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私が好きな「日常の謎」シリーズ4選

推理小説のジャンルの一つに「日常の謎」というものがあります。その名の通り、日常生活のちょっとした謎を題材としたミステリです。
今回は、私が好きな「日常の謎」のおすすめシリーズを紹介します。


1. 米澤穂信 〈古典部〉シリーズ

─ あらすじ ─
省エネ主義を掲げる高校生・折木奉太郎は、姉のすすめで古典部に入部する。そこで出会った少女・千反田えるの好奇心を発端に、奉太郎は日常の中に潜む様々な謎を解き明かしていく。

シリーズ一作目の『氷菓』は、直木賞作家・米澤穂信さんのデビュー作です。青春の爽やかさだけでなく、ほろ苦さや痛みも描かれているのが本シリーズの魅力です。既刊6巻。
メディアミックス化されており、アニメとコミックスが展開されています。


2. 大崎梢〈成風堂書店事件メモ〉シリーズ

─ あらすじ ─
駅ビルにある書店・成風堂に勤める書店員の杏子とアルバイトの多絵が、書店に持ち込まれる様々な謎を解決していく本格書店ミステリ。

書店が舞台の「日常の謎」という本好き、ミステリ好きには堪らない設定のシリーズ。著者の大崎さんは書店員経験があるということで、書店のリアルな裏側が描写されているのも嬉しいところです。既刊4巻。


3. 坂木司〈和菓子のアン〉シリーズ

─ あらすじ ─
デパ地下の和菓子屋・みつ屋で働き始めた梅本杏子(アンちゃん)は、個性豊かな同僚に囲まれながら、様々な経験を通して成長していく。和菓子がテーマのお仕事ミステリ。

個性豊かな登場人物、和菓子の世界の奥深さ、ミステリ要素抜きにしても見どころの詰まったシリーズです。
主人公のアンちゃんは、自分に自信が持てずネガティブなところはあるけれど、優しく純粋で素敵な子。もっと胸を張って生きて良いんだよと言ってあげたくなります。既刊4巻。


4. 北村薫〈円紫さんと私〉シリーズ

─ あらすじ ─
大量の砂糖を入れられた紅茶、幼稚園から一晩だけ姿を消した木馬…。落語家の春桜亭円紫と女子大生の〈私〉が、日常のさりげない状況の中から、隠れた真実を探り出していく日常ミステリの金字塔。

「日常の謎」というジャンルを確立させた記念碑的なシリーズ。シリーズ第一作『空飛ぶ馬』は北村薫さんのデビュー作でもあります。
時として人間の悪意や残酷さに触れながらも、物語を通しての温かさが胸に沁みる傑作です。シリーズ開始時は大学二年生だった〈私〉が、物語の進行とともに歳を重ね成長していきます。長年に渡って多くの読者に愛されており、かけがえのない読書体験になるはずです。既刊6巻。



まとめ

今回は、私が好きな「日常の謎」シリーズを紹介させていただきました。大きな犯罪や事件を解き明かすのも推理小説の醍醐味ですが、読者にとってより身近な「日常の謎解き」にも違った楽しさがあります。ミステリ好きはもちろん、ミステリ初心者の方にもオススメしたいジャンルです。

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