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「様子の見過ぎ」が腰痛が悪化させる

人には「自然治癒力」といって元の状態に治っていく力がある。

手術が直接、怪我や病気を治すのに対し、出血が止まるのも、傷口がふさがるのも、熱が下るのも自然治癒力。

薬を飲んで症状が改善するのは、薬が人の自然治癒力を引き出すからですし、マッサージや電気を流して痛みが回復するのも自然治癒力あってこそです。

死んでしまった細胞に薬を塗っても治りません。それに対し手術は、死んだ細胞でも縫う、切る、くっつけることはできます。自然治癒力があるのは生きている証です。

腰痛を保存療法で治療することになった場合、この自然治癒力を期待しての治療となります。

自然治癒力に過度の期待をしすぎない

人は誰でも、「自然に治った」という成功体験を何度もしてきています。

そのため「あれ、腰が痛いなぁ」と感じながらも、「そのうち治るだろう」と自然治癒力を信じて、期待を込めて何もしないことを選択します。
機械に対しては、過敏に反応するような人でも、体の場合は当たり前に自然治癒力を信じます。

車に乗っていて、ガタガタと振動が激しくなり、変な音がしだしたら不安になります。

「爆発するかも・・・」
「途中で止まってしまうかも・・・」

急いで修理してもらうと思います。

体の場合は痛みがあっても、痛みの出る動作をしないようにしたりして、様子をみてしまう。自然に治ることは絶対に無い虫歯の場合などでもです。

腰痛の場合は自然に治る人もいる。だけどそのまま慢性腰痛になってしまう人もいます。

先日紹介した「正常性バイアス」と「自然治癒力への過度な期待」が腰痛を長引かせることに、大きく関係していると考えます。

今ある腰痛を慢性腰痛にしないためには「様子をみすぎない」ことも大事です。


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