見出し画像

サブスクで観れる、加藤るみが選んだ2021年アカデミー賞作品ベスト3|加藤るみ

今朝のメルマガは、加藤るみさんの「映画館(シアター)の女神 3rd Stage」、第16回をお届けします。
先月、ついに発表された2021年アカデミー賞。今回はアカデミー賞関連作品の中から、るみさんのおすすめをサブスクリプションサービスで観られる作品に限定して3本選んでもらいました。
いまだ解決の兆しが見えないコロナウイルス問題ですが、るみさんは今回紹介する作品を通して、自宅での鑑賞ならではの楽しみも見つけられたようです。

加藤るみの映画館(シアター)の女神 3rd Stage
第16回 サブスクで観れる、加藤るみが選んだ2021年アカデミー賞作品ベスト3

おはようございます、加藤るみです。

3度目の緊急事態宣言の発令が決定(執筆時:2021年4月現在)し、映画館も次々と休業発表がありました。
今年もアカデミー賞の発表が終わり、アカデミーで話題になった作品を"今この時"に観れない現状がとても苦しいです。
早く、この状況が収まりますように。
ただただ、それを願うしかありません。

しかし、緊急事態宣言も3度目となれば、私も自粛ライフの楽しみ方に関してはプロ級です。
映画に海外ドラマ、釣具をいじいじ、着ない服をメルカリに出品、無限にやることがあるのです。
それに、このコロナ禍でネットショッピング力がグンと上がり、海外のサイトで買い物することも増えました。
最近は、アカデミー賞で監督賞を獲った、クロエ・ジャオのTシャツをゲットしたので、ぜひ自慢させてください。

画像1

映画界で活躍する女性たちのネームTシャツを販売している、「Girls on tops」というイギリスのサイトから購入しました。
他にも、グレタ・ガーウィグTやアネット・ベニングTなど、映画好きなら気づいてくれるであろう、ナウいTシャツが沢山あります。
海外のアパレルはサイズ感がいつも心配なんですが、XSでちょうどピッタリ着れてこの上ない感動でした。
テンション上がるものを着ることって大事ですね。
なんだか唐突にお買い物紹介になってしまったので、ついでにもう一つ紹介させてください。
続いては、地元・岐阜の名産品のお取り寄せグルメです。
飛騨高山に「キュルノンチュエ」という燻製品などおつまみの名店があるんですが、お店のイチオシでもある白かび熟成の乾燥ソーセージがめちゃくちゃ美味しくて、私、大ファンなんです。

画像2

ソーセージというより、サラミのようで、白かびの芳醇な香りと、背脂の甘みのコクが上質で、岐阜が誇る、ぜひとも食べてもらいたい逸品です。
お酒は飲まない私ですが、このソーセージとジンジャーエールをお供に、映画を観るのが幸せの極みです。
これがあるだけで、かなりリッチな映画タイムになります。

さて、今回は、そんなソーセージをかじりながら配信で観た、アカデミー賞関連のオススメサブスク作品を3本紹介したいと思います。

まずは、1本目。
Netflixオリジナル作品『ラブ&モンスターズ』です。

色々あって巨大化した昆虫や爬虫類に支配された世の中で、ヘタレな青年が生き別れの彼女に会いにいくサバイバルコメディー。
これ、ポスタービジュアルからC級(笑)の匂いがプンプンだったんですが、蓋を開けたら大正解な『ゾンビランド』('09)的A級コメディでした。
こちらは受賞ならずでしたが、今回のアカデミー賞の視覚効果賞にノミネートされています。

モンスターだらけの世界になって以降、地下壕のバンカーで7年間生活をする青年ジョエル。
ジョエル以外のバンカーの仲間たちは、みなカップリングしていて、独り身はジョエルのみ。戦闘員としても使い物にならないヘッポコなため、仲間たちにスープを給仕する万年料理担当になっています。
そんなジョエルが、世界滅亡前に付き合っていた愛する彼女に会いにいくため、外の世界に出ることを一大決心する……。

この物語、終始軽妙なテンポで進んでいくのが、とっても気持ちが良いです。
まさに、痛快、爽快。
絶望的な世紀末であるのに、主人公ジョエルの他人事のようなおちゃらけたナレーションから始まるのも、『ゾンビランド』さながらの作りになっていて、"モンスター版『ゾンビランド』"と名付けたくなるような既視感がありました。

画像3

「PLANETS note」はアカデミシャン、批評家、アーティスト 、企業家などここでしか読めない豪華執筆陣による連載を毎平日お届けするウェブマガジンです。月額780円で毎月15本ほど配信するので、1記事あたり50円程度で読み放題になります。

ここから先は

4,117字

¥ 500

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?