『アーモンド』を読んで感じたこと
僕は、「ADHDとASDがある。」そう精神科医に診断を受けた。初めてそれを、知ったのは、大学3年生の時、当時、コロナで外出制限が引かれ、自宅に篭もることが多くなったこと、大学卒業後の進路を本格的に考え始めた頃に、ある日、自分の部屋から出れなくなった。そんな僕を見兼ねて、ママがメンタルクリニックに連れ出してくれた。脳波や簡単な質問を受けて、すぐに「お子さんは、発達障害の傾向があります」そう言われた。
そんな僕がこの『アーモンド』を読んで感じたことは、高校時代に「性善説」と「性悪説」を習ったことがある。
僕は、これを読むまでは、性悪説が正しいと思っていた。みんな、利己的で我がものにする為なら、なんでもする、それが人間というものだ。
そう思っていた。
しかし、この本を読んで、性善説でもあるのか?と思った。冒頭でも書いた通り、僕は、ASDの傾向があり、人の気持ちを考えるのがとても苦手だ。だけど、主人公のユンジェと同じように、自分の大切な人や好きな人のためなら、全てを投げ打ってでも守り抜くと誓っている。でも、ゴニのように強くなることもできない。だから、たまに、自分の正義感が行動に移せないと自分はなんて弱い人間なんだ、と自分を卑下してしまうし、そんな自分を殺したくなる。
でも、今は、そんな自分でもいいのかな、そう思えるようになった。僕は、ママやパパから受けた愛情が深い分、人に対して優しさを出せるのかもしれない。