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予告

 ぼくの初チャレンジの「長編になってしまった小説『恋人つなぎ』」ですが、投稿予定の一月中旬から大幅に遅れて、前回の投稿「時間の奥行き」で告知していた「一月中」も困難になってしまいました。
 遅れる理由については、「時間の奥行き」で記しているので省略します。

 つくづく、ぼくはへそ曲がりのようです。
五年~十年前に、まわりの人たちに断言しつづけていたことがありました。
「ぼくの好きなミュージシャンの人たちの多くはメディアに取り上げられることが少ないけれど、マイナーが好きなわけじゃないで。たまたまの偶然やで」

 書くときには、かならず唄が流れています。寝る前にも、かならず唄が流れています。
 プレイリストにして、編集もして、順番をこだわっていくつかつくってみましたが、どの唄も不特定多数の人に届ける意図はなくて、ぼくのそばで、ぼくに語りかけてくれているとしか聴こえない気がします。
たぶん、好みが偏るのは独占欲が強いのでしょう。
 きっと、つくり手の人たちも一人ひとりとのつながりを大切にして、自分自身が納得のいく作品に取り組んでいるのだと思います。

 市営住宅の募集に申し込みました。
この町に引っ越してから、四半世紀が過ぎました。
何度か転居しましたが、ずっと下町から離れることはありませんでした。
 いま住んでいる文化はかなり古いものだし、玄関の出入りに手間がかかるので災害時には、かなりのリスクが高まるはずです。
 でも、リフォームを何度かしているので、つくりはしっかりしています。
この文化が危うくなる状況だと、ぼくの収入ではどこへ移っても変わりない気がします。
 得意の前置きが長くなりましたが、市営住宅の募集の中で、ぼくのような単身者用の障害者向けの物件は二か所あって、一か所はこのところずっと応募がないところなので、申し込めばほぼ入居できそうなところでした。
 もう一軒は障害者だけが対象ではないので、同じ地域で類似した募集があると、二十~三十倍の申し込み数でした。

 前者はずっと暮らしてきた下町からは、バスと電車を乗り継いで一時間以上かかってしまいそうです。
 後者は、この町に引っ越してからずっと活動してきた作業所が地域にあって、電動車いすでのひとり歩きをしてきた中で、顔なじみになった市場や個人のお店も体調さえよくなれば、以前と同じように歩いて行ける距離にあります。

 唄のこととつながりますが、やっぱりぼくは一人ひとりが基本です。
どちらの住宅を申し込むか、すこし考えました。
でも、想いをめぐらそうとすると、何よりも先に一人ひとりの顔がつぎつぎによぎっていきました。一つひとつ書き出していくとキリがなくなるほどの店の人たち、作業所を通じて知りあった地域の人たち、そして、うちの作業所のケッタイな人たち…。

 ぼくは、組織が苦手です。
もちろん、世の中を動かしていくためには、一人ひとりで突っ張っていても、障害者のようなマイノリティーな立場の意見はどこかへ押しやられていくばかりです。
だから、組織は必要です。
 裏返せば、組織も一人ひとりでなりたっています。
結局、最後は一人ひとりにたどり着きます。
 声の大きな人は自覚できたら、すこしだけまわりに耳を傾けられるゆとりを持てると最高です。
 コツコツと積み上げる人は、自己評価できる環境づくりが大切ではないでしょうか。
自信がなさそうに働いている人たちをよく見かけます。介護の現場でも…。

 「恋人つなぎ」はいろいろな人に支えられて、いろいろな人(ぼく自身)の体験やイメージを言葉に乗せて書いています。
 新年になって、自分で入力していると「恋人つなぎ」がぼくの体の一部のように思えてきました。
 ハッキリ言って、へたくそです。起承転結を無視しています。
「この年齢で、こんなことを言わすんかい!」という場面もたくさんあります。
 でも、堂々めぐりをしながら、頭の中を「大蔵ざらえ」する感じで書いています。
これまで入力に関わってもらった人たち、登場人物のイメージをふくらませてくれた人たち、それに、いつも唄で支えてくれているミュージシャンの人たち、ほんとうに感謝です。

 読んでほしい人の顔が、いくつも、いくつも、浮かんできます。
でも、伝えていた投稿予定よりも大幅に遅れそうな中で、うまく連絡先がつかめない中で、この投稿を読んでもらえることを祈っています。

 コロナの影響も懸念され、ほんとうにいつごろ投稿できるか、見通しが持てません。
 でも、かならず書き上げます。待っていてください。
なお、前回に引きつづき、時間と体調とサポーターさんとの相性などによって、ひょっこりと日常生活のあれこれは「恋人つなぎ」とは関係なく、投稿をつづけます。

 寒い日がつづくと、「首すじシャワー」で体も心もホカホカになれます。
なぜか、「ありがとう」。

 最後に、昨夜の泊まりのサポーターさんの名言で締めくくります。
「強いものが弱いものを操る世の中になってしまいました」

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