て親の気持ちを伝えてあげて下さい。

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