日本橋川橋巡り1:豊海橋から一石橋まで
昨年ふと、日本橋が架かっている川の名前ってやっぱり日本橋川なのかしらと考えたことがありました。当たり前なことを何をいまさら?と思われるかもしれませんが、あの川の名前を意識して考えたことがありませんでした。神田川とか隅田川とか荒川は超有名だけど、よく見てるけど実は名前を知らない川ってけっこうありませんか?東京は小さい川が実に多いんです。
例えば東京スカイツリーの近くを流れている川は「北十間川」といいます。業平橋あたりから縦に延びているのは「大横川」、北十間川から分流している錦糸町と亀戸の間の川は「横十間川」といいます。十間の読み方は「じっけん」「じゅっけん」の二通りあるようです。由来をちょっと調べてみました。
北十間川
本所の「北」を流れる、川幅が10間の川であることに由来する
横十間川
江戸城に対して横に流れ、川幅が10間(約18m)であ ったことから
大横川
江戸城から見て横に流れることから
なるほど。十間は川幅のことなのですね。つまり単に数字の言い方の違いだけのようです。私からすると縦に延びているように見える大横川も、江戸城の横と考えればなるほどと思います。でも大横川と横十間川って由来がほぼ一緒で川幅が違うだけ?(大横川は川幅が30~40mらしいです。)
では日本橋川の名前の由来は?調べてみるとはっきりとは書かれていませんが「橋の名前由来」説が濃厚です。日本橋という地名が「日本橋」の橋の名前が由来であるのと同じように。この川は神田川の分流ですが、江戸時代からある堀は埋立て・開削で繰り返し整備され、運河は段階を経ていまの起点・流域になっているので、もしかすると名前は一定じゃなかったかもしれませんね。
そんな日本橋川に架かる橋の名前をいくつ知っていますか。一般的に広く知られている橋は「日本橋」だけという印象です。いつも誰かしら写真を撮っているのを見かける橋はこれだけです。では、日本橋の両隣の橋の名前はわかりますか?日本橋川の上には高速道路(首都高速都心環状線)が走っていて、そういえば近くに高速の出入口があったような気がすると気づいた人は「江戸橋」という名前が出てくるかもしれませんね。でも、大手町寄りの方はどうでしょう。
そんなことを言っている自分がその橋の名前を思い出せなかったのでした。2003年頃から数年間日本橋に勤務していた時に、毎日渡っていた橋だったのにです。その隣の一石橋や常盤橋は思い出せるのに。橋の向こうは日銀通りで三越が通り沿いにあるのに、この橋の存在は本当に地味です。答えは「西河岸(にしがし)橋」でした。
そして気がついたのです、日本橋川がどこまで流れているのか実はよく知らないことを。知っているようで知らない日本橋川。それで、架けられている橋を巡りながら散歩することを思いつきました。去年のうちからちまちまやっていたので、ようやくの公開になります。(実はまだ巡りきっていないので、今年も続けたいと思います。)
隅田川に近い橋から西に向かって紹介します。
豊海橋(とよみばし)
隅田川に一番近いのがこの橋です。北岸は東京都中央区日本橋箱崎町、南岸は中央区新川1丁目です。
湊橋(みなとばし)
箱崎湊橋通り上に架かる橋で、北岸は東京都中央区日本橋箱崎町(5丁目と6丁目の堺)、南岸は中央区新川1丁目です。
茅場橋(かやばばし)
新大橋通り上に架かる橋で、北岸は東京都中央区日本橋小網町、南岸は中央区日本橋茅場町です。
鎧橋(よろいばし)
平成通り上に架かる橋で、北岸は東京都中央区日本橋小網町、南岸は中央区日本橋兜町です。
江戸橋(えどばし)
昭和通り上に架かる橋で、北岸は東京都中央区日本橋本町、南岸は中央区日本橋一丁目です。
日本橋(にほんばし)
中央通り上に架かる橋で、北岸は東京都中央区日本橋室町、南岸は中央区日本橋一丁目です。五街道の起点となっています。
西河岸橋(にしがしばし)
日銀通りと八重洲仲通りの間の道に架かる橋で、北岸は東京都中央区日本橋室町と日本橋本石町の堺、南岸は中央区日本橋一丁目と八重洲一丁目の堺です。撮影当時、橋梁補修工事が行われていたので、橋の名前だけで失礼します。(改めて撮影しなおします。)
一石橋(いちこくはし/いっこくばし)
外堀通り上に架かる橋で、北岸は東京都中央区日本橋本石町、南岸は中央区八重洲一丁目と千代田区大手町二丁目の堺です。
この橋から北岸が中央区、南岸が千代田区に架かる橋が続きます。
一石橋の片側は現在工事中で通ることができません。(すぐ上の写真の左側です。)
今回はここまで。
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