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制服×ジェンダー 〜それってホントに着たい服?〜 【イベントレポ】

こんにちは!WannaBeMEです!🍁

10月17日に『制服×ジェンダー』というテーマでオンラインイベントを開催いたしました!ご参加いただいた方々誠にありがとうございました!今後もオンラインイベントを開催していきますので、ぜひまたお話しましょう☺️💕

さて今回は、イベントレポートに加えまして、改めてジェンダー視点から考える制服について、またジェンダーに関する議論の必要性などについても書いていこうと思います_✍

学校の制服とジェンダー

イベントではまず、学生服のジェンダーレス化に着目してご紹介しました。


ジェンダーレス化の利点としてまず挙げられるのが、自分の心の性に合わせて制服を選べるという点です。

たとえば、トランスジェンダー(身体の性と心の性が異なる)方の場合、身体の性に合わせた制服の着用を強いられているのが現状ですが、ジェンダーレス化が導入されることで、身体の性にとらわれることなく着たい制服を選ぶことができます。

しかし、ジェンダーレス化にもいくつか課題があります。

それは、着たい服を選ぶことによってカミングアウトにつながってしまうのではないかという懸念があるということです。

別にカミングアウトしたいわけじゃないのに、トランスジェンダーということが周りにバレてしまうかも、周りに奇異の目で見られてしまうかも、と悩んでしまって結局自分の好きな制服を選べない、なんてことも起こりうるのです。

これじゃあ、せっかく制服を選択できるようになっても意味がないですよね。

大事なのは『ジェンダーレス』や『性の多様性』を強調することではなく、生徒に『選択の自由』が与えられているかどうかなのです。

就活とジェンダー

就活生のイメージって、真っ黒なスーツに真っ黒な頭髪、アクセサリーなしのナチュラルメイク……みんな同じに見えますよね。

また、就活において、男/女らしさの固定観念を押し付けたり差別したりする態度(=就活セクシズム)が、就活サイトや就活指南本などで多く見られます。


そうです。ここでも、選択の自由が奪われてしまっているのです。


そこで広がっているのが、バラエティ溢れる就活スーツです!

XXXSから7Lまで幅広いサイズを提供しているLGBT就活生応援スーツ、というものもあるんですね〜!とても素敵です✨

スーツの他にも、女性は綺麗なくびれやナチュラルメイクが求められていたり、男性は出世を意識した髪型・服装・雰囲気が求められていたり…。

性別的役割が未だ求められているのが現状なんですね。

そんなものを求めてくる企業なんてこっちから願い下げだ!と思うのは私だけでしょうか?

女/男としてじゃなくて、『私という人間』を見てほしい!

社会全体の意識が変われば、こんな心配事もないのでしょう。

仕事服とジェンダー

仕事服といっても様々な種類があるのをご存知でしょうか?

銀行員、警察官など業種によって異なる制服や、カチッとしているけど人によって違うデザインのオフィスカジュアル、完全自由の私服など…

あれ?学生服や就活に比べて自由度高そうじゃない?と思いますよね。

ですが、悲しいことにここでもジェンダーによる差別が見られるんですね。

たとえば、女性はオフィスカジュアルだけど男性はスーツの着用義務があるとか。女性はメガネ禁止なんていう規定がある企業もあるらしいのです!

そんななかでも、韓国のある航空会社がジェンダーレス制服を導入したそうです!

ネクタイやヒールなどの窮屈な靴を廃止して、快適性・機能性を重視した制服です。ヘアスタイルも個人の自由を尊重しているそうで、めちゃくちゃかっこいいですよね!

また、広島市医師会の臨床検査センターでは、女性にだけに指定されていた事務服が廃止されたそう!(そもそも女性だけ事務服で男性は制服なしってのが驚きですが)

さらに、不要になった制服を回収してくれる日本救援衣料センターというものもあるらしいです!

今後も制服の重要性を考慮した上で、必要に応じて積極的に制服革命が起こっていけばいいなあと思いますね!

ディスカッション

今回のイベントは、参加者のみなさんとWannaBeMEメンバーでのディスカッションがメインのイベントでした!参加者のなかには現役高校生から大学生、社会人の方まで幅広い年齢層の方に来ていただきましたよ〜!みなさま本当にご参加ありがとうございました🥰



ディスカッション内容としては、

①あなたは、制服派?私服派?
②制服の自由化をすることで成績のパフォーマンスに影響するか?
③あなたが校長なら制服を指定しますか?指定するならどんな制服ですか?


みなさん真面目に考えてくださり、とても活発な議論が繰り広げられました〜!今回はその一部をご紹介いたします!

①あなたは制服派?私服派?

制服派: 
「制服への憧れがあった」「決まってるから楽」

私服派: 
「自分の学校の制服のデザインがダサい」「制服は軍服っぽくて、日本の構造社会を表している」「サイズアウトで買い直すとき費用がかかる」「カミングアウトになっちゃう」「制服の素材が肌に合わない人もいる」「衣替えの時期が決まっているから体温調節が難しい」

②制服の自由化は成績のパフォーマンスに影響するか?

する: 
「心の性と合わない制服を着ていた場合、違和感が気になって授業に集中できない」「偏差値が高い学校は私服率が高かった気がする」

しない?: 
「偏差値と制服の自由度は必ずしも比例しない」

③あなたが校長なら制服を指定する?

する: 
「ワイシャツだけ指定のものにするなど、一部分だけ指定する。統一感もあるし経済的・ジェンダー的にも良い」「組み合わせや着方が自由な制服」

しない: 
「制服の着方など校則をビシバシ言う必要がないから生徒と先生の関係が良くなりそう」

イベントを通して感じたこと

今回のイベントでは、『ジェンダーレス』という言葉が何度も出てきました。

男はこう、女はこう、と指定されるのはやはり窮屈で息苦しい。

私はもっとたくさんの場面でジェンダーレス化が広がっていけばいいなと思います。

それは、性の多様性が大事であることはもちろんですが、ジェンダーに限らずみんなが選択の自由を、自己表現の自由を持つべきであると考えるからです。

しかしもちろん、「別に自分は心も身体も 男/女 だし、ジェンダーレスじゃなくたっていい」という人もいるでしょう。

「トランスジェンダーの人がどんな制服を着ていたって自分は差別しないし、自由に着ればいいよ」と、一見セクシャルマイノリティに対して協力的なようにきこえる発言もちらほら聞きます。


でもよく考えてみてください。

例えば、身体は女の子だけど心が男の子だから男の子の制服を着るのって、めちゃめちゃ悩んでめちゃめちゃ勇気を出した後の行動だと思うんです。

けど、その悩みとか勇気とかって心と身体の性が一致してる人には全く無縁なわけですよね。

トランスジェンダーであるがゆえに立ちはだかる1つの巨大な壁。

それを見て見ぬふりをしてきたことで、未だに男女差のある制服が存在しているのだと思います。

まだまだ議論は必要

制服に限らず、セクシャルマイノリティであるってだけで抱えなきゃいけない問題とか困難はたくさんある。

それらは私たちみんなでなくしていかなきゃいけないのです。

だからこそ、今回のイベントでも行ったように、ジェンダーに関する議論は今後もあらゆるところでもっともっと活発に行われるといいなと思います!

みんなで考えていきましょう!変えていきましょう!!

だれもが自分を自由に表現できる社会に、少しずつでも近づきますように!


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