この子のつながりを(その2)
「分けられたのは自分のせいだと、あのとき思ってしまったんだよね。それは、もちろん本当のことではないんだけど…いまもそういうふうに感じてるんだよね」
「誰かを大切に思うほど、その人を悲しませたくないと願うだろ。だからそれが叶わないとき、私たちは自分のせいだと思ってしまうことがあるんだ。」
「でも何か悪いことが起きたとしても、それは君の思いが足りないから、起こるわけじゃないんだ。みんなと一緒にいたかったんだよね。いい子になろうとがんばっていたんだよね。」
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うまくやれるはずだったのに、「どうしてできないの?」と聞かれる。
「どうして?」と自分にも思う。
答えられない自分が恥ずかしくて、ぜんぶ投げ出したくなる。
みんな大嫌いで終わりにしたくなる。
気がつけば、教室に居場所はなくなっていた。
「困ります」と先生に言われることもなくなった。
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「分けられたのは、君のせいじゃないんだよ。ときに、うまくいかないことはあるけれど…。それは君の思いが足りなかったからじゃないんだ。それでお母さんが泣いていたわけじゃないんだ。」
「君には不思議かもしれないけれど、お母さんだって君が生まれるちょっと前まで子どもだったんだ。そして君が生まれ、君と守りたいと願ってきた。君を守れるいいお母さんになりたいと願ってきた。だから、お母さんも君と同じで、自分のせいだと思ってしまうことがあるんだよ」
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守れなかったのは自分のせいと、親に思わせるもの。
分けられたのは自分のせいと、子どもに思わせるもの。
何がそう思わせてきたのだろう。
「違うよ」といえる言葉を、あれからずっと探している。
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