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腹式呼吸が大事な理由

呼吸することは生きること

生まれてから死ぬまで、休むことなく呼吸を繰り返しています。
食べることは数日しなくても大丈夫。
水を飲まなくてもやはり数日は平気。
でも、呼吸だけは数分しないだけで命に関わってきます。

呼吸には胸式呼吸と腹式呼吸があります。
腹式呼吸が良くて、胸式呼吸は良くないということではなく、胸式呼吸と腹式呼吸は同じ呼吸でも役目が違います。

呼吸のうち7割が腹式呼吸が担っているのだそうです。
これは10のうちの7割が腹式呼吸だけでしていて、残りを胸式呼吸だけでしているということではなくて、腹式呼吸は呼吸のベースを担っていて、変動部分を胸式呼吸が担っています。

発電で考えるとわかりやすくなります。
電気は基本的には蓄えることができないので、真夜中などの使用量が少ないときであっても、最低限使う分の電気は、休むことなく常に一定量の発電をしています。それを担っているのが水力発電や原子力発電です。

人々が起き出して活動が始まると電気の使用量は増えてきます。また夏場の気温が高い時はエアコンの使用も増えます。時間や天気などさまざまな要素で電気の使用量は変わります。この変動分を担うのが火力発電です。

水力発電や原子力発電の役割を果たすのが腹式呼吸です。
眠っている時も、スポーツで心拍が上がった時でも、常に呼吸の土台として働いています。横隔膜や腹横筋などに一定の筋力が必要な呼吸ですが、その分力強く深い呼吸ができます。

そして火力発電の役割を果たすのが胸式呼吸です。
スポーツで息が上がった時など、必要なだけレスポンス良く呼吸を増やします。肋骨の動きを主に使う浅いけれど素早い呼吸です。

ピラミッドで言えば、頑丈な土台となっているのが腹式呼吸です。土台がしっかりしているから、クフ王のピラミッドのように高くて大きなピラミッドが作れます。
算数で言えば足し算引き算のような基礎です。掛け算や割り算はもちろん、方程式も小学校1年で習う足し算引き算が基礎にあります。

もし、腹式呼吸ができないと火力発電である胸式呼吸だけで呼吸をまかなうことになります。

この呼吸は体力が落ちて腹式呼吸ができない病人の呼吸です。浅い分だけ回数を増やします。肋骨の動きだけでは間に合わないので、肩も上下させるなど呼吸補助筋も一緒にがんばります。
原子力発電が無くなった日本の発電所のようなものです。東日本大震災の時は電力不足になりました。

現代人は、さまざまな原因で腹式呼吸がしずらく、胸式呼吸の割合を増やしている人も多くいます。

私の整体院にも腹式呼吸ができていなく、そのせいで腰痛が出ている患者さんが多くいらしています。そんな患者さんも腹式呼吸ができるようになると症状が改善されていきます。

呼吸は生きるための土台です。その呼吸の土台になっているのが、腹式呼吸です。


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