わみ【ボサノバとエッセイ】

ボサノバなどブラジル音楽を話すように歌う人。機械音痴のカメラ初心者。音楽、落語、美術、旅行など、好きなことを中心に、徒然と書いています。https://youtube.com/@wami_musica

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【美術館】デンマーク「ルイジアナ美術館」

コペンハーゲン市内から、一駅一駅の間隔が長い、中央本線みたいな電車に揺られ30分。駅に到着してもすぐには辿り着きません。郊外の住宅地みたいな地域をとことこ歩くこと15分。大きな邸宅に見えますが、そこは美術館。ルイジアナ美術館です。 コペンハーゲン滞在中、沢山の美術館を見てまわり、お腹いっぱい、大満足だった私。当初訪れるつもりのなかったルイジアナ美術館ですが、ある日の予定が思いがけず早く終わってしまい、時間を持て余しそうな所を、この美術館が夜遅くまで開いていることを知り、急遽

    • コペンハーゲンが好きになりました

      たった数日間ですが、コペンハーゲンを旅して、コペンハーゲンが好きになってしまいました。沢山撮った写真を見ながら、どうしてだろうと振り返っています。 コペンハーゲンを旅することになったのは、北ドイツに行くにあたり、便が良かったから。ギリギリまで立ち寄るか迷ったぐらいで、ホテルを手配するのも直前でした。土地勘もないので、予約サイトで高評価の、中心部にありそうなホテルをさっと手配したのですが、よく見ると注記欄にこんなことが書いてあります。 「18時にはフロントは閉まりますので、

      • ハマスホイさんを訪ねて

        9月の半分を旅して過ごしました。主な目的は北ドイツで音楽ユニットの相方さんと音楽をすること。でも久しぶりのヨーロッパ、せっかくだからもう一か国、飛行機が乗り継ぎやすいという理由で立ち寄ったコペンハーゲンで、素晴らしい画家を知ることになりました。ヴィルヘルム・ハマスホイです。 出発前、コペンハーゲンについて知らなすぎる私が、ネットの観光ガイド的な記事を読みあさっていた時、ふと目に留まり、瞬時に心奪われてしまった画像がハマスホイの絵でした。さらに彼を題材にした書籍を読み進め、コ

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          夕焼けの写真を集めています

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        • エッセイ
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          3本
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        記事

          私たちと海

          大好きなボサノバのソングライター、ホベルト・メネスカル。彼の一番有名な曲は「小舟」。とてもボサノバ的な可愛らしい曲だが、それ以外の作品はむしろ、どこかクールでカッコいい。そう、彼はジャズの影響を受けていると言われている。 「私たちと海」もメネスカルの作品。Aメロはボサノバ的だが、サビになると急にジャズっぽく(コード進行のせい?)、またAメロでボサノバな感じに戻るのがたまらない。 歌詞もとても魅力的だ。海の美しさに失った人への想いを重ねる、抽象的な歌詞。でも最後の8小節は、

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          誰もいない美術館

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          日本の夏、川越の夏

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          山とボサノバ

          ボサノバと言えば「海」。ボサノバの代表曲「イパネマの娘」のイパネマはイパネマ海岸のことだし、他にも歌詞に海とか波とか出てくる曲が沢山。 もちろん私もそういう曲は歌いますが、実は、何を隠そう、私は海より山派なのです。 山が好きな理由: 高い所が好き 緑が好き 山のランチで食べるおにぎりが美味しい 山でヤッホーと言いたい 山頂でボサノバを歌いたい (初めて「見出し」と「箇条書きリスト」と言う機能を使ってみました。使いどころを間違えている気がします) 最後の理由に

          リングネーム

           そこに血気盛んな男たちが集結していた。いつもは人通りもまばらな校舎の一角に、仰々しく置かれた特設リング。それを囲む局地的な人集りの一番前に、私は陣取っていた。  リングの上では黒と白の縦じまのシャツを着た男子が、きびきびとレフリーをしていた。その大きな目、なんだか見覚えがあった。高校の時、片思いした人。でも彼は違う大学に行ったので、ここにいるはずがなかった。  次の試合でレフリーが代わった。リングアナ風の男子が、いかにもな口調で選手を呼んだ。 「青コーナー、グレートサ

          [落語会]奮闘馬石の会_2023/07/23

          隅田川馬石師匠のこの会には、毎回必ず行くことにしている。タイトル通り、師匠の奮闘するお姿を拝見できる、楽しみな会。 今回は「辰巳の辻占」以外は初聴き。「豊竹屋」は義太夫好きVS三味線好きの可笑しな攻防からの、サゲもかわいらしく。「蒟蒻問答」は何だかとても劇画的な風情で、また師匠の新しい魅力を発見。 この日は、五街道雲助師匠が人間国宝になられたばかりとあって、弟子の馬石師匠が何を語られるか、客席全体が固唾をのむような雰囲気だった。雲助一門は、雲助師匠はもちろん、弟子の白酒、

          [落語会]奮闘馬石の会_2023/07/23

          夜に聴きたいジョビン

          ボサノバはカフェで流れているから、昼に聴くイメージだろうか。でも実は夜に聴きたくなるようなしっとりした曲も沢山。特にジョビンには。 まずは「Inútil Paisagem」。この邦題がたまらなく好きだ。あなたが戻らないなら、見るものすべて「無意味な風景」。 続いて「Por Causa de Você」。邦題は「あなたのせいで」。でも歌詞を読むと「あなたのおかげで」というニュアンスもあるように思う。あなたのせいで、残された私は悲しみに暮れている。けれど、あなたのおかげで、楽

          夜に聴きたいジョビン

          [美術館]東京都庭園美術館「フィンランド・グラスアート 輝きと彩りのモダンデザイン」

          こけしこさん(ヘッダー画像 Photo by Mr Sekine)が東京都庭園美術館へ赴き、カメラとお散歩してきたようです。北欧のグラスアートで涼を!

          [美術館]東京都庭園美術館「フィンランド・グラスアート 輝きと彩りのモダンデザイン」

          心の師匠

           私は普段ボサノバを歌っている。つい体が揺れてしまうリズム。ポルトガル語の甘い響き。目をつぶると、瞼の裏に映るブラジルの空や海。目を開ける。するとそこにはなぜか、落語家さんの写真が付いたチラシ。  そのチラシは2年以上前、ある落語会に行くつもりで、部屋の壁のコルクボードに貼ったものだ。ある日、いつものように歌の練習をしていると、ふと、その落語家さんに稽古をつけてもらっている気分になった。落語家さんがボサノバを歌う私に稽古・・・この不思議な妄想に、私は違和感は感じなかった。

          夕焼け声

           昨日、とある音声配信者さんと収録をした。沢山話をしたが、その中で私は、その方の日々の投稿を見聞きして思っていた印象を口にした。 「なんだか夕焼けみたいです」  するとその方は困ったように言った。 「どこがですか?」  収録を終え、そんなに困惑するかな?と思い、その方の過去の投稿をさらってみたら、確かに夕焼け的要素は見当たらなかった。どうしてそう思ったのか、自分でも不思議だった。そしてしばらくして、ふと気付いた。  声だ。  どこか懐かしく、切なく、それがなんだか

          ジョビンの陰影

          ボサノバで一番有名な作曲家と言えば、アントニオ・カルロス・ジョビンだろう。「イパネマの娘」や「おいしい水」など、カフェで流れるような明るい曲というイメージを持たれがちだが、私はジョビンには、どちらかと言うと、暗さを感じてしまう。空に照る太陽。海に立つ波。そこにふと感じる影のような。 ジョビンの中で特に好きな曲「Ligia」。リジアという女性への想いを歌った歌詞の一節が、まさにそのイメージだ。

          [美術館]東京都庭園美術館「フィンランド・グラスアート 輝きと彩りのモダンデザイン」

          アール・デコ様式の建物に足を踏み入れると、グラスアートたちが、前からそこにいるかのように並んでいました。それぞれがそれぞれに、薄曇りに差す日の光や、時に特別に施された照明に照らされ、ほのかに発光しています。その様子は、ひとりひとりが「ここにいます」とささやかに主張しているようで、私はそのひとりひとりを丁寧に拝見しなければ、という心持ちになりました。それに今回はカメラを持参しています。先日購入したばかりの、私にとって初めての一眼レフ。角度を変えて、距離を変えて、いろいろ撮影して

          [美術館]東京都庭園美術館「フィンランド・グラスアート 輝きと彩りのモダンデザイン」