腰痛患者のための腰痛トレーニング
腰痛トレーニングの基本は腹式呼吸
インターネット上では、腰痛トレーニングとして息を吐きながらのお腹を凹ますドローインというトレーニングが紹介されています。
このドローイントレーニングは腹式呼吸がベースになっています。
腹式呼吸では、息を吸ったときに横隔膜が下がってお腹が膨らみ、腹横筋が働き息が吐かれます。この吐く動作を大げさにおこないます。
ドローインをおこなうと、腰を安定させる筋肉が鍛えられるので腰痛が改善してきます。腰に負担もかからないので効果的なトレーニングです。
腰痛体操としてドローイントレーニングを紹介している人たちは、腹式呼吸ができることを前提としてしてトレーニングを紹介しています。
しかし、慢性腰痛の方は腹式呼吸が苦手です。
私もそうだったのですが、息を吸ってもお腹が膨らまなかったり、吸うこととお腹が膨らむことが連動していなかったりします。
そもそも吸ったときにお腹が膨らんでいないから、息を吐いたときもお腹は凹みません。
「まずお腹を膨らめながら息を吸って、息を吐きながらお腹を凹ませていきましょう!!」
できる人には簡単に、本当に簡単に当たり前におこなうことができます。
でも、腹式呼吸が苦手な人は、息を吸ってもお腹が膨らみませんし、凹ますにも別の腹筋を固めておこなってしまったりします。
そもそも、腹式呼吸ができるならば、慢性腰痛で何年も苦しんではいないはずです。
ましてや、バックブリッジやプランクなどは、負荷が高すぎて逆に腰を痛めてしまうことにもつながってしまいます。
慢性腰痛の人の腹式呼吸の練習
人は一日2万回呼吸するのだそうです。
正しく腹式呼吸ができれば、2万回腹横筋を鍛えていることになります。
「ドローインすれば腰痛が無くなる。だから練習してできるようになりましょう!」ではなくて、まずはもっと「基本のき」である生きていくための腹式呼吸をしっかりマスターすることが大事です。
私がそうだったのですが、慢性腰痛の人が下腹を膨らめるように深く息を吸うと、お腹の奥に痛みを感じるかもしれません。
なので、そういった場合も含めて考えると、まずは息を吐くことから始めましょう。
やり方は簡単です。
仰向けに寝転がって膝を立てて、1メートル先にあるロウソクの炎を揺らすように息を長く吐くだけです。このくらいの強さが一番効果的です。
慢性腰痛の人は腹横筋を使っている感じがまったくしないかもしれませんが、これだけでも十分、腹横筋が鍛えられます。
続けていくと吸ったときのお腹の痛みも取れてきます。