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腰痛で腰回りがガチガチに固くなる訳
腰が痛い時は、腰の筋肉がガチガチに硬くなって、動きも悪くなるものです。
こういう時は、腰にばかりに意識がいっているので、気が付きづらいのですが、お腹や脇腹の筋肉も腰と同じくらいに硬くなっています。
脳みそは腰を守るために、腰、脇腹、お腹の筋肉をグルっと全周固くすることで、自前のコルセットを作るように働らいているのです。
自前のコルセットを装着することにより、痛いながらも腰の安定性は増します。しかし、コルセットを着けると、固定されている部分の動きが制限されるというデメリットもあります。
腰痛持ちは腹式呼吸が苦手
自前のコルセットのせいで、制限されるものの代表が腹式呼吸です。
腹式呼吸は息を吸うときにお腹が膨らみ、吐くときにお腹が凹むという呼吸です。そのため自前のコルセットであっても、お腹が膨らめづらくなるため腹式呼吸がしづらくなります。
食べすぎて、お腹が膨れ苦しいときは、ジーズンのボタンを外してお腹が膨らみやすくなるようにしますが、自前のコルセットなのでボタンを外すことができません。
このままだと呼吸がとまってしまいます。
しかし、右の奥歯が虫歯になったときは、左の奥歯で食べ物を噛むように、体には、どこかが働かなくなると別のどこかを使って、その機能をおぎなうという仕組みが備わっています。
そのため、腹式呼吸ができない場合は、別の方法で呼吸をします。
その方法が胸式呼吸です。
腹式呼吸がお腹を膨らめて息を吸うのに対して、胸式呼吸は肋骨を膨らめて呼吸をするので、お腹が膨らんでくれなくても平気なのです。
腰痛持ち(慢性腰痛)の人は、常に自前のコルセットで腰周りを固定しています。
そのため、意識してお腹を膨らませれば腹式呼吸もできるのですが、普段の呼吸では、より楽におこないやすい胸式呼吸になりがちになります。
慢性的ブレイシングをしている
体幹トレーニングでは、胴回りを安定させるのに「ドローイン」と「ブレーシング」という体の使い方を練習します。
ドローインは、体幹トレーニングの基礎になる方法で、腹式呼吸がベースにある体の使い方です。息を吐きながらお腹を凹まします。
腹式呼吸が出来ている人は、日常の何気ない動作であっても意識することなくドローインで腰周りを安定させています。
一方、ブレイシングは、ドローインをしたうえで、腰、脇腹、お腹にグッと力を込めて、踏ん張るように腰周り全体を固定する体の使い方です。
ブレイシングは、日常的におこなう方法ではなく、重いものを持つときなどちょっと気合が必要な動作をするときにおこなうやり方です。
腰痛のときの自前のコルセットは、ブレイシングのやり方で腰を安定させています。
ただ、慢性腰痛の人は、腹式呼吸が苦手なのでお腹を凹ませることができません。そのためドローイン抜きのブレイシングになっています。
本来ならば、ドローインで腰周りを安定させたうえで、ブレイシングするのですが、慢性腰痛の人のブレイシングは、ドローインの分を使わずに腰周りを固めているので、気合が必要な動作でないのに、慢性的に全力でブレイシングをおこなっています。
そのため、慢性腰痛の人は日常的に、腰、脇腹、お腹の筋肉が固くなっています。
私も腰痛持ちだったときには、腹式呼吸が苦手でした。
腰の筋肉がいつもガチガチに固くなっていて、ボートで腰を使っているから腰まわりの筋肉が張っているのだと思っていました。
スポーツ選手の慢性腰痛
スポーツ選手であれば、体の使い方が上手いというわけではありませんし、筋肉がたくさん付いていれば腰痛にならないわけではありません。
ボディービルダーであっても腰痛持ちはいますし、私もスポーツをしていない人に比べると、体幹は強かったと思いますが、それはドローイン抜きのブレイシングという、体にとっては設計通りではないやり方をしていたのだと思います。