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私が包括的性教育を勉強しようと思った理由

包括的性教育という言葉を聞いたことがありますか?

包括的性教育とは、”包括的”という言葉の通り、性や生殖、身体の仕組みだけでなく、人間関係や人権、多様性などのあらゆる要素を身につけることを目的とした教育です。

こちらの記事にも書きましたが、私は看護学生のときに、SRHRを知り、性教育について啓発をしていきたいと、独学で性教育を学んできました。

性教育を学ぶ上で最初に手に取った性教育の本たち

そして、「受胎調節実地指導員」や「思春期保健相談士」の資格を取ることで、より性教育啓発のための知識を深めることができました。

しかし、独学で性教育を学びながらセミナーをするにつれて、生きていく上で必要な人権や自己決定権、ヘルスリテラシーやネットリテラシーなど、もっと多角的に教育が必要なのではと思ったのです。

そして、性教育を学ぶ上で、誰もが必ず目にするであろう、「国際セクシュアリティ教育ガイダンス」を知り、私は、”包括的性教育”に出逢いました。

ユネスコが発表した科学的根拠に基づいた包括的なセクシュアリティ教育

多くの国では、ユネスコの「国際セクシュアリティ教育ガイダンス」に乗っ取って性教育が行われています。

また、包括的性教育は、SDGs(持続可能な開発目標)とも相互的に関連しています。

特に、目標3「すべての人に健康と福祉を」、目標5「ジェンダー平等を実現しよう」と関係が深いとされています。

国際セクシュアリティ教育ガイダンスには、8つのキーコンセプトがあります。

  1. 人間関係

  2. 価値観、人権、文化、セクシュアリティ

  3. ジェンダーの理解

  4. 暴力と安全確保

  5. 健康とウェルビーイング(幸福)のためのスキル

  6. 人間のからだと発達

  7. セクシュアリティと性的行動

  8. 性と生殖に関する健康

さらに、4つの年齢グループ(5〜8歳、9〜12歳、12〜15歳、15〜18歳以上)に分けられていて、年齢グループごとに、知識、態度、スキルなどを基盤とした学習目標で構成されています。

この国際セクシュアリティ教育ガイダンスを見て、私はこれこそが私たちの人生において必要な教育だと感動したことを今でも覚えています。

発達段階に合わせたアプローチであること。科学的根拠によって構成されていること。学び続けることで新しい情報を積み上げていくことができること。

この『改訂版 国際セクシュアリティ教育ガイダンス』は包括的性教育における指針となる本だからこそ、何度も何度も読み込むことが大切です。

ただ、教科書のような本だからこそ、理解するのが中々難しいのが本音……。

少しずつ読み進めて、みなさんに包括的性教育を伝えていけるよう、これからもずっと学び続けていきたいと思います。

発達段階に合わせた包括的性教育の実践本


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