学生の時「目標設定」が先輩PTと同じように出来るためになるには??
こんにちは!
「からだの家~オンライン勉強会グループ~」運営です!
今回は"目標設定と臨床経験"に関する論文を読んでみたので、自分なりに要約し記事にしてみようと思います!
実習で悩んでいる学生さんに是非目を通していただきたい論文になっております!
1つの情報として気楽に読んでもらえると嬉しいです( ´∀` )
👇が今回読んだ論文になります。それでは、スタート!
目的
理学療法士は対象者の状態を評価しながら治療計画を立案する際、目標設定が重要になる。
適切な目標設定は対象者のモチベーションを高める一因とされている。
目標設定には正確な能力評価、予後の知識、臨床経験が必要だが、学生はこれらを学ぶ機会が少なく、臨床実習や先行研究を参考に設定していることが多い。
臨床経験によって重要視される項目は異なる可能性がありますが、具体的にどの情報や評価を重視しているかは明らかになっていない。
このため、本研究では臨床実習学生と臨床現場の理学療法士が目標設定する際に何を最重要視しているかを調査し、臨床経験の違いが目標設定にどのように影響するかを検討する。
方法
対象は理学療法士(以下:PT)47 名(経験年数 3.7±2.1 年)と本学学生 42 名とした。
アンケートにより「目標設定に最も重要視する評価及び情報」について 1 項目挙げるように依頼した。
得られた結果は,ICF に基づき身体機能構造,活動,参加,個人因子,環境因子に分類し 、PT と学生で比較した
結果
ICFによる分類では、有効回答者は85名であった。
●PTの結果⇒身体機能6名、活動8名、参加0名、個人因子25名、環境因子7名
●学生の結果⇒身体機能5名、活動15名、参加0名、個人因子14名、環境因子5名
【臨床経験の比較】
●1-3年目のPT⇒身体機能4名(15%)、活動7名(27%)、個人因子12名(46%)、環境因子3名(12%)
●4年目以降のPT⇒身体機能2名(10%)、活動1名(5%)、個人因子13名(65%)、環境因子4名(20%)
【学生の学年別比較】
●3年次の学生⇒身体機能4名(17%)、活動8名(35%)、個人因子10名(44%)、環境因子1名(4%)
●4年次は、身体機能1名(6%)、活動7名(44%)、個人因子4名(25%)、環境因子4名(25%)
考察
PTと学生の間には、目標設定において異なる重視点があり、
PTは"過去や未来"も考慮するが、学生は"目の前の状態"に焦点を当てる傾向がある。
学生の経験が進むと、身体機能や個人因子の重視が減り、活動や環境因子が増える傾向があることが示唆された。