映画「8月の家族たち」
この映画は最後まで切ない切ないお話です(>_<)
ヒロインはジュリア・ロバーツ演じる長女バーバラ。
そして嫌な母親。このホントに嫌な母親はメリル・ストリープが演じています。
まず、田舎に住む両親の関係も良くなかったのでしょう。パパが失踪し、姉妹は集まります。
今で言う機能不全の家庭。毒親なんて簡単なものではありません。
集まってからもなんだかギクシャクが伝わります。
彼女たちも、ママもこの家が理想的な家族だとは思っていません。
なんとか唯一穏やかそうな叔母さん夫婦も、これまた問題あり。
観始めてから「うわぁ。こんな家ヤダ…」と思っているいちに、パパがどうも自殺したらしいと知らせが入り、そのまま葬式。
しかしまあ、ここまでひどい家ではママが一番悪いし変ですね!
この映画を観て思うのが、自分の不幸を他人に当たっても何も解決にも憂さ晴らしにもならないということ。
ニヤニヤと嫌なこと言う暇があればカウンセリングでも行けば良かったのです。
そんな付ける薬もないママを長女バーバラはどこか憎みきれないのか、出来る限り寄り添います。
そのバーバラだって家庭内は不安定なのかどこか白けています。
まあ、娘はお年頃だし。
でもねー?しっかり者の長女にだって限界はあります。
ママの元から一人、また一人とこの家を去り、最後は散々嫌味をお見舞いした家政婦さんだけになってしまいます。
バーバラも出て行きました。
この時のママの誰かを求める声は、半分錯乱したフリのような、寂しく切ない今後を表しているようです。
そして誰もいなくなった。まさにそれ。
バーバラはママを振り切り、新しい人生を送れるのでしょうか…?
とにかく観ていて切なくなるこの映画、一番良かったのはジュリエット・ルイス演じるカレン。
本当に良い役でした!
空気を読まずチャラチャラ幸せ自慢するタイプかと思いきや、一番周りに気を遣っています。
ママに「女は歳を取れば醜くなる。それはアンタが表してる」と侮辱されてもスルー。
あまり良い人そうに見えない婚約者を庇う姿はどこか崖っぷちに立たされた悲痛なものを感じさせる深〜い役。
切ない切ない映画ですが、何度も観ちゃってます(^^)