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「デジタル技術を活用した建築基準法に基づく完了検査の立ち合いの遠隔実施について」

朝は建築ニュースを検索すことが日課です。「東京建築士会」のサイトにもニュースが掲載されているのですが、本日のこの記事が目にとまりました。

「デジタル技術を活用した建築基準法に基づく完了検査の立ち合いの
遠隔実施について」

ついに、「デジタル技術を活用して完了検査の現場立ち合いが免除されるのか!」という衝撃をうけました。国土交通省は令和4年5月9日付で「デジタル技術を活用した建築基準法に基づく完了検査の立ち合いの遠隔実施に係る
運用指針【令和4年5月版】」
でその取扱いと指針を出しましたので、簡単に要約します。

結果からお伝えしますと、

①小規模の検査であれば、工事監理者や施工管理者はZOOm等のオンライン会議システム使い参加することが可能
②受験側も「補助者」として誰かしらが参加する必要がある
③その他は通常の完了検査と同じ

となります。下記に詳細を書きましたが上記結果が全てです。
小規模の案件であれば、そもそも立ち合い者も少ないですし、このオンラインの準備をするよりは立ち会った方が手っ取り早いかもしれません。

適用(前提条件)

・小規模の建築物の新築工事における建築基準法に基づく完了検査に適用・工事監理者・施工管理者等の現場担当者の、立ち合いの遠隔実施の準備・運営や、現場での物件の鍵の管理等を担う、受検側の「補助者」がいること

まず前提条件から書かれているのですが、すべての建物が対象ということではなく、あくまでも小規模建築物が対象のようです。また現場サイドからは誰かしら立ち会う必要があるということですので、この辺りは現状とさほどかわりがない気がします。またこの指針を読む前は確認検査員が現場に行くことなく完了検査が行われるのかなと思ったのですが、そうではなく、あくまでも立ち合い者がオンライン参加可能という意味合いのようです。

事前相談

・ 受検側は、指定確認検査機関又は建築主事に現場担当者のリモート対応が可能か事前相談する。受検側は、可能である場合には、検査機関等から立会方法・システム等の合意を得た上で、正式に完了検査を申請し、日程調整を行う。

この項目によると、あくまでも依頼することができるは、工事監理者・施工管理者である受験側。

リモート対応の準備

・ 受検側は、検査当日までに、立会方法・システム等の詳細について事前に検査機関等と調整しておく。また、検査当日までに変更がある場合は、検査実施前に建築主事又は確認検査員へ伝える。
・ 現場担当者と補助者は、検査当日の対応、映像の撮影の仕方等について予め確認しておく。そのうえで、補助者は、検査当日までに検査機関等と合意した立会方法・システム等で検査が実施できるよう事前に準備する。また、現場担当者は、検査当日までに質疑応答が円滑にできるよう、リモート対応する際に必要となる図書・データを事前に準備するとともに、当日の対応場所を事前に検討する。

リモートで参加するにはそれなりのネットワーク環境や図書やデータを事前に整理する必要がある、という当たり前のことが書かれております。

検査開始

・ 検査者は、現地で検査者である旨を提示し、現場担当者を映像で確認する。現場担当者は、検査者を映像で確認する。
・ 検査の開始にあたり、事前に調整した検査方法・システム等について相互に確認する。また、音声・映像の状態が良好であることを相互に確認する。

実際現場を検査行くときに、撮影しながらということになりますので結構大変そうです。確認検査員の方もある程度の慣れが必要になりそうです。

検査の実施

・ 検査者は、通常と同じように完了検査を実施する。検査者は、可能な範囲で検査の工程が現場担当者に伝わるように音声で補足しながら検査を行う。通信障害やデバイスの不調等により検査を継続することができなくなった場合は、検査を一時中断し、今後の対応について関係者で協議する。・ 補助者は、現場担当者が検査の様子や指摘事項等を理解できるよう、的確な映像・音声提供に留意する。・ 現場担当者は、補助者からの映像をタイムリーに把握できるよう機器を設定し、通信が途切れた場合に備えて携帯電話など別の連絡手段を確保しておく。

確認検査員は通常の完了検査を行い、オンラインで参加している受験者も参加可能ということになります。

検査の終了

・ 検査者は、現場担当者に検査結果を伝え、指摘事項等がある場合は今後の対応を指示する。・ 現場担当者は、検査者の連絡等について了解した旨を伝え、検査を終了する。

通常の完了検査と同じです。

これら指針を確認されたい方はこちらからどうぞ。

今回の指針によりこれら検査が抜本的に変革することはないかもしれませんが、このように国土交通省がオンラインの活用等を奨励することはいいことかと思います。
数年後にはドローン活用した中間検査や完了検査など、出てくるかもしれません。期待して待つことにします。

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