人の体は息を吐くように出来ている
くびれている人は、息を吐いている人
腹式呼吸で息を吐くときは、お腹が凹むと言います。
しかし、息を吐いたときはお腹ばかりでなく、側面である脇腹も、後面である腰も凹み少し反ったようになります。
ちょうど巾着の口を紐で締めるように、360度全方向からウェストがきゅっと締られて、その結果ひょうたんや、アリや蜂のようなくびれができます。
腰の反りは息を吐いて作る
良い姿勢では、背骨は腰椎と頚椎が凹んだS字カーブを描いています。
この腰椎のカーブは、息を吐いたときのウエストのくびれでできています。
言い換えると、背骨がS字カーブを描いている良い姿勢は、息を吐きやすい姿勢ということができます。
まず吐かないと息は吸うことはできません
人は歳をとると抗重力筋が衰えて、背中が丸まって腰の反りが無くなってきます。その姿勢は「吸う姿勢」です。
吸う姿勢なので吐くことが出来なくなるのです。
椅子に座っていると、骨盤は後傾しやすくなり背中が丸くなりやすくなります。吸う姿勢です。吸う姿勢なので吐くことが出来なくなるのです。
背中が丸まった姿勢の人や、首を前に突き出した人、猫背で肩が丸まった人は、皆腰の反りがありません。
うつ伏せになってみると、本来は凹んでいる腰の部分が真っ平らであったりします。
人は直立二足歩行ができるように進化してきました。
背骨がS字カーブを描いているのも、そのためです。
そう考えると、人の体は息を吐きやすくなるように作られています。吸いやすいようにはできていません。
交感神経優位になりがちな自律神経も、息を吐くことで副交感神経が優位になりバランスが整います。
あくびも吸っているようで、実は大きく息を吐いてから始まります。
水泳でも水から口が出た瞬間に息を吐けば、空気が勝手に入ってくると指導されます。
マラソンも苦しくなったら息を吐けと言います。
体幹トレーニングでのドローインは、腹式呼吸での息を吐くときの体の使い方です。
歌を歌うのも息を吐くことですし、話をするのも息に音を乗せたコミュニケーションです。
人の体は、息を吐きやすいように作られています。