【コラム】岡山県建築士会青年部会の勉強会に講師として参加しました!
先日、岡山県建築士会青年部会主催の勉強会に「ワクコエテ」として参加させていただきました。その件について日記調で書こうと思います。
勉強会は2021年10月下旬におこなわれたのですが、その2ヵ月前に8月下旬に岡山県建築士会の青年部の方よりtwitterのDMからこのお話のお誘いをうけました。
その後ZOOMで打ち合わせをさせて頂き、詳細をつめることになりました。
最初の依頼は「オンライン講演会の講師」として参加いただけないかという依頼だったのですが、直近の講師がみかんぐみの竹内さんという事実にヒヨり、自ら「一方的な講演会ではなく、双方向である勉強会にさせて欲しい!」という要望させて頂き、講演会ではなく勉強会という体で本イベントが行われることになりました。※最終的にはしっかりパワポを作って準備して挑みましたので講演会でもよかったかもしれません。
実際、やると言ったもののテーマは自由(強いていえば指定確認検査機関の経歴やワクコエテの話という緩いテーマはあり)ということもあり、
さて何をどのようにするか、ということで頭を悩ませました。
そもそもワクコエテをスタートさせたのは、2021年5月。依頼をうけた段階ではまだ半年もたっていない状況。正直まだまだ実績がたりないのでは?という意識がありました。若手建築家であれば実際設計したものを写真や図面等で画力がある発表資料を作れると思うのですが、如何せん建築基準法に特化したコンサルティングを行っているワクコエテには映える資料を作ることは困難。
またワクコエテのビジョンも結構少しずつ変化をしている最中だったので、さてどうしたものか!という状況でした。
「お声がけて頂いた担当に恥をかかせるわけにはいかない!」
「これは早急にワクコエテの上半期の活動をまとめるしかない!」
という焦燥感を感じ少しずつ資料作成に着手しだしました。
勉強会1か月前に再度ZOOMにて打ち合わせ。
・無事に開催できることになったこと
・進行方法
・双方方向に会にするためにはどうすればいいのか
等を中心に議論をしました。
こちら側のイメージはありましたので、ご担当の方に伝えあとは当日までに勉強会資料を完成するというミッションのみとなりました。
前職では法改正やプロモーションの一環としてセミナーを行ってきているので人前に話すことには比較的慣れているので、発表することに対しての心配は一切ありませんでした。しかし組織の肩書等が全くない、私が誰であるか知らいない状況下で話すということは全く初めてでしたので、如何に自分のことを伝えることができるか、ということを意識しながら資料作成したので、作成にはかなりの時間を有しました。
実際に勉強会当日をむかえ、下記のような発表資料を作成しました。
どのような構成にし発表したかについて抜粋で紹介します。
完成した資料内容は「①確認申請の現状・人材について」、「②キャリアについて」の二部構成としました。
まず「①確認申請の現状・人材について」ですが、平成29年に国交省が情報公開していた「建築行政に係る最近の動向」から確認済証交付の推移、指定確認検査機関の業務実施状況、検査済証交付件数・完了検査率の推移、建築基準適合判定資格者の数・年齢構成等の「数値・社会事象」から私が考える確認申請業界の動向について説明しました。
特に力説したのは「検査済証交付件数・完了検査率の推移」です。建築を建てる際、確認済証を取得し着工、完了検査済証を取得して使用開始が当たり前かと思われているかと思いますが、つい20年前までは5~6割程度。
今のように完了検査が定着しだしたのは姉歯事件により手続きが厳格化した平成19年以降ということで、比較的最近なのです。
現在、国交省はストック建築の活用を推進している中で、多くの建築物は検査済証を取得しておらず、これは既存建築物を増築や用途変更を行う際に、そのプロジェクトの難易度が上がり、法規的なノウハウが必要になるということをお伝えしました。
またマニアックな話としては建築基準適合判定資格者が高齢化しているということを紹介しました。とある機関ではご高齢の資格者の多くが退職して人材がたりない、みたいな話も伺っております。働くことが50年と言われている現在、長期的に考えれば若い方もこうゆう業界で経験することで知見の幅も広がるのではないか、というメッセージを込めました。
次に「②キャリアについて」です。
ここでは主に私の設計事務所に所属しながら、また違う活動をするという「キャリアについて」、またワクコエテのビジョンや実際受注させて頂いた案件についてご紹介させて頂きました。
ワクコエテのビジョンは以前にも断片的にはまとめていましたが、今回発表するということもあり、「初対面の人に如何に想いを伝えるか」という意識をもって段階的にお話しをさせて頂きました。
日々自問自答しているとビジョンは当たり前のように変化していきます。
変化のプロセスって意外に忘れてしまうもの。なんでこのように考えていたんだっけ?ということ再度認識できるいい機会でした。
また私が行っている活動の動機というところも言語化をしてみました。
整理してみると指定確認検査機関時代の体験が大きく、
①建築法規が障壁になる事象をコーディネートし、ネガティブではなくポジティブに向き合えるようにしたい。
②指定確認検査機関が業をはじめ20年以上を経過し、私の様なキャリアを持つ人材がこれからも出てくる中、「何ができるのか?」ということを探求したい。
という潜在的な部分についてもお話しさせて頂きました。
個人の動機の次は、ワクコエテのビジョンについてです。
もちろん個人の動機に紐づくのですが、以前のnoteの記事でも紹介している内容を図式化しました。
①ワクコエテの屋号について
②建築基準法のバリアフリー化について
最後に実際受注しているプロジェクトの概要についてお話しさせて頂き私の発表は終わりました。
そこから質疑応答が始まり、大体二時間ぐらいの勉強会となりました。
質疑応答もとても優位意義なものとなりました。
もちろん私が答える側なのですが、岡山県の現状や問題に考えていることや関東県内の設計業界でも同様な問題意識を持っている事など意見交換することが出来ました。
ワクコエテのビジョンに共感頂けた気もしております。(私的にはそう思っただけかもしれませんが、、)
最後に感想をですが、
まず東京都と岡山県という地理的に離れているのにもかかわらず、また無名な人材(自分)を発見し、共感して頂けるというSNSのすごさを感じたということ。
東京都や岡山県という都市的な規模が異なる地域のプレイヤーはそれぞれにトクイ(得意・特異)なリテラシーを持っているということ。そこにある種のマッチングなようなことがおきれば、現状とは違う形でプロジェクトを遂行することが出来るのではないか、という期待/希望を感じたということです。
今回、勉強会に参加させて頂き、対話することとで色々の気づきを得ることができました。地域が異なっていても、このドラスティックに変化する社会の中でどのよう活路を見い出せるか、皆さん真剣に向き合っていることがわかりました。
定着したオンライン会議はコロナ禍で数少ない好転した事象な気がします。
岡山県建築士会青年部会さんにこのような機会を与えて頂き、とても感謝しております。
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