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Outer Wilds DLC「Echoes of the Eye」をクリアした話



Outer WildsのDLC「Echoes of the Eye」をクリアしました。
Outer Wilds本編をクリアしたのが今年の7月下旬のこと。私はすっかりこの宇宙に魅了され、noteにも長々と文章を書いていた。その時の文章はこちら。

この文章を書いていたまさにそのタイミング、「DLCもぜひやって欲しい!」と、友人からSteamギフトでプレゼントしてもらったのだけど(大感謝)、本音を言えば、DLCは乗り気じゃない気持ちも少なからずあった。他の多くの人が思っていたことだろうけど、「あの美しい物語の、どこに、何を追加すると言うのか」「水を差すような事にならないか」と心配の気持ちが強かったのだ。

先に結論から言うと、やって良かったな、と今は思っている。
もちろんネガティブな側面で思うところも色々あったのだけれど、でも“彼ら”のことを知ることが出来て良かったと思うし、“彼ら”の音楽もOuter Wilds Venturesに必要なものだったと思う。

またプレイ記録や思ったことをつらつらと、備忘録として書いていこうと思う。本編の反省を生かして少しメモを取っていたので、それも書き込みつつ、ざっくり時系列で書けたら。
もちろん読みやすい文章はないし、有益な考察や情報も一切ありません。ネタバレ注意。やってない人は本編からじっくりやってください。






大のホラー苦手マンなので、Outer Wildsゾンビの友人たちに見守られながらプレイすることに。
不安を抱えたまま始めたDLCだったけれど、「博物館の展示が増えました」という導入がもう良すぎちゃった。無理のない導入というか、らしい導入というか。
なお「過度の緊張を~」の部分は見て見ぬふりした。
ただ、最初は博物館の新しい展示を見たところでよくわからなくて、なんだこれは、からスタート。
進めていく中でGabbroがちゃんと仕事をこなしているのを見て、愛らしいなあ、と思っていた。浮いてるイメージしかなくてごめん。
深宇宙衛星を確認してもよくわからず、小屋にもう一度戻り、写真の40°、という記載を見てアッッ爆速Uターン。
日食みたいな流れ者の登場シーンに、もうワクワクした。何度も何度も飛び立って探索したこの太陽系に、まだ見たことの無い星があるなんて。

突入して早速もうギミックが面白い!光を当てると動いたり止まったり、という動きは本編にはなかったよね?あったかな?
なるほどビタ押ししろってことね!と理解していたけれど、意外と判定はゆるめなことにはもう少し後で気付く。

流れ者を初めて探索した時の感想、「水と緑が良い感じじゃん!住みやすそう!!」→「ダムが決壊して家が崩れたが?住みやすそうは撤回!!」→「川に飲まれるの怖すぎる!溺れる!(溺れはしない)良い感じも撤回!!!」とどんどん評価が落ちていって自分でも笑ってしまった。
でも流れ者、落ち着いて眺めると美しい場所だなと思う。イカダのBGMがさらに美しさを際立たせてる。クリア後の今はかなり好きな惑星。

新しい謎の部族を絵で眺める。鹿?肖像画の表情が怖すぎだろ。
Nomaiのように、この部族は名前はないの?と友人に聞くと、出てこない、と言われてちょっとしょんぼり。名前があった方が馴染みやすいなと思い、便宜上、”Nagare”と自分の中で呼ぶことにした(由来はなんの捻りもなく流れ者からで読みはそのままナガレ。でも発音はナガ↑レじゃなくてナ↑ガレ。パスタと一緒)。このnoteでもそのように記載します。

Nagareは胴長短足なのか、Hearthianの私では机が高すぎてご飯が食べにくいな、と呑気に思っていた。ゴブレットのような食器を見ると、お酒なんか飲んだりしてたのだろうか。NomaiもNagareも、飲食についてはわからないが。Hearthianは釣りしてる人もお酒作る人もいるしマシュマロ食べるよね。

探索を続けていたら、建物の地下にNagareの骨を発見してビビる。思わず、「襲い掛かってこないよね!?」と叫んでいた。現状よくわからなかったが、遺物をみんな手に持っている?
(どうでもいい余談ですが、遺物のことをその動き方から最後までずっとウィンガチョンと呼んでいた、すみません)

少しずつスライドリールが集まってきたが、雰囲気がぞわぞわと怖い。
(以下この時点での考察:自分用メモそのまま引用)
・Nagareも宇宙の眼の信号を追ってこの惑星にやってきた?
・眼を分析したら惑星や自分たちが滅びてしまうことが分かった。それを怒り(恐れて)宇宙の眼を儀式で燃やした?
→宇宙の眼の信号が途絶えるのはこのため?
→NomaiとNagareは同じ時期の種族なのかも

Nagareの独特な表情も少しずつ慣れ、イラストのスライドリールの中にはお気に入りのNagareの顔も出てきた。口を開けてる顔が個人的に好き
でも塔の地下の骨はどうしても最後まで怖くて、いつか動き出すんじゃないかと毎回びくびくしていた。
骨のないベッド?が1つあり、初めて見たときには「次はお前がこうなる番だってこと!?!?」と叫びながらUターンした。本当に自分が捕らえられるのだと思って怖かった。

流れ者の別ルート入口(壊れているところ)を発見。この辺からビビり感が強くなってしまっているので、「覗き見る」というコマンドだけで「覗き見る!?!!!?いやいや向こうに何かいるだろ!!コワ!!!!!」と叫ぶ始末。
緑の炎が灯る遺物の形を探していた?
灯るような遺物を作った?
そもそも緑色の光はなんなんだろう?
謎だらけ。

この別ルートを使った方が隠れ谷に早く着くのに、ずっと使わなかったね、とクリア後に言われたけれど、正規ルートじゃないとなんか混乱してしまうので……ルーティーン崩れるとダメみたいな……これは個人的な話ですが。

火の前でうとうとすれば良いらしい、とすぐ理解して天才だと思ったけれど、起きたらNagareの骨がみんないなくなっていて大泣き。みんなどこよ。
どこもかしこも暗くて怖くて、ずっと「ここはビビらない!?(ビビってはいる)」と友人に聞いていた。友人も気を遣って「ビビってると大事な要素見逃すからよく見なね……」と声かけしてくれた。見守ってくれる友人の存在、一番の恐怖緩和か?
イカダで色んな家をまわる感じはディズニーみたいだな、と思った(正確には、ディズニーみたいだな、と思えれば怖くないのにな、という願望に近かった)。何を言っているんだ。

他の塔からも探索してみることに。骨の前でうとうとするHearthian、度胸の塊すぎない?
脆い空洞の探索中のドカーンという音とかはあんまり気にならなかったんだけど、流れ者のダムが決壊する音は何回やってもビビっていた。DLC=怖い、という刷り込みがされてしまっているからなのかな。

彫像の足元ロウソク多いな~とのんびり近づいたら、カンカンカンカン音と光で警告されてパニックに。しかもそのままワープでミイラの部屋へ。戻ってきたとパニクってて気付けずに、画面が変わったら骨がたくさん目の前にあってちょっと本当に泣いた。
なお友人は私の配信見ながらアイスを食べていたらしい。美味いか?人の悲鳴のトッピングは……

音楽の聞こえる建物(その後パーティー会場と呼んでいた)に行く途中、動いているNagareにバレた途端瞬歩で近づいてきて怖かった。でも殺されるとかじゃなくて、火を消されていたな。シャアアア--ッ!!!!!!! フッ……
襲われたからついついNagareのことを敵だと認知しちゃったけど、完全に敵でもなく、自分たちの世界(夜)から侵入者を排除してるだけなのかな。
彫像もNagareも何かを守っている?

夜(と便宜上呼んでいる)の世界はなんなんだろう?
今ある世界?過去?未来?パラレルワールド?
でも生きているNagareがいるので少なくとも未来ではなさそうかなあ、と考えていた。

私があまりにもビビりでやばいので、今回からビビりポイント手前で解説を挟んでもらえる&ヒントを少し多めにもらえることになった(そして恐怖緩和をここで入れた)
恐怖緩和、演出が損なわれる系かと思ったらNagareの足の速さに影響するだけと聞いてちょっと安心(いやまあ、演出が損なわれているとも言えなくはないんだが。叶うなら緩和を入れずに本来のDLCを楽しみたかったな……)。

音楽の聞こえる建物では何してたんだろう。パーティー?だとしたら水差してごめんね……。ここの音、私はずっと歌声だと思っていたのだけど、よくよく考えると聞こえているのは楽器の音か。
とりあえず部屋に飛び込んでみて、狭い部屋の中で鬼ごっこ~~いや鬼が多すぎるだろ(爆速終了)。
暖炉は覚えておきなと言われた。暖炉の炎がオレンジだった。昼間にオレンジの炎は見たかな?無かったような。うーん。くらいの違和感だった。

3つのリールを見つけて、隠された映写室?書庫?に行くことに。

①パーティー会場リベンジ!???!?
②あのカンカンリベンジ!?!!!?!?
③空中を、浮遊!!!?!?!!!!?
(騒がしい)

どれを見てもヒエッってなってしまった、が、私は負けない。
なぜならHearthianだから。Outer Wilds Venturesだから。好奇心のままに。

①は、あの暖炉の向こうだったのか。でもたくさんのNagareがいたんですけど?鬼ごっこ即敗北したが?とあまり突破口が見いだせないまま。パーティー会場に向かうNagareの後を追いかけて引き返して追いかけて……ビビり散らかしてゆっくりやっていたら、急に目の前のNagareが透明になって消え、私も焚き火の前に戻されてしまった。前回来た時はそんなことなかったのに?なんで?ビビるからやめてね?

なんで急に消えたのか、一度立ち止まって考察した時に、「現実世界の火が消えるとNagareも消える?」と考え、「ああ、ダムで水が、ああ、これは自分がワープしている訳では無いのか、」と閃く。ずっとワープしてどこかに(夜の世界に)飛ばされていると思っていたが、それだと戻されるのが成り立たない。夜の世界のことはよく分からないままだが、自分の身体は昼の世界にあるらしい。身体は寝ているけど意識はあって探索できる、なるほど遊☆戯☆王アニオリの乃亜編みたいだね(そうでもない)(あれもバーチャル世界だったね)。

③の空中浮遊、それはなんかこう、ズルいだろ!カイジかよ!と当初は思ったんだけど、冷静に後から考えると、模擬世界、作られた世界だからそういう仕組みがあっても理屈はおかしく無いんだよね。やられた。

3つの鍵の答え?については、結局燃えてしまっていて読み取ることが出来なかった。石版の遊戯の名前か?(お気付きでしょうが、筆者は遊戯王が幼少期から好きです)
人によってはここの鍵を求めて結構散策してしまうらしい。私はというと、ここまでないんならまあ、ないんやろ(適当)というさっぱりスタンスでいたおかげで、わりとすんなり3つとも攻略できた気がする。

いや~でも、右側の鍵の「現実世界で死んできてね!」というのは本当にゲームの特徴を活かしていて上手だなと思う。命を投げ出しがちというか、ループが前提のゲームだから、本編から何となく「まあ死んでみっか!」くらいのやや軽いノリで死んでいたので。「何言ってるかわかんないと思うんし私もよくわかんないんだけど、死んだ状態で来たらいいんだと思う……?」って友人に話してる時の自分のこと、多分友人たちはニコニコで聞いていたんだろうと思う。
ちなみに私は火の傍の水の中で溺死しようとしてました。途中で燃えればと気付いたが。

3つの鍵の封印を解いて、そういえばそもそもなんでこれを開けようと思ってたんだっけ?と思い友人と話をしたら、「じゃあ、この奥に何があると思う?」と聞かれた。私は「何か邪悪なもの……が溢れてくる」(曖昧)(パンドラの箱か何か?)と返答した。Nagareがみんなで封印して海に沈めるくらいだから、余程の邪悪なものが中にあるのだろうと思ってた。
実際は、最低限しか物がない部屋と、囚人の姿しかそこにはなかった。

囚人はなんでHearthianという模擬世界の異物を襲わなかったのだろう。
怖くなかっただろうか。目も4つあるのに……(それはヘルメットで見えてないか?)

DLCを始めた当初、Nagareとの言葉でのコミュニケーションができない(言葉を解読出来ない)というのがとても悲しかった。
Nomaiについては、言語が理解できるおかげで、異種族でもNomaiへの理解が進んだし、単純に親近感がわいて好きになれた。言葉が理解できない、ということは、Nomaiに最初に感じた”知らないものへの怖さ”がみたいなものが和らがない、ということ。悲しかった。

でも、私たちは言葉以外でも意思疎通ができたんだなあ、って、ビジョントーチを使ったコミュニケーションでまざまざと思い知らされた。
言葉を使わなくてもあんなにも鮮やかに、囚人やNagareのたどった悲しみも、自分たちの好奇心あふれる冒険も、伝えられるじゃないか。先輩宇宙飛行士がみんなグッとくるシーンだろうが、自分も同じように胸に来た。
(良いシーンすぎて、少し解説しようとしてくれた夫に対して「静かにして!!!」とでかい声を出してしまったことへの謝罪はここに書いておく。すみません)

クリアした時はフイ~~ッ終わったあね……くらいだったのに、一晩経って考えたり人の考察を解禁して読んだりしてたら、いつの間にかなんか胸がいっぱいになっていた。
これなのよ、これ。これがまた味わえて良かった。Outerwildsの魅力はこの胸がいっぱい感だと思う。

Echoes of the Eyeの“Echoes”訳し方、皆さんはどうしているのでしょうか。日本向けのゲームでは無いので、もちろん日本語訳は後付け要素になってしまうのは分かっているけれど。
私はプレイ途中は自然と“声”という訳を使っていたと思う(ただし、辞書的な話ではだいぶ意訳)。辞書を引いてみると、反響、こだま、共鳴、残響、などなど。
Nagareの囚人が一瞬だけ宇宙に流した眼の信号、その“反響”、“残響”が、NomaiやHearthianを宇宙の眼へと導いてくれていた、というイメージで自分は訳したいかな、と今は思っている。

囚人はどうして宇宙の眼の信号を止めなかったのだろう。絶対にこれだ、というものは見つからなかったけれど、いくつか考察を読んで、「物事には始まりと終わりがあって、生き物も宇宙もそれは同じで、それが自然な状態だ、と考えていたから」というニュアンスの考察が一番好きだったかな。
囚人の刑罰は、言うなれば終身刑=模擬世界の小さな部屋にい続けること。ある意味永遠の罪を与えられたわけで。囚人の理念として始まりと終わりの自然さを求めていたとしたら、永遠の生は死よりも苦しい罰だったのかもしれないな。楽器がそばにあってくれて、まだ良かった。

クリア後に改めて宇宙の眼に辿り着くと、囚人に会えた!そうこなくては。みんなそうだと思う(思いたい)けどワープコアの流れとかアンコウとか若干曖昧になってて少し焦った。
焚き火での新要素、出会ってきた灯火を自分の手で消していくのは、とても悲しい……悲しい……

これは本編の時から思っていたことなんだけれど、みんなで演奏するシーンに関して、Solanumが対旋律のパートを演奏している、というのがめっっっっっっちゃくちゃ好きなんですよね。全く同じようには交わらない、でもOuter Wilds Venturesの音色と螺旋を描いて音楽が出来上がるようなそんな対旋律。良すぎない?
この音楽にさらにNagareの音楽をどうやって重ねるのだろう、と思ったけれど、コーラスとも言えるし、もうひとつの対旋律とも言えるような、少しか細い音色だった。でもNagareの音色も、この音楽には必要だったんだ。君も間違いなくOuter Wilds Venturesの一員だよ。

今回も長々書き連ねてしまったけど、短くまとめるなら、本編の魅力をしっかり引き継いでくれた、と思えるDLCで、最高の“Traveler's Encore”でした。

一緒に演奏してくれて、本当にありがとう。

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