参入障壁が高そうで高くない鎌倉新書(6184)のビジネスモデル

鎌倉新書はお墓や葬儀などライフエンディングに関する事業を展開しています。

葬儀やお墓のことはインターネット化が遅れており、料金やシステムも透明性がなく不当な値段でサービスを提供する業者がありふれていました。

そこにインターネット×ライフエンディング事業で業績を拡大してきたのが鎌倉新書です。

同社はお墓の墓石屋や葬儀社を比較検討できるポータルサイトを運営しており、総客毎に報酬を請求するビジネスモデルで運営していますが、同社のビジネスには弱点があります。

鎌倉新書はあまりインターネット化が進んでいない分野で成長をしてきましたが、葬儀社の比較も墓石屋の比較もインターネットの技術としては比較サイトと変わりませんから求人サイトやクレジットカードサイトの比較と似たようなシステムで運用をすることができます。

また、基本的に葬儀社も墓石屋も集客の手段として一件あたり◯円のようにお問い合わせ一件に対して成功報酬で支払いをするなら鎌倉新書にこだわらなくても他の3つとか5つとかの比較サイトに広告を出稿すれば良いわけです。

次にブランディングですが、結婚のゼクシーのように結婚と言えばゼクシーのようにブランドを築くことができればシェアを独占できる可能性もありますが、ライフエンディングは後回しにしやすく親族が亡くなった時に慌てて調べるような分野です。なかなか生前中から何かあったら鎌倉新書のポータルサイトを見て頼もうと考えている人は少ないのではないかと思います。

今はまだ業績が好調の同社ですが、ストックビジネスでもリピーターが多い事業でもないのでビジネスモデルは強いようで脆くいくらでも今後の展開がひっくりかえる可能性が高いと感じました。

また、葬儀もお墓も仏壇も相談件数は伸びていますが単価は伸びておらず葬儀の縮小、お墓は仏壇も値段をかけない傾向が目立っており、高齢者の数は増えていますがお金をかけない世帯が増えておりその部分も鎌倉新書に投資を検討するなら抑えておきたいところです。


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