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ネパールで銀行口座を開いて思ったこと

AIに「ネパールで外国人が銀行口座開設開くことについて」聞いてみました。必要書類につては「ビザ」「パスポート」「住民票」「ノーオブジェクションレター」「光熱費の領収書」とありました。さらにネパールで6か月以上滞在、ネパールに住所があること、という基本条件があるとのことでした。しかし、下の方にネパールで外国人が口座を開くのは「難しい」のでまず銀行に直接確認してください、と書かれていました。

必要書類のパスポート、ビザ、は当然として、住民票とはおそらく在留届を提出後の在留証明と思われます。日本の住民票ではないと思います。ノーオブジェクションレターは在ネパール日本大使館のHPによると大使館からは発行されていないようです。

ノー・オブジェクション・レターについて | 在ネパール日本国大使館 (emb-japan.go.jp)

もし、銀行から求められた場合、それを説明しなければなりません。多く日本人の方が、おそらく銀行でこの紙を要求されたのでしょう。大使館HPに発行されない旨英文の証明までpdfで用意されていました。

留学や仕事の為にネパールに長期滞在する場合にやはり銀行口座があると便利でしょうし、おそらくなんらかの形で開設されている方も多いと思います。今はネパールもオンライン決済が広く普及し、銀行口座のAppで残高が確認でき、バーコードで銀行から預金の引き出しができ、携帯電話番号と連携することにより簡単にSIMチャージができます。非常に便利です。

私のようにネパール人と国際結婚した人はその証明があればできるはずですが、それも一筋縄ではいかないかもしれません。ネパールに限らず、銀行は外国人を歓迎しません。日本の銀行でも外国人が規定の書類を揃えたにも関わらずできなかったという話を聞きます。

こういう場合でも日本人を連れていけば「できた」というから、この辺はネパールとなんら変わらないなと思ってしまいます。ネパールでは「銀行の支店長の知り合い」「VIP顧客の紹介」「銀行のマネージャーの親戚」などのコネがあれば、外国人でも歓迎してくれます。おそるべきコネ社会。まずは一定の条件を満たした上で、信用できる「コネ」を銀行に連れて行きましょう。なんとかしてくれます。「不可能も可能になる」それくらいネパールのコネ社会は強烈です。

ではコネのない人はどうするのか?
というと、AIが教えてくれるように「難しい」でしょう。ネパール人もよく口にする言葉、「システムがない」のです。一定の決まったシステムがないため、同じ事であってもここでは良くて、あっちではダメといことが頻繁に起きます。ですのでコネがあれば黒が白になりやすい社会です。

私の場合を説明すると、必要だったのは以下の通りです。
パスポート(写真、ビザの確認)証明写真
ナタプラマン(家族関係証明)
ミルトゥダルタ(死亡証明書)
ネパール人夫のナガリタ(市民権証)
預け入れる現金(ネパールルピー)
ネパールで使用する電話番号

規定の書類にサインと拇印を押して完了します。電話番号に確認のSMSが入ります。キャッシュカードの発行は1週間ほどかかります。キャッシュカードのほかにチェックブック(小切手)が発行されます。現金引き出しはその両方から、最近で銀行店頭にあるできQRコードでも引き出せます。QRコードとカードは金額の制限があり、町のATMは故障していることもあるので注意が必要です。銀行のAppをダウンロードすると常時残高を確認できます。

口座を開設後は日本からその口座に送金も可能になります。生活費が必要な場合は日本の外国送金口座から送金できます。注意としてはそのお金を日本に再び送る事はできません。外国送金に関しては厳しい規定があります。会社同士の取引と学費の送金以外では難しいでしょう。またビザが終了すると一旦口座はロックされるます。ビザ更新時に窓口に申請するか、ビザの写真を担当者にSMSで送る等の手続きをすると再び解除されます。

ネパールで銀行口座を開設について、統一したシステムも無く、銀行の規定も曖昧でその場の職員の対応にも左右されまが、一定の条件に当てはまる方はチャレンジしてみてもいいかもしれません。


日本では、公の場で公平に順番を守らなければならないし、役所の仕事には規定があり融通はききません。そういうシステムだからです。でも、街中はどこも快適で、電気や水で困ることはなく、道路を走って埃まみれになることもなく、ドブが臭うこともありません。

一方ネパールでは、コネがあれば電話1本で優先的に病院の予約ができて、窓口に長時間待たなくてもよく、数か月経っても終わらない事も、3日で終わらせるような融通がききます。システムがないのでどうにでもできます。でも埃だらけの道路がいきなり通行止めになり家にも帰れないこともあり、川の近くはどこも汚れて臭いを放っています。

ネパール人からよく称賛される「システムの整った社会代表日本」と「そうでない社会代表ネパール」では、問題の受け止め方に大きな違いがあると思います。ある問題があるときシステム有の社会では社会全体の問題とし解決しようとしますが、システム無の社会では個人の問題、運命や自己責任として放置されているのです。

日本でも過度の自己責任論が時々話題になりますが、ネパールの自己責任の過酷さに比べたら、ちゃんちゃら可笑しいと思ってしまいます。「運命」の比重が日本と比べものにならない程に重いからです。コネを使って得した気分になったとしても、ネパール社会を包む自己責任の重さに気づくと一気に吹き飛びますし、システムのある国に住むことの有難さも感じるのでした。



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