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無理をしないチームづくり:やる気と責任が自然に生まれる関係とは

こんな相談をもらいました。

最近、課長に昇進しました。うちのチームはどうもまとまりません。なんか責任感がないというか、どうしてもやらなければいけない大事な仕事があるのですが、、、なかなか本気で仕事をしてくれるメンバーが少なくて困っています。

「チーム全体で責任を共有するにはどうすればいいのか?」これは、僕自身も悩んだことがあるテーマです。
以前、僕は「これだけは絶対にやらなければ」と思い込み、自分も周りの人も無理をしてしまっていました。
でも、あるとき気づいたのです。無理をさせるのではなく、メンバー一人ひとりの「やりたい!」という気持ちを引き出すことで、自然と責任感も生まれるのだと。
この記事では、Will(~したいという意思)、Can(~ができる可能性)、Must(~しなければならない責任)という3つの要素のバランスを取りながら、無理をせずにチームのやる気と責任を引き出すための考え方について書きます。

1. Will(意思)未来を切り開く心のエネルギー

「Will」は、自分がやりたいことや目指す目標に向けた強い意思を意味します。
何かを成し遂げたい、やり抜きたいという意志は、困難を乗り越える力になります。特に好きなことを仕事にするためには、「本当にやりたい!」という情熱の種が不可欠です。
ただ、意志が強すぎて周りの声に耳を傾けないと、孤立してしまうこともあります。
強い「Will」を持ちながらも、周囲の意見や状況を柔軟に受け入れる姿勢が大切です。

僕も以前、仕事で「この企画をどうしても成功させたい!」と強く思っていました。
しかし、途中で仲間からのアドバイスを素直に受け入れ、計画を一部修正したことで、結果的にお客様の期待以上の成果を出すことができました。
強い意志に少しの柔軟性を持たせることで、成功への道が広がるのだと実感しました。

2. Can(可能性)自分と周囲の力を信じることが成長のカギ

「Can」は、何が「できるか」という可能性に焦点を当てます。このとき、「今できること」だけでなく、「これからできるようになりたいこと」も考えることがポイントです。
「Will」があっても、「Can」がなければ前に進めません。
ですが、最初からできないからと諦めるのはもったいないですよね。

WillからCanが生まれる瞬間

何かを「やると決める」(Will)ことで、「できるようになる」(Can)ための工夫が自然と湧いてきます。たとえば、新しいプロジェクトを始めた時、「やったことがないから無理」と思うのではなく、「まずはやってみよう」という意思を持つことで、自分にできることが見えてきます。

3. Must(責任)大切な役割を果たすための約束

「Must」は、果たすべき責任や、組織としてやらなければならないことを指します。
特に管理職にとっては、チーム全体の責任を背負う立場になるため、「Must」の優先順位を見極める力が求められます。
しかし、責任感が重すぎると、周りの人がプレッシャーを感じてしまうこともありますし、やらされ感が強くってしまうこともあります。

以前、僕も「これは絶対にやらなければいけない」と思い込みすぎて、自分だけでなく周りの人にも無理をさせてしまっていました。
後になって振り返ると、実は自分自身も無理をしすぎていてメンタル疾患寸前だったことに気づきました。しかし、その後、チーム全員が「自分もこれをやりたい!」と感じられるように働きかけたところ、自然とみんなが責任を持って取り組むようになりました。
無理に押し付けるのではなく、お互いのやる気(Will)を引き出すことで、責任(Must)が自然と共有されるのだと実感しました。

4. Will × Can × Mustをバランスよく:3つの要素を統合するための工夫

この3つの要素は、それぞれが独立しているわけではありません。むしろ、お互いに影響し合いながら、私たちの行動を形作っています。
例えば、「Will」から「Can」が生まれ、そこに「Must」が加わることで責任ある成果が生まれるという流れをよくききました。
ここ数年は、自己効力感が落ちている人が多いためなのか、「Can」が増えていくことで、「Will」が生まれて、やる気になって突き進む人に出会う確率が増えています。そして、そこに「Must」が加わることで責任ある成果が生まれるというパターンですね。
でも、どのパターンでも良いんです。自分なりの「Will」「Can」「Must」を描くパターンを持ってくださいね。

  • Willだけが強いとき:情熱はあるが、現実的な成果が伴わない。自己中になってしまいがち。

  • Canだけに頼るとき:できることに限界が生まれ、新しいことにチャレンジしなくなり、成長の機会を逃す。

  • Mustに偏るとき:責任感に押しつぶされ、モチベーションが下がる。

こうしたバランスを意識し、「やりたい」「できる」「やらなければならない」の3つをうまく組み合わせることが、長期的な成功をもたらします。

5. 実際の仕事での活かし方:今日からできる小さな一歩

それでは、具体的にどうやってこの3つを日常に取り入れたら良いのでしょうか?いくつかの実践例をご紹介します。

  • Willを意識する:週の初めに、「この1週間で達成したいこと」を自分で決めてみる。

  • Canを広げる:部下や同僚に、「今の自分にできることは何かを考えようよ」と問いかけ、できることから取り組む。

  • Mustを共有する:重要なプロジェクトでは、「なぜこれが必要か」をチームで話し合い、みんなで責任感を持つ。

小さな一歩を積み重ねることで、3つの要素が自然と自分の行動に染み込みます。

自分らしい働き方を見つけるために

「Will」「Can」「Must」の3つをうまく統合することができれば、好きなことを仕事にする道が開けます。
まずは、「やりたい」という気持ち(Will)を大切にし、自分の力を信じ(Can)、やるべきことを果たす(Must)。このプロセスを一歩ずつ進めていくことで、無理なく自分らしい働き方を実現できるでしょう。

好きなことを仕事にするための旅路は、決して一人で進む必要はありません。
仲間と一緒に悩み、助け合いながら、一歩ずつ進んでいきましょう。
今、この記事を読んでくださったあなたも、今日から少しずつ「Will」「Can」「Must」を意識して、理想の未来に向けて歩み出してみませんか?

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