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それが家族っていうことなのかな

8月、環の会Youthの会(環の会で縁組をした養子当事者の会)が「みんなで語り合おう会」を開催しました。「きょうだいについて」「産みの親について」「今の育児で大変なこと」をテーマに、Youthのメンバーと育て親さんが大いに(普段聞きたくても、遠慮してしまうことまで)語り合いました。

当日、取材にいらっしゃったメディアのディレクターさんから感想をいただきましたので、ご紹介します。

「みんなで語り合おう会」の様子

■「どこを探しても出会うことのできない言葉」との遭遇

先日はYouthのイベントに参加させていただき、誠にありがとうございました。
大変意義深く、それでいてみなさん笑顔で楽しく、とても素敵な会に参加させていただき、 自分自身も大変勉強になりました。
お子さんを迎えられたご家族の思いや、Youthのみなさんのお考えを直接伺ったのははじめてで、どこを探しても出会うことのできない言葉ばかりでした。

そのことを一番感じたのは、座談会でのあるトークです。
お子さんを迎えた育て親さんが、Youthの方に質問をする中で「(Youthの)〇〇くんがそんな風に成長していて嬉しいよ」とおっしゃっていました。
誰がということではなく、環の会に関わるみなさんがそれぞれを思いやる気持ちや、重ねてきた時間など、目には見えない何かで結ばれているような感覚があり、それが家族っていうことなのかと思いました。
誰が親とか子とか、血がつながっているとかいないとか、そういうことではない、気持ちでつながり合っていればいい、という大前提のもとで、みなさんが一人の人として、一人の人と向き合ってきた結果がここにあるんだなという気持ちになりました。

また、これは大変失礼な話ですが、私は今回の集まりに参加させていただくまでは、どこかで「平凡に育ってきた自分とは違うんだろう」という印象を持っていたと思います。
だからこそ、(環の会の代表の)星野さんに事前に「注意点はありますか」と伺ったんだと思います。特別気遣わなければならないことや、触れてはいけないことがあると思い込んでいました。
深く知っていけば、みなさんも(特別な意味はなく)”普通に”それぞれ思い悩んでいることがあると思います。
みんな一緒だな、という当たり前のことも教えてもらいました。
こちらが勝手にかけすぎているフィルターを取っ払わなければならないことを思い知らされ、自分と同世代のYouthのみなさんはきっと育っていく過程でそんなことはとうに染みついていることにも気づき、恥ずかしくなりました。
そういう意味で、私にとってはどこに行っても出会えないような言葉や価値観に出会えたと思っています。
星野さんや前代表の横田さんをはじめとする環の会のみなさんが深い懐で迎えてこられたからこそ、 大きな家族のような場所だなと感じました。

今回のイベントに参加させていただき、Youthや育て親さんの「家族」や「自分自身」というものに対する考え方から学ばせていただくことが多くありました。
星野さんやYouthのみなさんがもしよろしければ、今後もぜひともこうした会に参加させていただき、ライフステージが変わるごとにみなさんがどんなことを思いながら生きていかれるのか、ぜひ取材を続けさせていただきたいなと感じました。
またみなさんにお会いできると嬉しいです。
本当にありがとうございました。

Youthのメンバーに質問をする育て親さん
育て親さんたちの質問に答え、自分たちからも育て親さんに質問をするYouthのメンバー

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