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タバコをヌルっとやめられた話(禁煙成功!?体験談)
20歳未満の者の喫煙は法律で禁じられています。
本記事は喫煙を推奨するものではありません。
はじめに
42歳のころ、20歳から22年間吸い続けたたばこをやめた。
そこまでヘビースモーカーだったわけではなく、日に1箱(20本)程度だったので、ミディアムスモーカーといったところか。
しかし今、僕は愛煙家だ。
昨年のこと、ひょんなことから、またタバコを愉しみたくなり、再び吸い始めた。
「せっかくやめたのに、このバカタレが!」
という、そしりの声が聞こえてきそうだ。
でも今は、これが僕にとっての唯一の趣味、愉しみなのである。
ちなみに、吸っているタバコは「手巻きタバコ」と呼ばれるもので、材料を買ってきて自分で巻いて吸う紙巻きタバコである。
これを日に3本程度たしなむ。
しかし、8年間ほどは吸っていなかったので、禁煙に成功してはいた(過去形)といって差し支えないのではなかろうか。
そもそも、禁煙しようとしていたわけではなかったのに、やめられてしまったので、当時は「成功した」という感覚はなかったのだが。
それでは、本題に入ることにしよう。
僕がタバコをやめた当時の流れ(要約)
タバコの値段が高くなった
節約のため、いわゆる安タバコに切り替えた
安タバコと同じか、さらに安く上がるタバコの存在を知る
その安く上がるタバコこそ、手巻きタバコであった
手巻きタバコに切り替える
手巻きタバコは、安タバコよりさらにキツかった
普通に肺に入れていたら、早〇にする予感しかしない
ビビッて肺喫煙はやめて、口腔鼻腔喫煙に切り替える
するとなぜか次第にニコチン〇毒が弱まってきた
だんだんタバコを巻くのがめんどくさくなってきた
いつの間にか、タバコを吸わなくなっていた
とまあ、こういう流れでタバコをやめることができたのである。
僕個人の体験、僕個人の場合、であるということに注意してほしい。
再現性があるかどうかは、正直わからない。
であるから、「体験談」として語るほかないわけである。
ここからは、僕のタバコにまつわるもろもろを振り返りつつ、やめられた経緯について書いていってみようと思う。体験したことだけではなく、一部自分なりの考察も含んだ内容となっている。
禁煙への挑戦
とはいえ、こんな僕でも過去には「禁煙」したいと思ったこともあった。
まずは、そこから話していこう。
タバコは20歳のころから吸っていたのだが、20代半ばくらいだったか、大きく息を吸い込むと、肺がキュッと締めつけられる感覚が起きるようになった。ごくたまにではあったのだが、当時所属していた社会人バレーボールで練習や試合を行っているときになることが多かったと記憶している。弱い痛みを感じることもあった。
これがだんだん気になるようになって、禁煙しようと決意したのである。
度重なる挫折
それで禁煙を始めたのだが、まあ続かない。
4~5日我慢できたらいい方で、3日ももたないことの方が多かった。
つまり、何度も失敗した、ということだ。
しかしまあ、喫煙者ならわかるかもしれないが、何日も我慢して
「あー、もうムリ!」
となって、何日ぶりに吸うタバコがうまいのなんのって。
「あーもー、一本吸ったらいっしょか…」
というわけで、なし崩し的に今までどおりの喫煙者に舞い戻ってしまう。
このループである。
ちなみに禁煙しているときは、まわりの喫煙者はすべて敵になる。
当時はまだ、今よりは断然喫煙者が多かったから、当然煙の誘惑も多かった。なかにはこっちが禁煙しているのをわかったうえで、わざとタバコの煙を吹きつけてきたり、わざわざタバコを勧めてくる輩もいたりして、まあ、なかなかに禁煙達成のハードルは高かったのである(基本は、本人の意思の問題ではあるのだが)。
そして、あきらめへ
そんなことが何回もつづき、20回くらいは禁煙に挑戦したと思う。
そうこうしているうちに20代後半になり、いろいろと私生活があわただしくなってきた。
つれて社会人バレーボールも脱退したことや、その他もろもろ?の影響からかあまり肺の不調も起きなくなった。
「じゃあ、まあいっか」
「やめるのムリっぽいし」
「一生、吸い続けるぞ!」
と、なぞの宣言までした記憶がある。
ここで、もう禁煙することは、あきらめたわけだ。
たばこの値上がり
それから、10年ほどの月日が流れ、40歳のころ。
タバコの値段が徐々に上がってきていた。
僕の吸っていたタバコがいくらになっていたのかは、はっきりと思い出せないが、当時の僕がちょっとキツいな、と思うほどには上がっていたのだと思う。
そこで、節約のため吸う本数を減らすか、安いタバコに切り替えようと考えるようになり、結果、本数は減らさず安いタバコにしようと決めた。
いくつかある安タバコを試して、今はなき「ゴールデンバット」という銘柄に落ち着いた。
安いのに思いのほかうまいタバコだったのを記憶している。
ちなみに安タバコとは、旧3級品と呼ばれていたタバコの6銘柄で、葉の等級が低いため一般のタバコよりも一段階安く販売されていたタバコのこと。今はもう製造販売はされていない。
手巻きたばこに挑戦
あるとき、ネットで「手巻きタバコ」というものの存在を知ることになる。
記憶は定かではないが、安タバコと同等の費用感であるにもかかわらず、安タバコより銘柄がはるかに多く、喫味(きつみ:タバコのうまさのこと)もいい、というような内容だったと思う。
これに興味が湧き、必要なグッズ類を仕入れて手巻きタバコをはじめた。
なるほど銘柄も多く、それぞれが市販の普通のタバコに比べて個性的な喫味のものばかりだ。
自然と興味が広がり、キセルやミニパイプも時々吸うように。
だが基本は、手巻きタバコを常喫し、豊かなタバコライフを送っていた。
口腔鼻腔喫煙を始める
とはいえ、どれもこれもキツいものばかりだった。
安タバコも結構キツかったのだが、それに輪をかけてキツかった。
だんだん肺に入れるのがしんどくなってきて、肺に入れる肺喫煙から、肺に入れない口腔鼻腔喫煙に切り替えることにした。
一般的には口腔喫煙と呼ばれているが、僕の場合7~8割の煙は鼻から出す。その方がタバコの香りを愉しめるからである。だからそう呼んでいる。
ただ、人様にはあまり見られたくないところである。鼻からモリモリ煙が出てくる様はなかなかのパンチ力があるだろうから。
そもそも葉巻のような超が付くほどキツいタバコは、肺に入れないで煙をくゆらせて愉しむものらしい。
僕も何度か吸ったことはあるのだが、確かにキツい。
そんなものを肺にガシガシ入れていたら、早〇に確定である。
まあ、実際のところガシガシ派の猛者もいるのかもしれないが。
徐々にニコチン〇毒が弱まってきた気が…
ということで、お気に入りのシャグを巻いて口腔鼻腔喫煙で愉しんでいた。
(シャグ=手巻きタバコ用に細かく刻まれたタバコ葉のこと。袋や缶でパッケージされ流通している)
ところが、充実したタバコライフを送るなか、なぜか徐々に一日当たりの吸う本数が減りはじめたのだ。
今から振り返ると、次の二つのことが原因だったのではないかと考えている。
肺喫煙をやめたことで、体に取り込まれるニコチン量が相対的に減った
折からの流れで、当時の勤務先でも喫煙スペースが減らされた
1については、あくまでも個人の感覚ではあるのだが、ファクトがないわけではない。
なにで知ったかは忘れたが、肺という臓器は、空気をすごく効率よく体内に取り込むようにできているらしい。
このためタバコの煙に含まれる成分も同様に、効率よく体内に取り込まれているのではないか。
もちろん、口腔鼻腔喫煙の場合でも、その粘膜から取り込まれているわけであるし、その辺に漂っている煙も、呼吸により多少は肺に入ってはいるだろう。
それでも、肺にガシガシ入れるのに比べると相対的に体内への取り込み量は少なくなったことから、ニコチン〇毒が徐々に弱まっていったのではないかと想像できる。
あともう一点つけ加えると、仮にニコチンの取り込み量が少なくなっていたとしても、喫煙後の満足感は肺喫煙のころと特段変わらなかった。
これは、手巻きタバコがそもそもキツいタバコだったためであると思われる。
つまり、手巻きタバコの口腔鼻腔喫煙では、普通のタバコの肺喫煙よりニコチンの取り込み量は少ないものの、市販のニコチン1mgタバコなどの喫味が超軽いタバコを、肺喫煙した場合よりは多いからだと考えられる。
減煙のため超軽いタバコに切り替えたことのある方なら理解していただけると思うが、あまりにも軽すぎてほぼ空気を吸っているのと変わりなく、かえって吸う本数が増えてしまったりする。
よって、喫煙後の満足感の違いは、
普通のタバコの肺喫煙・・・満足感=高い
手巻きタバコの口腔鼻腔喫煙・・・満足感=普通
超軽いタバコの肺喫煙・・・満足感=低い
ということができる。
また、手巻きタバコは煙が濃厚であるため、喫味を強く感じやすく、これもプラスに働いていたと思う。
2については、当時勤務していた勤務先の喫煙スペースが徐々に減らされていき、4か所あったスペースが最終的には1か所のみになってしまった。
そのラスト1か所のスペースは、屋根はついているものの屋外にあり、しかも職場の建物からゆっくり歩けば片道2分ほどかかる場所であった。
タバコは休憩時間しか吸えなかったため、大事な休憩時間を移動時間に費やすのが惜しくなり、職場で吸うことはほとんどなくなった。
だんだんめんどくさくなり・・・
手巻きタバコは手間だ。時間もかかる。
手巻きタバコを巻くには大きく2つのやり方がある。
材料一式を持ち歩き、吸う都度巻くというやり方
材料は持ち歩かず、事前に巻き溜めておくやり方
僕の場合は後者の巻き溜め派で、1~2日分をまとめて巻いていた。
しかし、1~2時間くらい時間を取られる。
僕は、根がめんどくさがりだ。
しかも、ニコチン〇毒度が下がってきてもいる。
つまり、それほど吸いたいとも思わなくなっていた。
いつの間にやら・・・「禁煙」達成!?
という流れから、いつの間にやらタバコを吸わなくなっていた。
当然、タバコを巻くこともなくなった。
禁煙など全く意図していたわけではなかったのだが、なんとなくタバコをやめられてしまったのだ。
だから、達成感などというものは微塵もなかった。
しいていえば、めんどくさい手巻き作業から解放されて、せいせいした気持ちにはなっていたと思う。
それ以上でも、それ以下でもない。
最後に
ここまで読んでくれて、ありがとう。
これが、僕がタバコをやめられた話の顛末である。
もしこの僕の体験が、タバコをやめたい・減らしたい、という方の参考になるのであれば幸いである。
注意してほしいこと
健康に不安がある方や持病を持っている場合は、禁煙に取り組む前に念のため医師に相談することをおすすめいたします。
非常にまれな事例だとは思いますが、持病によっては禁煙することで症状が悪化する場合もあるようです。その一例を、次のリンク先(外部)で確認できます。
また、この経験談を参考にして禁煙に取り組んだとしても、必ず禁煙が成功するというわけではありません。
あくまで参考程度にとどめていただき、必要に応じて医師に相談するなどしたうえで、自己責任において取り組まれるようお願いいたします。