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東京 A Drop茶会を振り返る
どうも。
"意識はいつ生まれるか?"という本を読んでいるのですが全く面白くないにも関わらず謎の読み切りたいモードに入り、頭に入らない状態でかれこれ一ヶ月ぐらい読み続けている高木です。〔意識は情報が統合されて初めて生まれるらしい、しらんがな〕
さてだいぶ時間が空きましたが、東京蔵前のA Dropさんでの茶会について振り返ってみようかと思います。
思い起こせば一昨年の夏頃、、と振り返ると長くなるのでA Drop店主"べったな"との出会いや昨年の茶会の様子などはこちらを読んでくだされ。
と、言う事で昨年から約一年半、沢山のお茶を淹れてきたので"人様に茶を淹れる"と言う事に関してはかなり手慣れて来て、今回は何をあの場所に置いていこうかなと色々と考えた結果"越冬からのホーホケキョ"と言う事になった。
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ざっくり言うと"余白"と"認識"と"皮肉"である。
今更何を伝えたいかと聞かれて"お茶の素晴らしさです"なんて割りきれるような人間ならとっくにカフェで働いている。
叶迫のような自然淘汰の美しさと在来のような多様性のややこしさと峠のような恩恵への便乗を暮らしに染み込ませて、わずか5gと120ccと60秒の世界で抽出したい。
それを"言葉でなんとかする"事は不可能だと言う事は割り切った。
しかしそんな言葉で茶会に華を添えたのが今回の演目"ウグイス"だ。
"冬には鳴き声がしなくなるから渡りをしている と思っていたウグイスが実は鳴き声を変えて越冬をしていた"という出来事から認識によって味わいや印象が変わるという世界に挑んでみた。
今思うと前回の茶会で生まれた"皆様の嗜好を思考に変える"というテーマの延長のようになった。〔今気づいた〕
美味いか不味いかだけでは終わらない余白の部分
"うまい"の概念を変える この世界線に少し入ってきたのかなぁと。
良い緊張感こそあったものの、初回から前年もお越し頂いたお客様がちらほらいたりお茶のラインナップもかなり分厚くなったりと楽しんでやる事ができた。
ただ、"茶"にフォーカスを当てすぎて"生産者"であるというストーリー性に欠けてしまっていた部分もあった。これは反省点。
これは前年も来て頂いたお客様が結構な割合でリピートをして頂いたと言うこともあってその人目線になりすぎていたのかもしれない。
難しい問題だがバランスをうまくとって熱っぽさと面白さと上手さを織り交ぜていくことが今後の課題になりそうだ。
あるお客様に"一番緊張しているであろう初回をあえて予約しました"と言われまして、なるほど流石だなと思ったと同時にお茶の味わいもさることながらその場とか空間、そして淹れ手の高木としての面白さまで設計する必要があるなぁと改めて感じました。
というよりは'茶会"の面白さとしてはそこにも可能性があると言う事です。
お茶ってつくづく難しいなと思うのですが〔作るのがとか淹れるのがではなく興味を引くことが〕急須でお茶を淹れて飲む と言うハードルは現代ではかなり高いわけでして、かと言って映画やアトラクションみたいな振り切ったエンタメでもない、家や車のように母体の多い欲求でもない。
ほんとに暮らしの中での日課のようなほんのささやかなエンタメであり、そこには手間も暇もかかる。〔ペットボトルやティーパックに比べて〕
でもそのエンタメや人の暮らしの中にはそんな縛りに時間と意思を使って行く事で満たされる事の大きさは底知れないという部分の面白さを表現として行きたい。
これ以上いうと説教くさくなりそうなのですが、ざっくりいうとこちら側の視点で言えば物理的なコミュニティを篩にかけている作業でもあるのかもしれません。
これ以上"縛り"を緩めると破綻してしまう線が確実にあると言うのが軸であり、その縛りから生み出せるものこそがオリジナルである。
インターネットの世界も段々と飽和してクローズドに向かっていますが、そもそもこの物理的な人間関係をインターネットのように捉えている私からすると同じような事なのかもしれません。
それでも気の合う友達は多い方が楽しいですよね。
A Dropに来て頂くお客様はお茶リテラシーが高い方ばかりなのでやりやすい反面やりにくいという事もあるのですが、結局はお茶をツールとした人対人である事には変わりないのでそのツールとメッセージの縛りの中で丁寧に仲間を増やして行ければと思います。
引き続きお茶を通して皆様に"暮らしに気づく"そんな面白さを伝えて行ければ幸いでございます。
A Dropの茶会の振り返りのはずでしたがこんな感じになってしまいました。
2日目の朝茶会、3日目の"うまいを深掘る会"どちらも最高でしたので、またぼちぼち振り返っていこうかと思います。
お付き合いくださいませぇ。
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