小田急線の事件を知って、人と人とのつながりについて思うこと
一昨日夜、小田急線無差別殺傷事件というショッキングなニュースがあった。テレビの報道と少しのネットニュースで知った情報だけではあるが、私が思うことを書きたいと思う。
まず、多くの人を無差別に傷つけた犯人が悪いのは大前提として以下のことを考えているということと、不学であることを自覚して書いていることをお分かり頂きたい。
■犯人になる前に介入できなかったのか
まず一通りニュースを見て私が思ったことは、犯人が犯行に及ぶ前に介入してあげることができなかったのかということだ。秋葉原の事件でも京都アニメーションの事件でも共通しているが、事件前から異常な行動が認められている。彼らが凶悪犯となってしまう前に誰かが抱きしめてあげられる社会にならないものかと思う。
介入というと、公式な何かの資格を持った人や組織による手助けのようだが、私は誰でも良いと思う。家族でも友達でも、他人でも、誰かが彼らに対して優しくする、それが難しければ代わりに然るべきところに相談できる社会になればと思う。
■ある精神科の先生のお話
大学のとある講義で以下の話を聞いた。
精神科にアルコール依存症で入院歴のあるの男性のお話。それまでの素行が原因で、家族や地域の住民にも見放され、近隣のお店でも酒を売ってもらえず遠くのお店に買いに行くが、タクシーにも乗車拒否をされていて、見た目も不衛生で不快な臭いもする。 ある日、道端で倒れているところを見つけて自宅まで運んでくれたのは同じアパートに住む女子高生だった。
また別の先生の勉強会で聞いたお話
アルコール依存症で、自宅もいわゆるゴミ屋敷のようなところで衛生環境も良くないという男性。生活指導も試みたが改善が見られず、入院を検討していた。 そんな中彼に手を差し伸べ、一緒に自宅を掃除し、服薬管理にも協力してくれたのは何と彼の飲み仲間!
この話を踏まえ、私は頑張るのは本人やその家族や行政だけではないと思う。むしろだんだん変化していく当事者を長い間見続けている家族ほど、当事者に優しくすることは難しいのではと思う。私も病気で性格が変わっていく父に優しくできなかった自分を激しく後悔することがある。周りにそんな身内の存在を知られたくなくて相談できないこともあるかもしれない。
当事者の周りの人間や専門家だけでなくみんなで頑張れないかな〜と世間知らずの女子大生は考えている。
■私が伝えたいこと
もし周りに何だか心配な人がいたら私はこう伝えたい。
あなたの性格に問題があるとか、親の育て方が悪かったとか、自己責任ではないのだから、あなただって被害者かもしれないのだから、他人や環境のせいにしてでも誰かに話してみてはどうでしょう。バカにしないで聞いてくれる人が必ずいるはず。
その周りの人へ、そして自分へ、
今はそう見えているその人にも、みんなに可愛がられた幼少期や何かに夢中で取り組んだ学生時代があり、誰かの良き友人や素敵な恋人だった時がある。話したこともない他人だろうと、もっとその他人に興味を持ってみましょう。今が誰かの救世主になれるときかも!
かくいう私も、自分にも他人にも厳しい性格で、怠惰な人、他人に迷惑をかける人にはつい陰性感情を抱いてしまう。まだまだ未熟な23歳、表面に見えているネガティヴな印象の裏にあるその人の人生まで想像力を働かせて、もっと優しくなりたいと最近特に思っている。