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広告の炎上にどう向き合うか?
こんにちは!
すっかり春の陽気ですね~
Twitterにも挙げたのですが、金沢大学の近くでは桜がほぼ満開になっています🌸
日曜日は雨予報なので、散ってしまうと思うと悲しいのですが、この儚さもまた桜の魅力だなと感じます。
さて今日は、先週話題になった報道ステーションの炎上から、炎上した広告に対するスタンスについて考えてみたいと思います。
(公式の動画は削除されてしまっているので、未視聴の方は検索して見てみてください。)
私はこの広告をTwitterで炎上している状態で知りました。
フォローしているアクティビストの方や広告に携わる方々がCMのリンクと共に問題点を述べていました。
またジェンダーのことでCMが炎上したのか~と思い動画を見たわけですが、視聴後少し考えて「この広告はここまで批判されるべきなのだろうか?」と感じたのです。
そこでワナビーメンバーにこの議題を持ち掛け議論してみたところ、様々な意見が出たのでいくつか紹介していきます。
「広告に『平等』という言葉を使ったことが問題」
今回のCMで一番大きく問題視されたのが、
「会社の先輩、産休あけて赤ちゃん連れてきたんだけど、もうすっごいかわいくって。どっかの政治家が『ジェンダー平等』とかって今、スローガン的に掲げてる時点で、何それ、時代遅れって感じ」
というCMでの表現でした。
ここでの意図はおそらく「ジェンダー平等が時代遅れと言える社会になってほしい」というものだったはずですが、今の社会との乖離が炎上へとつながってしまいました。
ここでの問題は「平等」という大きすぎる言葉だったのではないでしょうか。
何を平等と捉えるかは人によってかなり異なります。
私たちWannaBeMEメンバーのようにフェミニストとして活動する人たちは、もちろん今の社会が「平等」ではないと感じているからこそアクションを起こしています。
しかし、CMに登場する女性や、今記事を読んでくださっている方の一部は、今の社会を「平等」と捉えているかもしれません。
言葉の定義が必要な、そしてセンシティブでもある「平等」という言葉を、短時間でのプロモーションが必要となるCMという媒体で使ったことが批判を呼ぶ結果に至ったのではないでしょうか。
「創作物をどんな視点で見るかが重要」
広告の炎上ということで、少し前に話題になった「お母さん食堂」についても考えてみましょう。
ファミリーマートの自社ブランド「お母さん食堂」に対して、性的役割分業の意識を強めるのではないかとブランド名変更の署名運動が起こりました。
この出来事が話題になった当時、私も「料理=母親」と決めつけるのはいかがなものかと感じていました。
しかし、この話題について友人と議論する中で、「お母さんという言葉を使うことで実家を思い出させるいいネーミングだと思う」という意見をもらい、「確かにそういう温かい気持ちにさせることもあるのか」と感じました。
炎上している広告に向き合うとき、どの視点でどのような部分に問題があるのかを考えることが重要だと感じます。
「お母さん食堂」の場合、マーケティングの視点では、マス(=マジョリティ)に消費行動を促すという役割を果たしているのかもしれません。
一方、フェミニズムの視点では、性的役割分業の再生産に加担してしまうという問題が挙げられます。
炎上というしている様子を見ると「みんなが批判している」と思い込んでしまいがちですが、炎上は一部の意見です。(その割合は毎回異なります。)意見は視点によって異なります。
先日、ディズニーのアナウンスで「Ladies&Gentlemen」という箇所が「Everyone」に変わったそうですが、これも性別の縛りを日々感じている人からすると「自由になった」と感じる一方、表現者の中には「制限が増えた」と感じる人もいるかもしれないのです。
「ただ乗っかるのではなくどこが問題なのか考えることが大切」
こうして考えてみたところ、報道ステーションのCMに対して私の中では「平等という表現が問題で、フェミニストの視点からは批判されるものなんだ」と結論付けることができました。
Twitterでアクティビストの方々がCMを批判している様子を見て、自分も批判しないとフェミニスト失格なのかな、、などと感じたわけですが、フェミニストの意見ではなく私の意見を持つことを忘れていました。
炎上しているものというのは「炎上している状態」で私たちの目に入ってくることがほとんどです。
創作物に触れるとき、無意識のうちに「問題点があるもの」として見ていないかもう一度考え、ただ便乗するのではなく、自分がどの視点に立っているか、どの点が誰にとっての問題なのか、を意識してみましょう。
他の人の考えがたくさん目に入りやすい世の中、自分の意見を持つことが難しくなっていると思います。
常に思考を止めずに考え続けていきたいですね。